髪をセットする時に、女性でもさまざまな整髪料が使われるようになりました。
髪の長い人でも、前髪だけではなく、サイドだけクセをつけたりすることもあるでしょう。
その時によく使われるようになったワックスですが、使い方次第では薄毛を増長してしまうようなことも出てくるため注意しなければいけません。
スタイリングには便利なワックスのメリットとデメリット
髪型をいろいろ変えてみたりするのは、女性のおしゃれとして楽しみ方の一つで。
強く髪型を固定するために、ワックスを使うようなケースも増えました。
女性専用のワックスも販売されるようになりましたが、強い固定感が欲しくて男性用のものを使っている人も多いでしょう。
スタイリング用に販売されているワックスは、ヘアワックスと呼ばれている商品が基本です。
油を使っているのは当然ですが、水分と混ざりやすくするために合成界面活性剤が配合されています。
これがなければワックスとして利用できないためです。
他にも固定するためのアクリル樹脂系のフィルム形成剤やアルコールなども多く含まれています。
劣化を防ぐために酸化防止剤は紫外線吸収剤といったヘアケア用の成分もあります。
ほとんどのものはこれらの成分を使って配合されており、メーカーや目的によって配分が変わってくると考えれば間違いありません。
ここで注目したいのが界面活性剤の存在です。
油を使って固めるワックスは、そのままでは使いにくいためクリーム状にしてあります。
これがワックスと呼ばれる理由につながりますが、水分と混ざり合わせやすくするための界面活性剤がリスクを招く可能性があるのです。
それがタンパク質を変形させる性質です。
髪にはタンパク質が欠かせません。
髪の主要構成物質であり、タンパク質が変形することは、それだけダメージを与える結果となるからです。
短期間であればそこまで問題はありませんが、大量に使っていたり長時間つけっぱなしにしているとリスクが高まります。
髪だけではなく頭皮に対してもダメージが出てくる可能性があるため、界面活性剤は注意しなければいけません。
髪を引っ張り頭皮に付着するリスク
ワックスを付ける場合頭皮にも付着してしまう問題があります。
これは使い方にも繋がる部分ですが、頭皮につくことで界面活性剤がダメージを与えるだけではありません。
ワックスは固形化しやすい性質を持っており、これが強いセット力を生み出しています。
毛穴にも詰まりやすい性質であり、発毛を阻害してしまう可能性が出てくるのです。
新しい髪が生えにくい状況が生まれますが、汚れなどを吸着しやすいという点も忘れてはいけません。
髪がべたついたりするような感じを受けるのも、この吸着する力が働いているためです。
ワックスを使う以上、髪を引っ張ってセットするという状況も問題が出てきます。
強く引っ張って固定する時に、頭皮を含め毛根にまでダメージが及ぶ可能性があるのです。
だからといってふんわり作るのはワックスでは難しく向いていないでしょう。
どうしても衛生的な問題が生まれるため、正しい使い方を考えなければいけません。
どんなものでもいいと思って使っていたり、その後の方法を誤れば、必ずダメージが出てくるからです。
刺激の少ないものを適量使うこと
ワックスを利用する場合には、まずは刺激の少ないものを選びます。
基本的には配合は変わりませんが、使ってみた感じが違うはずです。
メーカーによって少しずつ異なるためで、化成品の配合量が刺激につながるケースも少なくありません。
天然由来のものもありますし、界面活性剤自体が少なく抑えられている商品も増えています。
刺激があるかどうかを図るためには、直接頭皮につけてはいけません。
まずは目立たないような場所にちょっとだけつけてみて反応を見ます。
一般的には腕の内側などが適しているとされますが、30分程度塗ってみておかしな反応が出なければ刺激はあまり無いと考えて良いでしょう。
ワックスを付ける際には、できるだけ頭皮につかないように毛先だけに集中させます。
根元からつけたほうが髪の癖を付けられますが、薄毛が気になるような人は避けなければいけません。
これだけでも頭皮環境の悪化を防ぐことができますが、ある程度髪の長さが長くなると根元までつけなければうまくコントロールできないことも出てきます。
使う量も考えなければいけません。
使いすぎると髪がべたついてしまい、薄毛になる可能性を広げます。
実際に使う用として大量に使わなくても、手のひらにのばしてから使うことで量を抑えられるでしょう。
これだけで頭皮につく可能性を下げられるため、意識的に広げてからつけるようにします。
特に毛先だけ動きをつけたい時には、一旦伸ばしてからにしなければいけません。
ワックスも大量に使うと髪を固定しにくくなるため、抑えめの量にするのが大切です。
夜には必ずワックスを落とす習慣を
忘れてはいけないのはワックスを使った後の処理です。
髪のケアで重要なのは、髪を洗うことよりも頭皮を清潔にし環境を整えるところにあります。
これを誤ってしまうと、薄毛をさらに加速させてしまうからです。
ワックスを使った基本は、その日に必ず落とさなければいけません。
長時間そのままにすると汚れが付着しやすいだけではなく、雑菌などの繁殖を招くからです。
この状態が頭皮の炎症を加速させ、毛穴にもダメージを与えることになるでしょう。
皮脂なども絡み合って不潔な状態ができるため、1日の終わりには必ず洗い流します。
髪を洗う時にも注意が必要で、あまり頻繁に洗うべきではありません。
1日1回の洗髪で十分に効果を上げられるので、夜洗うようにします。
朝シャンをするという習慣がある人も、改善した方が薄毛には繋がりません。
そのまま過ごしてしまうと汚れが雑菌のエサとなってしまい繁殖させる原因を作るからです。
枕との接点はどうしても蒸れやすく、環境の悪化を招きます。
夜洗ってしっかりと乾かしてしまえば、寝ている時の影響を抑えられるのです。
使うシャンプーも、考えたほうがいいでしょう。
洗浄力の強いものを選びがちではありますが、どうしても皮脂を落としすぎてしまいます。
これがダメージにつながるため、頭皮にやさしいアミノ酸系などを選ぶほうが無難です。
ノンシリコン系のシャンプーも販売されるようになり、手軽に手に入るようになりましたが、あまりに髪がきしむと感じた時には使用を中断します。
アミノ酸系やノンシリコン系シャンプーでなければ薄毛になるというわけではありません。
逆に合わないシャンプーを長く使い続けている方が、髪にダメージを残してしまいます。
このほうがデメリットが生まれてくるため、自分に合ったものを見つけましょう。
まとめ
髪をセットする際にはワックスはとても便利です。
スタイリングを固めやすく、なかなか崩れないのもワックスのメリットといえます。
それだけ毛根にも固定された負担がかかるとのを忘れてはいけないでしょう。
薄毛の原因は毛根のダメージの蓄積にもあり、髪が育ちにくい環境につながるからです。
スタイリングはとても大切な部分ではありますが、ワックスにこだわり続けるのではなく他の方法も含め検討することも必要となります。
美容師と相談し自分に合った髪型を探してみるのもオシャレとして楽しみ方となるため、ワックスにこだわり続けるのではなく、一度相談してみると良いでしょう。