年齢を重ねるとともに、男性だけではなく女性でも抜け毛による髪のボリュームダウンや薄毛に悩む方が増えてくるようになります。
薄毛を予防して髪を健康的な状態に保つためには、最近抜け毛が増えたなど何らかの髪の変化を感じたら、できるだけ早く適切なヘアケアを行うことが、大切な髪を守り薄毛を防ぐことにつながります。
そこで今回は、女性が自宅でも行える、薄毛を改善するためのヘアケアの方法について、また普段から気を付けたい生活習慣などについて具体的に見ていきたいと思います。
Contents
女性の髪が薄くなるメカニズムとは?
30代ぐらいまでは、髪の根元の毛包という部分からだいたい2~3本、多い方であれば4本以上の髪が生えています。
一見するとひとつの毛穴から何本も髪が生えているように見えますが、実は髪が生えている毛包はそれぞれ異なっており、この毛包の集まりを毛群と呼びます。
ひとつの毛群から生える髪の本数は40代を過ぎると減少していき、さらに髪も細くなります。
更年期を迎えると、髪の分け目やつむじが目立つほど薄毛になったり、髪が細くなることにより全体的にボリュームダウンしてしまいます。
女性の薄毛の原因
ここでは、具体的な女性の薄毛の原因について詳しく見ていきたいと思います。
加齢やストレスに伴う女性ホルモンバランスの乱れ
年齢や閉経、ストレスや不規則な生活により女性ホルモンのバランスが乱れると、ホルモンの分泌量が減少して薄毛につながることがあります。
女性ホルモンには髪の成長を促しハリやコシを与える効果がありますが、体内の女性ホルモンが少なくなるとハリやコシが失われ髪が軟らかく細くなってしまい、抜けやすい状態となります。
また女性ホルモンが減少すると反対に男性ホルモンの分泌量が増加するため、やはり薄毛の引き金となってしまいます。
栄養バランスの偏った食生活
食生活の乱れにより髪が栄養不足になったり血行が悪くなると、髪が細くなり抜け毛が増え薄毛につながります。
また味の濃い食品やファストフードなど、油分が多く含まれている食事を取る機会が多いと、皮脂が過剰に分泌され毛穴が詰まってしまい薄毛を引き起こす原因になります。
ストレスによる血行不良
仕事や人間関係などによるストレスにより自律神経のバランスが崩れると、交感神経の働きが優位となり血管が収縮しやすい状態となります。
血液の流れが滞ると頭皮の毛母細胞に髪の成長に必要な栄養素が十分に行き渡らなくなり、薄毛の一因となります。
シャンプーなどによる頭皮や髪へのダメージ
シャンプーの刺激やスタイリング剤の頭皮への付着などにより頭皮に負担がかかると、髪にダメージを与えて薄毛につながります。
またメイクした際に前髪の頭皮にファンデーションが付いてしまうと、それが頭皮の毛穴をふさぎ髪が育ちにくくなり、やがて髪が細くなり抜け毛を引き起こす場合もあります。
自宅でできる!薄毛を防ぐヘアケア方法
以下では、自宅でも手軽に行える女性の薄毛を予防する方法について詳しく見ていきます。
正しい手順でシャンプーする
シャンプーする前にはしっかりブラッシングを行い、頭皮や髪についている皮脂や汚れなどをある程度落としておきましょう。
またシャンプー剤を髪につける前にぬるま湯で予洗いすることも大変効果的です。
この予洗いだけで、実は髪や頭皮の汚れの半分以上を落とすことができると言われています。
シャンプーを手に取り泡立てたら、爪を立てずに指の腹を使ってマッサージするように優しく頭皮を洗いましょう。
すすぎ残しがないようにしっかりシャンプーを洗い流し、さらにトリートメントまで終わったら、しっかりタオルドライして髪や頭皮の水気を取りましょう。
その後はすぐにドライヤーで乾かしますが、その際に洗い流さないトリートメントなどを使用して髪を保護すると、ドライヤーによる熱のダメージから髪を守ることができます。
頭皮に優しく育毛効果の期待できるシャンプーを選ぶ
頭皮に皮脂汚れがなどが溜まっていくと、頭皮環境が悪化して髪が育ちにくくなったり薄毛につながることがあるため、毎日シャンプーをすることにより皮脂の汚れを落とし清潔な状態を保つことが非常に大切です。
特に薄毛を防ぐためには刺激が少なく頭皮や髪に優しいアミノ酸系シャンプーや頭皮のケアや育毛に特化して作られたスカルプシャンプーなどを使用するといいでしょう。
頭皮マッサージ
頭皮マッサージにより頭皮を揉むことで、血流を促し髪の成長に必要な栄養素を頭皮にスムーズに送り届けることができます。
頭皮マッサージは継続的に行うことで高い効果を実感することができるため、シャンプーの際や入浴後などに毎日行うことをおすすめします。
薄毛予防のために日常生活の中で注意すべきポイントとは?
ここでは、抜け毛や薄毛を防ぐため日々の生活の中で注意すべき点について詳しく見ていきます。
栄養バランスの整った食事を取る
髪のほとんどはタンパク質のひとつであるケラチンという成分でできています。
ケラチンは肉や魚類、大豆製品や卵、乳製品に多く含まれているため、これらを意識的に毎日の食生活に取り入れていきましょう。
豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品に含まれている大豆イソフラボンには、体内で女性ホルモンであるエストロゲンに似た働きをするため、特に女性にはおすすめです。
またタンパク質を合成する際に必要なビタミン類やミネラルも積極的に摂ることが大切です。
あさりやししゃも、レバーやまいたけなどに含まれているビタミンBは、血行を促進する効果があるビタミンEなどを意識して摂取するようにしましょう。
もちろんさまざまな食材をメニューに取り入れてバランス良く食べることや3食きちんと食べることも大切ですよ。
十分な睡眠時間を確保する
髪の成長に欠かせない成長ホルモンは就寝中に最も多く分泌されると言われています。
健康的な髪を育て薄毛を防ぐためには、1日最低でも6時間、できれば毎日7〜8時間の睡眠を取るようにしましょう。
また寝る2時間前からスマホやパソコンを見ないようにしたり、ゆっくり湯船に浸かり体を温めるなど、睡眠の質を高め、深い眠りを得られるように工夫することも大切です。
リラックスしてストレスを解消する
溜まりがちなストレスを発散させるためには、脳の神経を休ませる働きのある副交感神経を優位にする必要があります。
副交感神経はリラックスした状態で音楽を聴いている際や入浴した際、また就寝時など緊張感から解放されるとその働きが活発化すると言われています。
自律神経の交感神経が活性化すると緊張状態に陥りアドレナリンが放出されますが、副交感神経が働いている時には神経がリラックスしてアセチルコリンと言われる物質が分泌されるため、ストレスを感じずにリラックスすることができます。
適度な運動を行う
年齢を重ねることにより起こるさまざまな体の変化やストレス解消には、定期的に運動することが大変効果的であると言われています。
また睡眠のリズムを整え質をよくすることにもつながるため、薄毛予防にはぴったりであると言えるでしょう。
まとめ
加齢による女性ホルモンの分泌量の減少などにより起こる薄毛は避けられないものですが、シャンプーやそのやり方を見直したり頭皮マッサージを行うことにより、事前に抜け毛を抑えてある程度予防することは可能となっています。
さらに栄養バランスの整った食生活を送るように心がけたり、適度に体を動かす、良質な睡眠を取ることなども、女性の髪の成長を促し薄毛を防ぐためには大切なことであると言えるでしょう。