黒糖とは黒砂糖のことで、栄養価が高いことで知られています。
ちょっとクセがあるので好き嫌いが分かれますが、沖縄名産のちんすこうのファンの女性は結構多いのでは?
そんな黒糖が、実は髪にもとても良いのです。
もちろん食べても良いのですが、髪や頭皮につけることで美髪効果や育毛効果がある、と評判になっています。
黒糖シャンプーは沖縄を中心に製造・販売されており、ヘアケア効果が高いとリピーターがとても多いのだとか。
さらに、黒糖シャンプーは黒糖さえあれば自宅でも簡単に作れるのです。
黒糖のヘアケア作用について、詳しく解説しましょう。
Contents
砂糖と何が違う?黒糖とは
白砂糖も黒糖も、原料は同じさとうきびです。
さとうきびを細かくカットしてから圧搾して汁を出し、不純物を取り除いてから濃縮したものが黒糖です。
また、圧搾した時の汁(粗糖液)から出る、糖分以外の成分を含む糖蜜を除いたものを精製すると、白砂糖になります。
日本の黒糖は、17世紀に中国の製糖法を琉球(当時)が学んだことが始まりとされています。
現在中国ではそれほど使用されておらず、黒糖を日常的に使用するのは日本の他台湾や韓国、フィリピン、ベトナムなどそれほど多くありません。
黒糖の成分
黒糖と白砂糖の大きな差は、含まれる成分の種類や量の違いです。
白砂糖の場合、炭水化物が99%超で、それ以外はわずかなナトリウムやカリウム、カルシウム程度です。
しかし黒糖の場合、炭水化物は約90%で、ナトリウムは約27倍、カリウムは約550倍、カルシウムは約240倍です。
また、それ以外にもマグネシウムやリン、鉄、亜鉛、銅、ビタミンB1・B2、ナイアシンなど、栄養価が非常に高くなっています。
黒糖を配合したシャンプーを使った人の感想は?
いくら成分が良くても、それを髪につけるなんて…と思うかもしれません。
しかし、黒糖シャンプーはすでに沖縄などで製品化されていて、ファンになる女性がとても多いのです。
・髪が絡みやすかったのに、使ったらサラサラになった
・パーマのし過ぎでかなり傷んでいたが天使の輪ができるようになった
・髪の毛のまとまりがすごく良くなった
・抜け毛に悩んでいたがかなり減ってボリュームが出て来た
・甘い香りでとても癒される
近年日本女性の髪のダメージはひどくなっていて、どんなシャンプーでも髪がまとまらない、ツヤが出ないと悩む人が増えています。
そんな女性に人気なのですから、黒糖を頭皮や髪に使用することでヘアケアになることは間違いないといえるでしょう。
黒糖が髪に良い理由
ではなぜ黒糖が髪に良い作用をもたらすのでしょうか。その理由は、豊富な成分にあります。
育毛剤にも含まれる亜鉛
亜鉛は、日本人が最も不足しがちなミネラルの一つです。
細胞の新陳代謝を促進する作用があり、髪の毛を産み育てる毛母細胞の機能を向上させるといわれています。
この作用は、亜鉛が必ずといって良いほど育毛剤に配合されていることからも、確かと考えられます。
髪の毛の成長は、血液によってもたらされます。
毛細血管から供給された血液を一度毛乳頭が貯蔵し、それを毛母細胞が適宜受け取ることで細胞分裂を繰り返し、髪を成長させていきます。
その働きに不可欠なのが、亜鉛です。亜鉛は酵素の重要な成分となって、細胞の生まれ変わりを助けているのです。
黒糖には、白砂糖には全く含まれていない亜鉛が含まれています。
そのため、黒糖配合のシャンプーを毎日使用することで、健康な髪の成長が期待できるのです。
色素成分コクトオリゴの高い保湿性
コクトオリゴ(黒糖オリゴ)はその名の通り黒糖に含まれる成分で、黒糖からわずか1/1000程度しか取れないエキスです。
すでに江戸自体には黒糖を肌に塗ることでうるおいを与え、乾燥から守ることが知られていましたが、近年さらに研究が進み、コクトオリゴに高い保湿性があることが確認されたのです。
現在では、化粧品の原材料として複数の企業が製造しています。
頭皮や髪は一年中紫外線にさらされており、非常に乾燥しやすくなっています。
頭皮の場合、乾燥すると硬くなり、毛細血管を圧迫して血流を悪くしてしまいます。
また、髪が乾燥すると表面のキューティクルが髪同士の摩擦で剥がれやすくなり、主成分のタンパク質が抜け出しやすくなってしまい、徐々に髪が弱くボロボロになってしまうのです。
コクトオリゴには頭皮にうるおいを与えて柔軟性を保ち、血行不良を防ぐ作用があります。
さらに髪のキューティクルを保護して開きにくくするため、髪のダメージが進行するのを防ぐ効果があるといわれています。
高い抗酸化作用で毛母細胞の劣化を防ぐ
黒糖には複数のポリフェノールが含まれていて、それぞれ高い抗酸化作用があります。
紫外線や大気汚染、生活習慣の乱れ、ストレスなどで活性酸素が増えると、健康な細胞を攻撃してしまい、機能を低下させてしまいます。
しかも、頭皮や髪の毛は一年中紫外線を浴びている上に、身体にとってあまり大切なものではありません。
私たちの体内には様々な抗酸化物質が存在しますが、頭皮や髪の毛まではなかなか守ってくれない上、加齢とともに減ってしまうのです。
そこで頼りになるのが、黒糖のポリフェノールです。
黒糖の材料となるさとうきびは暑い地域で育つため、紫外線から身を守るポリフェノールを豊富に含んでいます。
そのため、頭皮細胞の劣化を防ぐ抗酸化作用が高いと考えられるのです。
黒糖シャンプーを手作りする方法
黒糖シャンプーは市販されていますが、自宅で簡単に手作りできます。
その方法をご紹介しましょう。
<材料>
・粉末の黒糖 大さじ1程度
・レモン汁 1~3滴
・アミノ酸シャンプー
<作り方>
1.黒糖を少量のぬるま湯で溶かすか、様子を見ながらレンチンします。
2.完全に溶けてなめらかになったら、レモン汁とシャンプーを混ぜます。
3.いつもと同様にシャンプーします。
シャンプーは、成分に「ラウリル硫酸」や「ラウレス硫酸」が配合されているものはあまりお勧めしません。
洗浄力や脱脂力が非常に強いため、せっかくの黒糖成分が洗い流されてしまうからです。
アミノ酸シャンプーなら洗浄力が穏やかなので、黒糖の成分が頭皮や髪に残ります。
このシャンプーを、髪のダメージがひどい場合や乾燥している場合は毎回、そうでなければ週2~3回使用すると良いでしょう。
黒糖シャンプーの使用で注意したいこと
大変ヘアケア効果が高い黒糖シャンプーですが、いくつか注意点があります。
・シャンプー後はしっかり洗い流す
保湿作用によって髪がしっとりするため、髪質や髪の状態によってはべとつきやボリュームダウンが起こることがあります。
そういった場合は、シャンプー後できるだけ長めにすすぐようにしてください。
また、手作りシャンプーの場合は黒糖の量を減らしてみましょう。
・甘い香りにはリラックス効果が。でもニオイが苦手な人も
黒糖シャンプーには、甘い香りがあります。
それがリラックス効果になるとファンの女性が多いのですが、中には苦手な人もいます。
また、混ぜるシャンプーの香りと混ざってしまうこともあります。
一度作ってみて、自分の好みに合うか確かめましょう。
・三温糖やきび砂糖は効果が弱め
黒糖は砂糖類の中ではお値段高めです。
つい黒っぽくて安価な三温糖やきび砂糖を選んでしまいがちですが、これらには黒糖ほど良い成分が含まれていません。
三温糖の場合、白砂糖を作った後に残る成分を熱して色をつけたもので、黒糖の良い成分はほとんど残っていません。
また、きび砂糖は白砂糖精製途中の液を煮詰めたもので、白砂糖や三温糖よりは黒糖に近いものの、やはり成分は少なめです。
髪への効果を期待するのであれば、黒糖を選びましょう。
まとめ
黒糖は、食べることで疲労回復効果や生活習慣病の予防効果、骨粗しょう症の予防効果があるといわれています。
特に、色素成分の一つフェニルグルコシドには、糖の吸収を抑え血糖値が急激に上昇するのを防いでくれるといわれています。
食べても良い、髪や頭皮、お肌につけても良い黒糖は、ほんのり甘い香りがリラックス効果ももたらしてくれます。
まとまりのない髪で悩んでいる方、ストレスが溜まっている方は、簡単に作れる黒糖シャンプーをぜひ一度試してみてくださいね。