女性の薄毛

海藻類を食べると女性の薄毛が改善される?その真偽を徹底検証

ワカメや昆布などの海草類を食べると、抜け毛が減り薄毛が改善されると言われているのをご存じでしょうか。

中にはこの説が迷信であるという話もあるようですが、本当のところはどうなのかやはり知っておきたいですよね。

そこで今回は、海草類が薄毛にいいと言われていることについて実際はどうなのか、さらには髪にいいとされるさまざまな栄養素についてご紹介していきたいと思います。

海藻を食べると本当に薄毛に効果があるの?

確かに海藻類には髪にいい栄養素が多く含まれています

しかし海藻類だけを食べからと言って急に髪が増え抜け毛が減るわけではなく、それよりも普段から栄養バランスの取れた食事を取るように心がけることが大切です。

髪のほとんどはタンパク質でできていますが、髪を作るために欠かせない栄養素がヨードビタミン類などです。

特に海藻類にはこのヨードという栄養素が豊富に含まれているため、海藻類を食べると髪によいといわれているようです。

またワカメやコンブの表面のヌルヌルしたものは多糖体というものであり、この多糖体から抽出された成分はフコイダンと呼ばれています。

多くのサプリメントなどにも使われているフコイダンには、胃に入ると知覚神経を刺激してIGF-1を増やす働きがあります。

IGF-1とはインスリンと似た分子構造を持つ成長ホルモンであり、毛母細胞を刺激し細胞分裂を促す働きがあります。

このようなIGF-1の働きにより、へアサイクルが正常に機能するようになるため、髪の成長を促し抜け毛や薄毛を防ぐことが可能となっています。

また海藻類には食物繊維コンドロイチンなども多く含まれており、髪の保水力をアップさせる効果も期待できます。

他の海産物も薄毛に効果あり?

実は海草類の他にも、ナマコやイカ、タコや牡蠣などの海産物にも、薄毛に効果が期待できる成分が多く含まれています。

コラーゲンヒアルロン酸グルコサミンコンドロイチンなどナマコやフカヒレ、すっぽんやうなぎなどに含まれている成分や、イカやタコに含まれているアミノ酸の一種であるタウリンは、ワカメのフコダインと同様に知覚神を経刺し、IGF-1を増やすことができると言われており、抜け毛や薄毛対策に高い効果が期待できます。

また、牡蠣に多く含まれている亜鉛も、薄毛の改善に効果があると言われている食材のひとつとして挙げられます。

亜鉛には細胞分裂をスムーズにしホルモンバランスを整える効果もあるため、健康な髪の成長には欠かせない成分となっています。

その他の薄毛改善が期待できる栄養素とは?

ここでは、海草類などに含まれている成分の他にも、髪の成長を促し薄毛改善の効果が期待できる栄養素や食材について、詳しく見ていきたいと思います。

タンパク質

髪や頭皮の健康を保つために不可欠なのが、肉類や魚類、卵といったタンパク質を多く含む食材です。

これらには、髪を作る際に欠かせない必須アミノ酸が多く含まれています。

髪の主な成分であるケラチンは、シスチンをはじめとする18種類のアミノ酸で構成されています。

シスチンを作るためにはメチオニンという成分が必要となりますが、必須アミノ酸であるメチオニンは体内で生成することができないため、定期的に食事から摂取しなければなりません。

栄養の偏った食生活や無理なダイエットにより、タンパク質や必須アミノ酸が不足すると髪が細くなり抜け毛が増える場合があります。

またメチオニンやトリプトファン、フェニルアラニンといった必須アミノ酸は、大豆製品など植物性の食品からも摂取することが可能となっています。

また、チーズや牛乳などタンパク質と必須アミノ酸を含む乳製品には、タンパク質を生成する際に必要なメチオニンやイソロイシンなどが含まれているため、髪や頭皮の健康を保つために積極的に摂取した方がいいでしょう。

ビタミンAを含む食品

豚肉や鶏肉、うなぎなどに多く含まれており、抗酸化作用のあるビタミンAは、エイジング効果があるとして近年注目されている成分です。

また皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあるビタミンにAには、髪や頭皮の乾燥を防ぎ、抜け毛の原因となる頭皮の炎症を予防する働きがあります。

ただしビタミンAは体内に蓄積されやすいため、過剰摂取すると皮膚の角質が厚くなるなどのトラブルが生じる可能性があるため、一日の適切な摂取量を把握しておくことが大切です。

ビタミンEを含む食品

血管を広げて血流をスムーズにする働きがあるビタミンEは、アーモンドやごま、グレープシードオイルなどの植物性のオイルに多く含まれており、薄毛の改善に高い効果が期待できます。

冷えや肩こり、またストレスなどにより血流が悪くなると、頭皮が硬くなり毛母細胞へ栄養素や酸素が届きにくくなるため注意が必要です。

また過酸化脂質などの酸化物質は、髪や頭皮の老化を早めてしまうと言われていますが、ビタミンEには体内の過酸化脂質や活性酸素の生成を抑えて、血液をサラサラにしてくれる効果もあります。

ビタミンC

パプリカやパセリ、いちごなどに多く含まれているビタミンCは、皮膚のコラーゲンを生成するために必要な成分であり、肌の弾力を保ち関節の動きをスムーズにする働きがあります。

実はコラーゲンには多くの種類がありますが、特に髪や頭皮の健康に大きな影響を与えていると言われているのが17型コラーゲンです。

17型コラーゲンには、毛包細胞や色素幹細胞に働きかけ髪の成長や毛周期を正常に保ち、さらに白髪を防ぐ働きもあります。

ビタミンB群

豚肉やレバー、小麦や玄米、しいたけなどに含まれているビタミンB群には、髪や頭皮の健康を保ち、新陳代謝をスムーズにする働きがあります。

特にビタミンB1やB2、ビタミンB6などは、タンパク質を作るためには欠かせない成分となっています。

またこれらは皮膚や粘膜の成長にも必要な栄養素であり、しっかり摂取すれば乾燥などの頭皮トラブルも起こりにくくなります。

さらにビタミンB群に含まれる栄養素のひとつであるビオチンには、頭皮の血流を促し髪の成長もスムーズにする効果もあります。

適度な運動で摂取した栄養素を有効活用

たんぱく質やビタミン、ミネラルなど髪によい成分を普段から意識して摂取しているという方は、さらに日常生活の中に適度な運動を取り入れ代謝をアップすると、さらに頭皮や髪への効果をアップさせてくれます。

特に内蔵の働きを良くして基礎代謝を上げることができるウォーキングやストレッチ、ジョギングやヨガなどがおすすめです。

生活習慣の改善も必要

薄毛の原因としては、栄養の偏った食生活の他にも、睡眠不足やストレスなど生活習慣の乱れが挙げられます。  

ですからバランスの取れた食生活はもちろん、質のよい睡眠を取ることやストレスを溜め込まないことが、髪の健康につながり薄毛や抜け毛の予防にもなります。

まとめ

今回は、海草類を食べるとなぜ薄毛が改善されるなどと言われているのかについて、また髪の健康を保つために必要不可欠な栄養素について詳しく見てきました。

髪や頭皮を健康な状態に保つためには、海草類などに含まれている成分だけではなく、体や髪に必要な栄養素をバランスよく摂取することがとても重要です。

また適度な運動や規則正しい生活習慣を心がけることも非常に大切であると言えるでしょう。

最近抜け毛や薄毛に悩まされているという方は、一度自身の毎日の食生活を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。