女性にとってヘアアレンジもお化粧と同じ、オシャレのひとつ。
植毛する際、ヘアアレンジを楽しむことができるのか、気になる方もいるのではないでしょか。
今回はそんな方のために、植毛した髪の毛はヘアアレンジできるのか、ケアの方法などもご紹介します。
Contents
増毛と植毛の違いとは
増毛と植毛。
言葉の響きも文字も似ているので区別がつかない、と言う方も多いですが、
増毛は生えている髪の毛に、人工、あるいは自毛を特殊な技術で結びつけて髪の毛の本数、ボリュームを増やす方法です。
いっぽう植毛は文字通り、毛を植えます。
生えてこなくなった毛穴に、髪の毛を埋め込む方法なので、増毛と違い医師免許が必要な医療行為となります。
ですので、植毛を希望する人は専門のクリニックに行くことが必要となります。
植毛は2種類ある
植毛には大きく分けると2種類あります。
人工毛植毛と、自毛植毛です。
人工毛植毛はナイロンなどで出来た人工の毛を植毛する方法。自毛植毛は自分の髪の毛を移植する方法です。
人工毛植毛
人工毛植毛に仕様される毛は人の体に馴染みやすいナイロンやポリエステル製のものが多いです。
ただのナイロンやポリエステルではなく、本物の頭髪に似せ、表面にキューティクルのような構造も施しています。
そのおかげで、より自然な艶が出て、自分の毛と混ざっても違和感のないように作られています。
髪の毛の色が黒だからと、黒の人工毛ばかりではなく、いろんな色を植毛することでナチュラルな仕上がりにすることが可能です。
人工毛は長さや太さなど、自由に作り出すことができるので、簡単にボリュームアップさせることができます。
しかし、人工毛植毛にはデメリットもあります。
最大のデメリットが抜け落ちる毛の量が多いこと。
私達の体は異物を感知すると、体の外へ出そうとする働きがあります。
その免疫システムのせいで、植毛した人工毛が少しずつ抜けてしまうのです。
抜けてしまうのは1年で6割近いと言われています。
ですので、薄毛部分をカバーする人工毛植毛を行った場合、半年に1回は植毛を続けて抜けた分を補っていくケアをしなければいけません。
また、髪の毛が伸びる時に根元に付着した皮脂や汚れが髪の毛と一緒に浮き上がるため、シャンプーやブラッシングで落としやすくなっています。
しかし、植毛した人工毛は伸びませんので、根元に汚れが溜まりやすくなり雑菌が繁殖しやすい環境になっています。
きちんとしたケアが必要な植毛方法です。
自毛植毛
自毛植毛は自分の毛を植毛する方法です。
抜け落ちたり、カットした毛ではなく、植毛する部分以外のところに生えている髪の毛を毛包ごと移植します。
見た目が自然になるだけではなく、きちんと根付けば自分の髪の毛として成長していくというのが最大のメリットです。
しかし、自分の髪の毛を使用するので全体的に頭髪が薄いと行うことができません。
一番自毛植毛に適した髪の毛が後頭部の毛だと言われているので、後頭部が薄い人にはおすすめできない方法です。
植毛した髪の毛はヘアアレンジできる?
植毛した髪の毛のヘアアレンジはできるのか、結果を先にお伝えしてしまうと、アレンジ方法と植毛した方法による、というのが答えになります。
自毛植毛の場合
自毛植毛の場合、植毛したばかりの毛はとてもデリケートです。
ですので、シャンプーなどの際も注意が必要です。
しかも、自毛植毛は伸びるのが遅く、植毛した自毛を目で見て確認できるくらいまで伸びてくるのが約半年後。
自毛植毛の定着率は95%と言われています。
高い定着率ですが、傷つけたり刺激を与えたりしてしまうと定着率も下がります。
引っ張ったり、刺激になるようなことは避けましょう。
もちろん、髪の毛をきつく結ぶのもNGです。
まだ伸びていない時期にヘアアイロンで巻いたりするのも避けましょう。
移植した自毛が問題なく育っていれば、ある程度のアレンジもヘアカットも大丈夫です。
ヘアカラーも半年くらい経過していれば一般的には可能と言われていますが、必ず施術した医師に確認してから行いましょう。
また、シャンプーも頭皮に優しい低刺激のものを選ぶといいですね。
植毛する前のヘアカラーもおすすめできません。
ヘアカラーをすると低刺激の薬剤を使用したとしても、頭皮や髪の毛に負担がかかります。
せっかく植毛した髪の毛が抜けないように、植毛が定着して安定するまで、我慢しましょう。
人工毛の場合
人工毛を移植した場合、自毛よりも定着率が大幅に下がります。
ですので、さらに頭皮や髪の毛を丁寧に扱うことが必須となります。
そして、人工毛は伸びることはありません。
しかし、生えている自分の毛は伸びるので、植毛した人口毛に合わせて定期的にカットしなければいけません。
その際、美容院で植毛したことを伝えて、ドライヤーなどの扱いには気をつけてもらいましょう。そして、ヘアカラーの場合も、人工毛は化繊ですので、人の頭髪用の染料では染まりにくい場合があります。
そして、熱に弱い素材の人口毛を移植した場合、ヘアアイロンやドライヤーで行うブローなども人工毛を破損させてしまう原因となりますので、気をつけましょう。
ヘアサロンなどに行く場合、その場ではなかなか伝えにくく、最初の受付で伝えないと手遅れになる場合もあるため、事前に電話で伝えておくのが安心ですね。
そして、植毛や増毛に詳しい美容師さんもいます。
インターネットなどで自宅付近でそのような知識を持った美容師さんを探すと安心かもしれません。
逆にこちらが知らないケア方法などを教えてくれる場合もあります。
また、施術のクリニックによって、大きい規模のクリニックではヘアサロンも併設されているところもあります。
併設されていると、そこの美容師も知識と経験も豊富なので、安心して任せることができますね。
植毛のケア方法
植毛を行う場合、クリニックで注意点などは詳しく説明されると思いますので、医師の指示に従ってください。
それ以外で気をつけることをご紹介します。
頭皮の乾燥
頭皮が乾燥すると、どうしても毛包に刺激になります。
植毛した毛に刺激を与えないよう、頭皮の乾燥には気をつけ、乾燥してしまったら速やかにケアをしましょう。
髪の毛の乾燥
自毛の場合、毛髪の乾燥にも気をつけなければいけません。
乾燥が進むと切れ毛になったり、最悪の場合抜けてしまうこともあります。
ブラッシング
ブラッシングは優しく丁寧に行いましょう。
最初は丁寧にしていた人も一定期間が過ぎるとなれてしまうのか、雑になる場合があります。
特に冬などの乾燥している時期は荒いブラッシングによる静電気も植毛にはよくありません。
優しく丁寧なブラッシングで植毛を守りましょう。
かゆみ
頭皮に痒みや炎症などが見られる場合、皮膚科を受診しましょう。
植毛が原因の場合も、そうでない場合も、頭皮のかゆみや炎症は脱げ毛の原因になることがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
植毛といっても、植毛する毛によってケア方法も違うことがわかりました。
いずれの場合も毛と頭皮に刺激になるようなことはしないほうがいい、ということなのでキツく結ぶなどのヘアアレンジはしないほうがよさそうです。
キツく結ばない場合でも、多少の刺激となるため、アレンジするのは毎日ではなく、お出かけの予定があるなど、たまに行うようにしたほうがいいですね。
ヘアアイロンなども使用できませんので、髪型などでおしゃれを楽しみましょう。
思い切って短くしてみたりするのも、気分転換になって楽しいかもしれません。
植毛していること、植毛した種類を美容師さんに伝え、正しいケアをしてもらうことも大切です。
以上のことに気をつけながら、ヘアアレンジを楽しんでくださいね。