女性の薄毛にはたくさんの原因があります。
炎症が起こっていたりすれば、外からでもわかりますがそれ以外だと、なかなか何が原因なのかわかりにくいのが女性の薄毛なんです。
血液検査では、そんな女性の薄毛の原因は何なのか、知ることができるんです。
今回は血液検査でわかる女性の薄毛の原因と、検査方法などをご紹介します。
遺伝子検査
遺伝子検査では、薄毛が発症しやすいかどうかのリスクを調べることが出来ます。
女性は女性ホルモンが多いため、いわゆるAGA(女性の場合はこれに似たFAGAといいます)といわれる薄毛にはなりにくいと言われています。
ですが、全くならないというわけではありません。
男性ホルモンの一種である「アンドロゲン」を受け取りやすい遺伝性の体質であるかを調べることで、遺伝的に薄毛のリスクがあるのかどうかがわかります。
アンドロゲン受容体の遺伝子検査
アンドロゲンの感受性を決める遺伝子というのが私たちの身体には存在しています。
アンドロゲンレセプターの感受性が高い人は薄毛になりやすく、低い人は薄毛になりにくいと言われています。
ですので、遺伝子検査でこの感受性が高いのか、低いのかを知ることができれば自分の薄毛の原因がアンドロゲンにあるのかどうかがわかり、予防対策にもなります。
アンドロゲンの感受性が高いという結果が出たら、専門のクリニックでの治療をおすすめします。
遺伝子検査キット
遺伝子検査は専門のクリニック、または遺伝子検査キットを使って自宅で簡単に検査することができます。
かかる費用は1万円前後です。
クリニックの場合この他に受診料などもかかります。
遺伝子検査キットは付属の綿棒で口の中の粘膜を擦るだけ。
痛いことも一切なく簡単に採取することが出来ます。
海外ドラマが好きな方はDNA検査でよく長い綿棒を口に入れられているのを目にしたことがあるかもしれませんね。
それと同じ方法で採取します。
1分もかからずに作業を終えることが出来ます。
注意したいのは、一般的に販売されている薄毛の遺伝子検査キットは男性用であること。
「女性は検査できません」という注意書きが付いているキットがほとんどです。
女性用の検査キットも販売されていますので、必ず女性専用の遺伝子検査キットを選びましょう。
採取したら、それを指定された検査機関に発送するだけです。
あとは結果がでるのを待っていれば自宅に結果が届きます。
18歳以上であれば、対象年齢に制限はありません。
遺伝子は基本的に一生変わることはないので、1回の検査で済みます。
何度も検査をする必要はありません。
貧血
血液検査で貧血かどうかがわかります。
髪の毛には色々な栄養素が必要ですが、酸素もその中のひとつです。
酸素は血液中のヘモグロビンという色素と結合して、血液の流れに乗って頭皮に運ばれてきます。
そして、頭皮にある毛母細胞から髪の毛へ栄養と共に供給されます。
しかし、貧血になるとこのヘモグロビンの量が足りない状態に陥ってしまい、血中のヘモグロビン濃度が低下します。
ヘモグロビンの濃度が低くなるということは、酸素と結びつくヘモグロビンが少なくなってしまうということになります。
髪の毛や頭皮に栄養と酸素が運ばれなくなってしまうということに・・・。
すると髪の毛はパサパサになったり、痛みやすくなったり、切れ毛が目立つようになったりしてしまいます。
こうなってしまってからケアをするよりも、こうなる前に予防する方が簡単です。
貧血が原因で抜け毛や薄毛になった場合、鉄分を摂取したり貧血の治療を行うことで解決します。
内科や婦人科を受診しましょう。
ドラッグストアなどでも鉄剤や鉄分配合のサプリメントを購入することもできますし、プルーンやレーズンなど食品からでも摂取することができます。
ただ、1回食べて治るものでもありませんので、毎日コンスタントに足りない鉄分を補ってあげることが必要になってきます。
根気よく続けましょう。
貧血には水分補給も大切です。
意識して水分を摂取するように心がけましょう。
コルチゾール
血液検査ではコルチゾールという物質の値も調べることが出来ます。
コルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれているくらいストレスと深く関わりのある物質です。
私たちがストレスを感じると、コルチゾールが分泌されます。
このコルチゾールの値が高いほど日頃からストレスを感じている、ということになります。
慢性的にストレスを感じると、血行不良、ホルモンバランスの乱れ、不眠、免疫力の低下などが生じます。
健康な髪の毛を作り、育てるためにはよくないことばかりが起こってしまうのです。
コルチゾールの値が高かった場合、薄毛の原因のひとつとしてストレスがあげられます。
出来ることなら、ストレスの原因になっている事やモノを排除することが薄毛の最大の予防法になります。
しかし、仕事や人間関係などすぐには環境を変えることが出来ない、という人も多いと思います。
そんな時はストレス解消を心がけ、気持ちの切り替えを上手に利用して、ストレスとうまく付き合っていきましょう。
すぐには無理かもしれませんが、ストレスで薄毛になってしまうくらいの状態なのだ、と自覚することが第一歩となります。
女性ホルモン
40代を過ぎると急激に減ってくるのが、女性ホルモンのエストロゲン。
薄毛の原因になる更年期障害もこのエストロゲンの急激な減少が原因と考えられています。
エストロゲンには
・月経周期を正常にする
・骨の生成を助ける
・血圧を下げる
・動脈硬化を抑える
・肌のうるおいを保つ
などの働きがあります。
頭皮が乾燥したり、髪の毛がパサパサしてしまうのには女性ホルモンの急激な減少があったんですね。
このエストロゲンの量を血液検査で調べることが出来ます。
採血が必要なので医療機関でしか検査をうけることができません。
大体の費用は2000円〜3500円。
婦人科などで検査可能です。
エストロゲンが少ない結果が出たら、漢方や薬などで治療します。
更年期障害の症状が出ていない人は予防にもなりますし、症状が出ている人は更年期障害の治療にもなります。
病気
一般的な血液検査では色々な病気のリスクも知ることが出来ます。
・糖尿病
・高脂血症
・肝臓や腎臓の異常
・栄養不足
・甲状腺の病気
などがわかります。
一見薄毛には関係ないように思えますが、糖尿が進行すると頭皮のかゆみ、炎症などが起こってくる場合があります。
それが抜け毛や薄毛、脱毛症に繋がってきます。
また高血糖が高い状態が続くと、脱毛や抜け毛の症状が出てきます。
甲状腺の病気でも脱毛の症状が出る場合もあります。
最近抜け毛が多いな、と思ったら病気あった、ということもあるのです。
また、血中の成分から栄養が足りているのかどうかもわかります。
現代女性はそのほとんどが1日に必要な栄養素を取り切れていないと言われています。
どの栄養素が足りないのかを検査で知ることによって、補うべき栄養素がわかります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は薄毛の原因がわかる血液検査についてご紹介しました。
血液検査は医療機関での採血が必要となりますが、髪の毛だけではなく健康のためにも自分にはどんなリスクが有るのかを知ることは大切です。
ぜひ、血液検査で薄毛の原因を突き止め、改善に向けて対策をとりましょう。