ヘアケア

植毛と増毛と育毛と発毛の違いってなに?薄毛女性の髪を育てるための基本対策!

近年は抜け毛や薄毛で悩む女性が増えていますから、いろいろと調べて改善できる方法を探す人も少なくはないですよね。

そこで気付くのが、髪を増やすということに対して、植毛と増毛と、育毛と発毛という言葉がそれぞれに使われていることです。

この4つの違いってなんでしょうか?

結論を先にいうと、植毛は頭皮に人工的に作った髪を埋め込む手術であり、医療行為です。

増毛は現在ある髪に人工毛を結びつけるなどして髪の量を増やすことで、髪を育てていくことが育毛、そして発毛は頭皮から髪を生やすことです。

そこで今回は、植毛・増毛・育毛・発毛を一つずつ詳しく解説し、健康な髪を作るための基本対策をお伝えします。

植毛と増毛と育毛と発毛の違い

植毛は頭皮に直接穴を空けて毛髪を埋め込むもので、医療行為に当たります。

人工植毛と自毛植毛の二種類があり、専門の医療機関で施術を受けることができます。

それ以外の増毛は、自毛に人工毛を結びつけて増やす方法などがありますし、育毛は育毛剤などを使用したり生活習慣を見直したりすることで、対応することができます。

ではここからは、1つずつ詳しく掘り下げて説明していきましょう。

植毛とは?

では最初は植毛について解説します。

植毛は頭皮に穴を空けて髪を直接植え込む施術であるため医療行為ですが、植毛の手術は保険適用外ですので、全額自費負担です。

ただし病気などが原因で脱毛した場合に限り、病気の治療の1つとして認められると保険適応される可能性があります。

植毛には人工毛を使用する人工植毛と、自分の髪を利用して髪を増やす自毛植毛があります。

人工植毛のメリットとデメリット

人工植毛は、手術でナイロンやポリエステルなどでできた人工の毛を頭皮に埋め込みます。

◎デメリット

アレルギーなどがある人は、人工的な毛を植えると拒絶反応が現れる場合もあります。

そして人工植毛は植えた毛が抜け落ちた場合は、新たに植える必要があるため、メンテナンスが必要になり、維持費用もかかります。

◎メリット

頭皮に直接埋め込む作業のため、手術後すぐに増毛を実感できます。

また、人工植毛は気になる部分に本数制限もなく広範囲に植えることができ、費用も自毛植毛より安くすみます。

自毛植毛のメリットとデメリット

自毛植毛は、現在ある自分の髪を、脱毛した頭皮に移植する手術です。

◎メリット

自毛植毛は、自分の頭皮を移植するため拒絶反応などは起こりにくく、自然な形で仕上がることも可能です。

移植した髪は抜け落ちることもありますが、抜け落ちた後にまた生えてきますし、脱毛の根本的な問題を改善するため、得られる効果は大きいです。

また、自分の皮膚や髪を使用しているため、メンテナンスの必要はありません。

◎デメリット

移植する自毛がなければ手術することさえできませんので、自毛植毛は植毛できる髪が他の部分にあることが必須となります。

また、移植手術をするには1回でできる範囲が限られますし、手術による傷跡が残ってしまいます。費用も人工植毛より高くなります。

増毛とは?

次は増毛について説明をします。

増毛は自分の髪に人工の毛を数本結びつけることです。

または、頭皮に特殊なシートを使用した人工毛を貼り付けることで、髪が薄くなった部分を人工的に増やす施術方法です。

増毛には、三種類ありますのでそれぞれ順番に説明します。

結毛式

結毛式の増毛は自分の髪1本に数本の人工毛を結びつける増毛方法で、髪の長さなども自分の髪に合わせることができ、自然な仕上がりにすることが可能です。

◎メリット

自分の髪に直接結びつけるため頭皮の負担が少なく、通気性も良くて蒸れにくいため、頭皮トラブルも起こりにくいです。

◎デメリット

増やせる髪に制限があり、自分の髪が少ない人には向いていません。

また、自分の髪が抜け落ちると、結びつけてある人工毛も一緒に落ちてしまいます。

ただ、分け目が目立つなどの部分的に髪の悩みを持っている人にはおススメです。

編み込み式

編み込み式は、自分の髪に編み込んだ土台を作って専用の人工毛を結び付けます。

自毛が伸びるまではメンテナンスの心配もありません。

◎メリット

取り外しが必要ないため、24時間つけたままでも生活ができますし、激しいスポーツをしても抜け落ちる心配もありません。

◎デメリット

月に1度程度の定期的なメンテナンスは必須です。

ただ日々のお手入れや着脱が面倒だと思う人には、向いているでしょう。

全面接着式

全面接着式は、頭皮に人工毛を植え付けた薄いシートを張り付けます。

◎メリット

施術時間が短時間で済み、張り付けたシートが剥がれるまでは大掛かりなメンテナンスをする必要はありません。

また、髪が生えていない場所にも適応できますし、スポーツをするときも髪を気にしなくて大丈夫です。

◎デメリット

全面を頭皮に接着するため、接着剤が合わないと肌トラブルを起こします。

また、頭皮全体を覆うために蒸れやすい状態になり、痒みや発疹などを起こす可能性もあります。

時間が経過すると粘着力が弱くなるため、接着面が剥がれてきた場合には、月に1回程度はメンテナンスをする必要があります。

育毛とは?

育毛とは、現在生えている髪の成長を助け、元気な髪を育てていくことが目的です。

育毛シャンプーや育毛剤だけでなく、生活習慣の改善などによって、細くなった髪や抜けてしまう髪などのトラブルに対応していきます。

弱くなった髪を育てることで、太くて丈夫で健康な髪にしていくことです。

発毛とは?

髪が健康な場合は、ヘアサイクルによって抜け落ちてもまた次の髪が生えてきますが、ヘアサイクルの途中で何かトラブルが起こると、髪が生えてこなくなる場合があります。

生えてこなくなった頭皮に、再び太くて丈夫な髪が生える環境を整えることが発毛です。

発毛はミノキシジルやフィナステリドなどの薬物療法で治療を行いますが、効果が現れるには時間がかかり、半年以上続けなければなかなか実感できません。

また、薬が合わない場合は副作用の危険性もあるため、リスクもあります。

健康な髪を育てるための基本対策!

植毛はすぐに増毛を実感できますが、可能なら自分の髪を育てる方が良いですよね。

健康な髪を育てるためには、頭皮の環境が大切です。

頭皮にはたくさんの毛細血管があり、髪を育てるのに必要な栄養素は血液で運ばれます。

そのため、血管が細くて血流が悪い状態では、栄養が十分に行き渡らないため、健康な髪を育てることができません。

毛根の下には毛乳頭という髪を作る場所があり、毛乳頭にある毛母細胞が細胞分裂を繰り返すことで、髪が伸びる仕組みとなっています。

髪を育てるには髪の手入れだけを考えるのではなく、頭皮環境や生活習慣を見直して改善することが必要です。

ではどんなことに気をつけたら良いのか基本対策を紹介しましょう。

バランスが取れた食事

髪の主成分はタンパク質のため、タンパク質が足りなくなると髪が細くなり、全体的のボリュウームが失われます。

タンパク質でも、大豆は女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンが含まれるため、女性の美しい肌や髪を作るには特におススメです。

また、ビタミンや亜鉛も美髪を作るのには大切な栄養素となりますから、食事に取り入れてキレイな髪を育てていくようにしましょう。

偏った食事や脂っこい食事などは避け、野菜中心の食生活に変えてみることで、髪に良い環境を整える工夫も必要です。

十分な睡眠

髪を育てていくときに大切なのことは、質の良い睡眠をとることです。

育毛に大切な成長ホルモンは夜10:00~翌2:00に活発に分泌されるため、理想としてはこのゴールデンタイムといわれる時間帯に眠るようにしましょう。

仕事や忙しさでこの時間帯に眠ることができない人は、睡眠の質を高めて、熟睡するようにしましょう。

ストレス発散

現代はストレス社会といわれ、ストレスが全くない生活をすることの方が困難だと思われますが、可能な限り自分なりのストレス発散方法を見つけ、ストレスは溜め込まないようにしていきましょう。

例えば一人でゆっくりとバスタイムを楽しんだりする時間を作るだけでも、ストレスを発散することができます。

適度な運動

健康な髪を育てるためには血流が良いことが大切ですので、運動をすることで血液の循環を良くしましょう。

運動する時間がない人でも、新陳代謝が上がれば自然と血行も促進されますので、駅などではエスカレーターやエレベーターを使用せず、階段を使うよう意識してみてください。

まとめ

では今回は、植毛と増毛と育毛と発毛の違いについて解説し、健康な髪を育てるための基本対策をお伝えしました。

植毛はすぐに増毛の実感ができますが、医療行為でありリスクもあります。

また、それぞれの状況によって増毛の仕方も違うため、メリットとデメリットの両方をお話しました。

抜け毛の基本的な改善点として、生活習慣からの見直しが大切になりますので、普段から規則正しい生活を心掛けて、健康な髪を育てる頭皮環境を作っていきましょう。