女性にとって髪は大切なものになるでしょう。
自分の髪が抜けてしまって、ショックを受けるのは誰でもわかる話です。
だからこそ、何気ない抜け毛の状態を見て、自分の健康状態も測って行かなければいけません。
200本以上抜ける日があるなら
髪が抜けるというのは、何も珍しいことではありません。
日本人の女性が1日100本程度抜けたとしても、体に異常があるというわけではないからです。
髪にはヘアサイクルが存在し、成長をし続けるわけではなく、一定の時期が来れば抜け落ちていきます。
その後、毛根が力を貯めて行き、改めて髪が成長していきます。
このバランスが取れている間は、薄毛になったりはしません。
抜けた分だけ成長しているからです。
その目安が100本程度であり、これを超えて1日200本も抜けるようであれば、何か異常が起きていると注意しなければいけません。
数では分かりにくいところがありますが、髪を洗った時に自分の変化に注意しておくとわかりやすいはずです。
円形脱毛症に隠れている原因
抜け毛の原因となるのは色々とあります。
不規則な生活というのが大きな原因となっていますが、これを引き金に血行不良や栄養不足などを引き起こしていくからです。
他にも過度なストレスがかかりすぎて体が変調を起こし、髪が抜けてしまうといったことも起きます。
ごっそり抜けてしまうようなことが起きるのが、円形脱毛症です。
手に取ってわかるぐらいの量が抜けてしまうのも珍しくもありません。
円形脱毛症は、丸く抜けてしまうのが特徴と考えられていますが、一箇所だけですまない場合もあります。
複数の場所が抜けてしまうような例もありますし、もっと広範囲線が伸びていくように蛇行しながら抜ける場合もあるのです。
この場合にもかなりの量の髪が抜けてしまいますが、原因がはっきりしない場合も多く、直る時間も定かではありません。
再発しやすいというのも円形脱毛症の特徴で、これは自己免疫の問題が関わっているからと考えられています。
自分の細胞を守るはずの自己免疫がうまく働かず、自分に矛先が向いてしまった結果だと考えられている状態です。
何が引き金になっているのかがわからない状況が多いため、対処方法が難しいと言えるでしょう。
ストレスで円形脱毛症になってしまうのも、同じプロセスです。
他にも病気で円形脱毛症になる可能性も否定はできません。
体の中でホルモンなどのバランスが崩れ、円形脱毛症になるケースもあるからです。
治療法も色々と考えられてきましたが、紫外線を照射するといった方法から液体窒素を使うようなものまであります。
どのような方法をとるのがいいのかは医師の判断にもよりますが、これまでの実績が出来る限り多いところに相談するといいでしょう。
脂漏性脱毛症と頭皮の炎症
頭皮に炎症ができて髪の毛が抜け落ちてしまう例もあります。
印象ができるものにも色々な種類がありますが、脂漏性脱毛症と呼ばれている症状も女性に見られるパターンです。
皮脂が過剰分泌を起こした状態で、頭皮が耐えられなくなり炎症を起こしています。
毛根にもダメージが及ぶため、髪が抜け落ちてしまう状態が出来上がるのです。
特徴としては頭皮を覗いてみた時に、赤く炎症を起こしているのが分かります。
脂漏性という名前の通り、頭皮は油っぽくなっておりフケを伴うのも特徴です。
本来であれば頭皮にある皮脂は、頭皮を守るために大事な存在です。
乾燥しないように表面を覆ってくれているので、皮膚から水分が抜けずに済みます。
ところが何かの影響で過剰に分泌されると、頭皮に普段から住んでいるマラセチア菌などの増殖を招いてしまうのです。
皮脂を餌として繁殖していくため、どんどんと増えていき炎症を起こします。
この結果として抜け毛が目立つようになるのです。
問題は脂漏性脱毛症になる原因です。
通常であれば皮脂の分泌は一定量に保たれており、過剰になったりはしません。
これが睡眠不足などの生活リズムの変化によってバランスが崩れ、過剰摂取になるケースがあります。
整髪料の使いすぎによって刺激を受け皮脂が過剰分泌を起こすケースもありますが、摂取している脂質が多すぎると、頭皮を通して分泌されてしまうことがあるのです。
油っぽいものを食べ過ぎると、肌がべたつくような感覚になる日があるでしょう。
頭皮でも同じような事が起きているのです。
もう一つ注意しなければいけないのは、フケっぽかったり脂っぽかったりすると感じた時、必死にシャンプーで落とそうとする心理は分かります。
しかし、頭皮にとっては大事なものであり、落とされてしまうと守れなくなるため皮脂を分泌してしまうのです。
これが過剰分泌の元となってしまいます。
皮脂が分泌されれば、またシャンプーで落とそうとするでしょう。
うまく落ちなくなれば、もっと強力な洗浄力を持つシャンプーを選んでくるはずです。
悪循環が繰り返されていくことで、脂漏性脱毛症なるケースがあるため注意しなければいけません。
びまん性脱毛症とホルモンの影響
女性に多いのがびまん性脱毛症です。
女性特有の脱毛症といってもいいでしょう。
一定の場所に抜け毛が見られ薄くなっていくのではなく、頭部全体で薄くなっていくのが特徴です。
いきなり薄くなったりするのではなく、徐々に進行していく特性を持っています。
徐々に進行していく理由はホルモンに影響されているからです。
加齢とともに女性ホルモンが減少していくことにより、徐々に現れてきます。
女性ホルモンは、発毛に強く影響を及ぼしているため、バランスが崩れていくと髪が育ちにくくなるのです。
その結果として、一部分ではなく髪全体に影響が出てくると言えるでしょう。
びまん性脱毛症の場合、髪が全て抜け落ちてしまうわけではありません。
女性ホルモンの減少により力を失っていくため、細くてハリのない針金のような髪に変わっていきます。
髪の全体量が減らなくても、細くて密度が少なく見えるようになれば、頭皮も見えるようになるため薄く見えるのです。
病気とは違う面もありますが、若年性の場合には問題が隠れている可能性もあります。
対処方法としては薬物を使った方法もありますが、女性ホルモンの減少を補えるように生活を整えていく必要もあります。
最近では大豆イソフラボンが女性ホルモンのような役割をすることが分かってきており、食生活の中に取り入れ影響を少しでも抑えれるといった方法が採られるようになりました。
あまりにも若い年代で起きた場合には、専門の医師のもとで治療をするのも大切です。
女性がかかりやすい甲状腺の病気
あまりに抜け毛がひどい時には、甲状腺の病気を疑う必要も出てきます。
甲状腺の病気には、色々な形がありますが、甲状腺ホルモンが過剰に分泌したり逆に少なくなったりしたときにバランスを崩し髪が抜ける時があるのです。
橋本病、バセドウ病が知られていますが、あまりに抜け毛がひどく、体のだるさなどを覚えた時には、甲状腺の病気に注意しなければいけません。
血液検査をしてみると、特定の物質が増えているのが分かります。
これだけで病気の判別がつくようになりますし、痛みを覚えるような検査でもありません。
女性が特になりやすい病気として知られているので、定期的に検診を受けたりするのも良いでしょう。
まとめ
抜け毛が目立つような時、大きな病気が隠れている可能性も考えなければいけません。
特にまとめて抜けるような状況を見つけた時には、早めに医師の診断を受ける必要があります。
血液検査をするだけでも、色々な病気が見えてきます。
そこから専門医にかかるという方法もありますので、まずは医師のもとに赴くとこから始めていきましょう。