高齢出産の際若い時の出産よりも抜け毛のリスクが高まります。
一昔前なら高齢出産は35歳くらいだとされていましたが、最近では人の平均寿命や社会変化もともない高齢出産が40代からと言われています。
高齢出産といえば抜け毛だけじゃなく出産自体リスクがあるとされていますが、それも踏まえて下記にその原因をまとめてみました。
Contents
年齢に関係なく産後脱毛症はある
本題に入る前にそもそも産後の脱毛症とはどういったものかを少し振り返ってみましょう。
産後は女性ホルモンのエストロゲンの分泌量がほぼなくなります。
さらに産後月経が再開しだすまでは卵巣が機能していない状態になります。
その間は一時的にではありますが閉経後の女性と同じ状態になり更年期の状態と似た時期を過ごすことになります。
女性の髪はエストロゲンの影響を受けて成長しますが、このエストロゲンの減少を受けて髪の毛のヘアサイクルに異変が生じて抜け毛が発生します。
これを産後脱毛症、または分娩後脱毛症ともいいます。
そこへ高齢出産のリスクが上乗せされて若い時の産後脱毛症よりも脱毛期間が長引いたり、薄毛の状態が元の状態に戻らなかったりするのです。
高齢出産はより産後脱毛症のリスクが高まる理由
女性ホルモン値が20代、30代よりも低い
女性ホルモンは30代でピークに達し40歳を境に徐々に減少し40代後半からは急激な減少を迎えます。
つまり、そもそもの女性ホルモンが少ない状態での出産となるので産後の女性ホルモンの分泌量も元の状態に戻るまで時間がかかったり、完全に分泌量が戻らない場合もあります。
鉄分不足の影響
女性はどうしても生理という現象のせいで血液に含まれる鉄分が失われていきます。
そして年齢が高齢になる程その鉄分は欠乏しやすくなります。
さらに妊娠中は優先的にお腹の中の子供に鉄分から供給されるようになるため母体の方の鉄分はますます少なくなる一方です。
また出産にも多くの鉄分が使われるため、女性ホルモンの減少と合わせて抜け毛のリスクが高まるのです。
さらに女性ホルモン同様高齢になる程鉄分が体の中では欠乏気味になった状態で過ごさなくてはなりません。
この鉄分が不足するとストレスにも弱くなるため精神的な安定を保つのも難しくなり抜け毛に加え産後うつのリスクも高まってしまいます。
若い時よりも体力が低下している
若い時であれば赤ちゃんの授乳を中止した時から2、3ヶ月で生理が始まり再びエストロゲンの分泌量も元に戻りやすいですが、高齢出産の場合体のそうした機能の回復が遅いこともあり、生理が再開されるまでの期間が長引いてしまいます。
生理が来ないということは閉経状態と同じですから女性ホルモンの分泌量も少量となり産後脱毛症が長引いてしまう原因となります。
高齢での育児が大変でストレスを溜めやすい
産後の育児のストレスで訪れる産後うつというものがあります。産後の女性ホルモンの減少、一時的な閉経、また初出産の場合慣れない育児によるストレスなどで自律神経を乱してしまいそれが原因となり抜け毛やひどい時は円形脱毛症を発症するリスクがあります。
高齢出産による抜け毛を防ぐ方法
このように高齢出産による産後脱毛症はかなりの確率で抜け毛のリスクがあります。
しかしそれも普段の生活習慣や女性ホルモンを意識した栄養の摂取などで少しでも症状を緩和させることができます。
女性ホルモンに代用できる栄養を摂る
高齢出産の抜け毛は女性ホルモンの分泌量が減ってしまっていることと元の状態に戻るまでの期間が長くなることです。
そのため体内部の自然回復を待つだけでなく食べ物などからも積極的に女性ホルモンの代用食品やサプリメントを摂取するようにしましょう。
食べ物では主に大豆が含まれる食品が良いです。大豆にはイソフラボンという植物性エストロゲンが豊富に含まれています。
鉄分をはじめビタミンなどの栄養を摂る
高齢出産の場合妊娠中や出産時に大量の鉄分を使います。
そのせいで高齢出産の女性の体内の鉄分はいつも欠乏状態です。
そのため鉄分を積極的に補うようにしましょう。
有名なのはレバーです。レバーには豊富な鉄分が含まれておりヘモグロビンの原料となります。
またサプリメントからでも鉄分の補給が可能です。
ただ鉄分がヘモグロビンに変換するときには鉄分以外にも補助栄養素が必要になります。
知っていて欲しいのは野菜類に含まれるヘム鉄よりも動物性の方が吸収率は高めです。
ですから出来るだけ動物性の鉄分を取るようにしましょう。
運動で育児期間の体力をつける
高齢出産になると若い人よりも体力の回復が遅くなります。
体力の回復力を向上させるのはやはり普段からの運動が良いです。
特に無酸素運動の筋トレで体の中の筋肉量を増やすことで血流が良くなり、また新陳代謝も向上します。
そして何よりも注目したいのが成長ホルモンの分泌を促すことができます。
成長ホルモンは体の超回復といった驚くべき回復力をもつホルモンです。
高齢出産の体力低下は筋トレでカバーできます。
睡眠時間を確保する
しっかり運動を習慣にし筋トレをしたその日は十分な睡眠時間を確保するようにしましょう。
筋トレ後の十分な睡眠は成長ホルモンが大量に分泌されます。
それによって体は超回復し基礎体力がレベルアップするのです。
また運動をすることが習慣化すればストレス発散にもなり、産後うつなどのリスクも抑えることができます。
そして運動によって食欲が増進されますのでそのタイミングで鉄分などの栄養をしっかり摂るようにしましょう。
高齢出産による他のリスク
お肌がボロボロになりやすい
高齢出産は産後の抜け毛意外にもお肌にも影響が出てしまいます。
高齢になると頭頂部から皮膚が重力に反発できずに垂れてきます。
特に高齢出産後はエストロゲンの減少など女性の体への負担が大きくなります。
そうしたことから頭頂部から皮膚が垂れ下がってきますが、頭頂部が1mm垂れるとお顔は1cm垂れるとされています。これを雪崩たるみといいます。
お顔のたるみといえば目元が一番わかりやすいです。今まで目元がキリッとしていたのにいつのまにか垂れ目のような感じになってしまったりさらには口元や顎も垂れてきます。
また、この雪崩たるみは頭皮の毛穴の歪みにもなり、それも薄毛の原因の一つとなります。
白髪が急に増える可能性
上記にある雪崩たるみによって毛穴が歪んでしまうと髪の毛に十分な栄養が行きにくくなります。
その結果髪の毛のタンパク質やメラニン色素が不足してしまい白髪が大量に増えてしまうことがあります。
一度白髪になると元の黒髪に戻すことは今の医療ではできません。
なので一生その白髪と付き合っていくしかなくなります。
白髪を増やしたくないのであれば、兎にも角にも女性ホルモンと成長ホルモンの両方を増やしお肌のたるみを未然に防ぐしか方法はありません。
まとめ
このように高齢出産の女性の抜け毛のリスクは若いときの出産よりも高いです。
また髪の毛が生えてきてもそれは白髪であったり何かしら髪の毛に影響することがほとんどです。
ですから妊娠前、妊娠中、妊娠後の生活習慣を計画し髪や体によい習慣を継続していくことが大切です。
特に意識して欲しいのは栄養と運動と睡眠です。
この3つは全て連動していますからどれか一つ抜けても良くありません。
3つ全てを規則正しく計画的に実行しましょう。