人間は、歳を取るとともに、さまざまな衰えが出てきます。
これは髪も変わりません。
薄毛に感じてしまうのも、髪が衰えてきてつやがなくなり、うねり毛が増えたこともかかわってきます。
髪の老化は個人差がある
髪が老化する原因は、再生能力の低下です。
生物学的に考えれば、細胞分裂が遅くなると、再生できない部分を作り出してしまいます。
正しく作り出していけないからこそ、つやがなくなったりしていきます。
老化現象は、何歳だから起こるというわけではありません。
個人差があり、スピードにも違いが出てきます。
これまでの生活を含めた環境からも、老化現象は影響を受けます。
はっきりとこの年齢から起きるとは言えませんが、年齢を重ねたほうが可能性は高くなるでしょう。
女性の髪は、一般的に30代から成長の鈍化がスタートすると考えられるため、この時期を境に大きな変化が出やすくなります。
同時に新陳代謝が落ちてくる時期でもあり、成長ホルモンも鈍くなるため、ターンオーバーなども衰えが見える時期です。
この背景には、血管も力が落ちてきていることがあり、体力の低下も見られます。
これが血行不良にもつながり、髪に栄養を運びにくくなるのも、老化の一因です。
栄養が届かなくなれば、成長する力もどんどんと衰えを見せ、パサつきやうねり毛も目立つようになります。
ハリやコシも失ない、抜け毛も出てくれば確実に薄毛に近づいていくでしょう。
加齢という部分では女性ホルモンの分泌が影響してきます。
更年期障害が分泌に影響してきますが、急激に低下する時期がやってきます。
イラつきなど精神的な影響もありますが、冷え性なども引き起こすのが問題です。
これも薄毛に影響を及ぼしますが、なによりも女性ホルモンの分泌量が下がると、髪の毛のツヤやコシが失われてしまうことがわかっています。
髪に影響する女性ホルモンがエストロゲンですが、最近では20代や30代でも減少してしまう人が出てきます。
若年性更年期障害と呼ばれる症状で、過度なダイエットで引き起こされてしまうことが知られるようになりました。
自律神経の乱れとともに栄養不足が、女性ホルモンに大きな影響を与えます。
だんだんと更年期障害のような症状があらわれ、髪にも衰えが見られるようになるのです。
成長サイクルや紫外線の影響
女性ホルモンだけではなく、加齢によって髪の成長サイクルの影響が出てきます。
老化現象のひとつで、成長サイクルが狂い、寿命を迎えた髪が抜け落ちても、健全な髪が生えてこなくなるのが問題です。
本来であれば、髪の毛が育つ前の休止期の段階で、成長に備えて力を蓄えてます。
成長サイクルに影響が出てくると、髪の毛を作り出す前の段階から衰えが出てくるのです。
ほかにも、成長期なのにもかかわらず、力を失い成長が止まってしまう退行期に入ったりするような現象もあります。
退行期に入ると、毛母細胞の動きが止まり、髪の毛の成長自体が止まり、そのまま休止期に入れば髪は抜け落ちます。
成長もうまくいかない状態になるので、全体的に薄い状況になるでしょう。
残った髪も、太く成長していないので、全体的にボリューム感を失います。
年齢とともに薄くなったと感じるプロセスです。
老化は自分が意図しているだけで起こるわけでもありません。
外的要因で老化が進む場合があります。
そのひとつが紫外線です。
紫外線は、太陽から日常的に降り注いでいる光線のひとつで、珍しいものではありません。
その実態は、非常に恐ろしい光線で、さまざまなものにダメージを与え、劣化させてしまいます。
皮膚がんのもとになることでも知られるようになり、危険性が認知されるようになりましたが、髪の毛も例外ではありません。
紫外線の影響を受け、ダメージをうけます。
普段から日焼け対策として、UVカットのものを使ったりしても、髪をケアしないという人も多いでしょう。
肌のように、見た目で変化がわかったりするわけではないからです。
ですが、髪は人間の身体の中で、最も高い位置にあります。
頭を守るためでもあり、最も紫外線を受ける位置です。
紫外線の影響を受けると、髪の表面で守ってくれているキューティクルがはがれだします。
これは、構成している物質のアミノ酸がダメージをうけるからです。
最大の守りを失うと、内部のたんぱく質などがダメージをうけ、ツヤやハリがなくなり、やがれて切れだしていきます。
髪の色が落ちてくるというのも、紫外線の影響です。
相当な劣化が始まっていると気が付かなければいけないでしょう。
当然頭皮にもダメージを与え、劣化させていきます。
毛母細胞もダメージをうけるのですから、老化を早める要因です。
髪への直接的ダメージが老化へつながる
女性が髪を染めるのも珍しくなくなりました。
常にヘアカラーで色を入れている人もいるでしょう。
これも髪の衰えを早める要因です。
紫外線の影響でもふれたキューティクルは、髪の表面で中心部分を守る役割を持ちます。
ヘアカラーも、髪にとっては異物です。
髪には防御機能があり、そのままではヘアカラーの染料を中心部分に届けられないため、キューティクルを開かなければいけません。
髪の表面にうろこのようにならんでいるキューティクルが、最大の防御機能ですが、これを薬剤の力で開きます。
その後、色付けしますが、防御機能を無理矢理解くので、髪も当然ダメージをうけていくのです。
ただし、髪はどんどんと新しく作られてくるため、傷んだとしても切ればいいでしょう。
しかし、現実的には、これだけでは終わりません。
薬剤の刺激は、頭皮にも及ぶからです。
もちろん、研究も進められ、できるだけダメージの少ないものが作られるようになりました。
それでも、頭皮はダメージをうけます。
毛母細胞もダメージをうけ、髪の育成条件を悪化させるのは間違いありません。
特に自分で染めている人は注意が必要です。
どんなにうまくやったとしても、頭皮に付着する量は増えますし、プロの技術にはかなわないからです。
ダメージを与えてしまう部分では、シャンプーも変わりません。
界面活性剤の問題が指摘されますが、すべて悪いわけではなく、それより洗い方のほうが問題です。
完全に落としていれば済みますが、頭皮に残ってしまったことでダメージをうけ、だんだんと髪の成長に影響します。
ノンシリコンやアミノ酸入りシャンプーなら大丈夫というわけでもなく、しっかりと洗い落とす必要があるでしょう。
頭皮の乾燥や血行不良も老化につながる
肌が乾燥すると、カサカサして気になります。
表面の水分も失い、劣化している状態です。
ハリもツヤもなくなりますが、これは髪も変わりません。
同じように乾燥して劣化すると、老化現象として出てくるのです。
皮膚のようなケアをしてあげれば済みますが、髪に保湿剤を使うような人は少ないでしょう。
乾燥は紫外線や夏の暑さだけではありません。
冬の暖房や夏の冷房も乾燥の原因です。
ここにほかの要因の老化が重なれば、さらに加速していきます。
自覚症状が出にくい部分ですが、毎日ケアするというのが対策になるでしょう。
肩こりや冷え性といった血行不良も老化を促進させます。
老化によっても引き起こされるため、どこかで断ち切らないといけません。
血行が悪くなれば、頭皮に栄養もいきわららなくなるため、ダメージもどんどん大きくなるからです。
老化につながる活性酸素もあります。
体内の細胞を酸化させてしまうため、頭皮にも髪にも影響が出てくるため、タバコやストレスなど注意しなければいけません。
まとめ
老化につながる原因は、非常にたくさんあります。
特に紫外線や日常の生活など、注意しておけば済むようなこともたくさんあるので、老化が進み薄毛が激しくなってしまう前に対処していきましょう。