「今明るすぎるから白髪染めで暗くしてみよう」は、また明るくしたいときに失敗する可能性があります。
白髪で悩むようになる前の若い頃はヘアカラーを明るめにしたり、暗めにしたカラーリングをしたいときには落ち着かせたりできました。
しかし、白髪が生えてくる年齢になるとそうした色味や明るさの調整の幅が少なくなってしまいます。
白髪染めは白髪を染めるために作られており、黒髪を明るくして楽しむようにできるおしゃれ染めの種類との違いです。
両者とも特徴が違うわけですから落ち着いたトーンの白髪染めをしたあとにおしゃれ染めで明るく染め直すと、ムラムラになってしまう原因にもなってしまいます。
白髪染めとおしゃれ染めの違い
それでは白髪染めとおしゃれ染めの違いは次のとおりです。
ここではどちらも同じ比較ができるように最も需要の多いアルカリカラー剤を例に上げていきます。
白髪染めの特徴
白髪を染めるために適した染料でアルカリカラーの一種です。特徴としては白髪を染めるためにはどうしてもブラウン系の色素が必要になります。
そのためブラウンが多く使用されています。
そのせいでその後明るくしたくても、明るさが上がりづらかったり、ムラムラになる可能性が高いです。
その代わりに白髪染めはアルカリの濃度が低いため、頭皮や髪へのダメージが比較的少なく済みます。
白髪は1センチ伸びるだけでわかってしまうため、月々の頻度が高くなりがちです。
低アルカリでも施術回数に応じて頭皮や髪の毛もダメージが大きくなります。
おしゃれ染めの特徴
おしゃれ染めは白髪染めよりもアルカリの力が強いのが特徴です。
アルカリ力があるということはブリーチ力に優れており黒髪のメラニン色素を破壊し髪を明るくする作用があります。
また、おしゃれ染めの特徴は、例えばアッシュだと純粋にアッシュ。
マットだと純粋にマット、イエロー系やレッド系も純色が使用されています。
そのため注文に応じた色味を表現できるのもおしゃれ染めの特徴です。
白髪染めの種類とおしゃれ染めの種類
白髪染めの種類
白髪染めの種類を大きく分けると、
アルカリカラー
低アルカリを使って白髪を染めていく染毛剤で最も一般的な白髪染めとなっています。
マニキュア
マニキュアもされている方は多いのですが、すぐに色落ちをしたり、黒髪は明るくならないといったデメリットがある一方、髪のダメージはアルカリカラーよりも抑えられます。
ヘナカラー
こちらもマニキュア同様髪の毛のダメージは抑えられるばかりかトリートメント効果も期待できます。
マニキュア同様髪の黒い部分は明るくなりません。またパーマがかかりづらくなるデメリットがあります。
白髪染めトリートメント
普段シャンプー後のトリートメントとして使えるのがトリートメントタイプの白髪染めです。
ちらも白髪をコーティングし色を乗っけていくので、黒髪部分は明るくなりません。
またトリートメント白髪染めの特徴としてトリートメントの白髪染め後にアルカリカラーをすると緑色に変色する場合があります。
おしゃれ染めの種類
おしゃれ染めを大きく分けると
アルカリカラー
先程も説明したようにおしゃれ染めはアルカリカラーの染料がほとんどです。
1剤が染料プラスアルカリ剤が含まれており、2剤が過酸化水素となっています。
それらを混ぜて化学反応をお越し髪に塗布していきます。
明るさのレベルも5トーンから15トーン程度まであり5トーンが染める前の髪色だとすると一番明るい色はかなりのブリーチ力があります。
トーンが上がるごとに染料の色味は薄くなります。
つまりおしゃれ染めは色味とブリーチ力のバランスでできています。
そのため最もバランスの取れたトーンレベルは8から9トーンくらいがベストでしょう。
ブリーチ
ブリーチをおしゃれ染めの部類に入れてはいけないと思いましたが、ブリーチの使いみちは髪の毛を一度金髪まで脱色し、その後おしゃれ染めを塗布し色素を発色させるダブルカラーなどによく使われることから、おしゃれ染めの部類に入れさせてもらいました。
マニキュア
マニキュアも一応ダブルカラーでよく使います。
特にビビッドなカラーは若い人の間では人気が高いです。
特にグリーンやブルー、レッド、ピンク、パープルあたりは需要が高いです
一度ブリーチで脱色しその後マニキュアでビビッドカラーを乗せていくというやり方があります。
白髪染めでも明るく好みの色味を楽しむ方法
白髪染め単品では10トーン以上のヘアスタイルまたはアッシュやレッドなどの色味を楽しむことができません。
そのためナチュラルブラウンや落ち着いたブラウンにしている女性が多いのですが、明るめにしてアッシュ系が好きなど昔からの好みの色味を選ぶ人も多いです。
そんな方には以下のようなカラー方法がおすすめです。
Wカラーをする
一度ブリーチや明るめのおしゃれ染めで白髪を無視して髪の毛全体を明るくします。
その後に白髪染めを乗せることで明るめのヘアスタイルができます。
ブリーチで脱色すると白髪もイエローになり、そこへアッシュブラウンなどを乗せるときれいなアッシュにカラーリングすることができます。
セクションカラーをする
髪の毛の一部をブリーチなどで明るくし、そのセクションだけほかと違う色味を乗せる方法です。
明るさで調節するようなハイライト、ローライトや色味を変えて楽しむ方法もあります。
メッシュを入れる
白髪染めではどうしても落ち着いた感じになるのは否めません。
しかし髪全体にブリーチなどをするとダメージが気になるという方はメッシュを入れてあげると良いでしょう。
メッシュはブリーチじゃなくてもできます。
ただしメッシュを入れた部分と全体とのカラーの差をはっきりつけないとメッシュが馴染んでしまい、あまり目立ちませんので、5トーン以上の差をつけてメッシュを入れるようにしましょう。
グラデーションカラーをする
最後にグラデーションカラーで楽しむ方法があります。
特にロングヘアの方におすすめの方法で毛先の方から10cm程度を明るくして、毛先とそれより上の髪と差をつけて明るさを楽しむ方法です。
毛先はいづれカットするような髪なのでダメージしてもいいという方にはおすすめです。
若い子の間でも人気のあるヘアカラー方法です。
白髪染めとおしゃれ染めのダメージレベル
アルカリカラーによる頭皮や髪の毛へのダメージレベルを比較してみましょう。
比較は10段階で行います。
白髪染めのダメージレベル
低アルカリなので一回の施術でのダメージレベルは4〜5程度です。
しかし頻度が高いとダメージが蓄積されていくので8くらいまでのダメージレベルに跳ね上がります。
皮膚科のお医者さんもおっしゃっていますが、カラー剤の毒素は強いようです。
おしゃれ染めのダメージレベル
おしゃれ染めは明るさによってダメージレベルが異なります。
一番明るめの15トーンで9のダメージレベル、一般的な明るさでで7レベルのダメージ程度になります。
ブリーチのダメージレベル
最後にブリーチですが一回でアウトです。
ダメージレベル10です。
ブリーチは脱色だけのために作られており髪を脱色するということは髪の死を表します。
そのためブリーチ1回施術で髪は瀕死の状態になってしまいます。
ですからブリーチを使う際はメッシュやセクションからー、グラデーションなど髪の一部に使うような施術がおすすめです。
まとめ
白髪を染める場合と黒髪を染める場合、基本的には同じなのですが、中に含まれる染料が白髪に特化しているのか、それともおしゃれ染めに特化しているのかで違ってきます。
ただし頭に入れておいたほうが良いことは白髪染め後のおしゃれ染めはムラになります。
そこだけは気をつけたほうが良いでしょう。