最近は抜け毛に悩む女性が増えてきていますが、自律神経の乱れが抜け毛に関わっていることをご存じでしょうか?
自律神経には血液循環・消化吸収・呼吸や体温などをコントロールする役割があり、昼間の活動時に優位になる交感神経と、夜やリラックスしているときに優位になる副交感神経に分かれてバランスを保っています。
自律神経が乱れて交感神経が優位になると、血管が収縮して血流が悪くなるため、毛根に必要な栄養が十分に行き渡らなくなり、抜け毛の原因に繋がります。
では、今回は抜け毛の原因となる自律神経について詳しく解説し、自立神経を整えて抜け毛を改善する方法をお伝えします。
Contents
抜け毛は自律神経が原因?
自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスが整うことで健康状態を保ち、自律神経のバランスが乱れると新陳代謝の低下や睡眠不足、血行不良などの症状が現れてきます。
特にストレスをためることは、自律神経のバランスを崩す原因になることが知られていますし、髪の健康状態にも影響します。
では、ここでは自律神経と抜け毛の関係を解説します。
そもそも自律神経とは?
そもそも自律神経とは、自分の意思とは全く関係なく働く神経で、24時間365日自動運転で動いてくれている神経の総称です。
機能としては、心臓を含めた内臓器官を動かし、食べた物の消化活動を行います。また、血圧・血流・汗線・体温などを調整し、呼吸を自然と行うなどの命を維持していくのに重要な役割をしています。
そして昼の活動時には交感神経が優位に働き、夜やリラックスした状態のときは副交感神経が優位に働くことで、身体のバランスをとっています。
もし自律神経が乱れて交感神経が優位な状態が続くと、興奮した状態で夜眠れないだけでなく、血管が収縮し、血圧も乱れ、動機や目眩、ホルモンバランスの乱れなどの症状が現れます。
そんな自律神経のバランスは、規則正しい生活リズムを作ることで安定します。そのため、ストレスが多い生活や不規則な生活を続けることは、自律神経が乱れる原因になりますので注意が必要です。
交感神経の働きと抜け毛の関係
ただ、現代の女性は社会で男性並みに働く人も多く、ストレスやプレッシャーを受けやすい状況下にある人も少なくありませんよね。
忙しい毎日にゆっくりと休む暇もなく、ずっと交感神経が優位で興奮したような状態が続き、体の筋肉が緊張して硬くなっている人も多いです。
ストレスが抜け毛に繋がると言われる原因は、自律神経のバランスが崩れて交感神経が優位な状態が続き、心身ともに緊張状態にあることで血管が収縮して血行不良になり、健康な髪を育てるのに必要な栄養を、頭皮に十分行き渡らせることができないためです。
また、交感神経が優位になっているということは興奮した状態にもあるため、汗腺や皮脂腺が活発になり、汗や皮脂の分泌が増えることで頭皮環境が悪化し、毛穴を詰まらせることでも抜け毛の原因になります。
そしてストレスによって十分に睡眠がとれないと、昼に受けた頭皮や髪へのダメージが夜寝ている間に修復されなくなってしまうため、健康な髪が作られず、細くて弱い髪しか生成されずに、成長途中の髪が抜けてしまうことにもなりますので気をつけましょう。
副交感神経の働きと抜け毛の関係
自律神経の副交感神経が優位になると、身体はリラックスした心地よい状態になり、血液循環が良くなり、免疫力が上がって病気も治すことができます。
自然治癒力は、本来人間誰にでも備わっている力です。
では、副交感神経を優位にして代謝を上げるにはどうしたら良いのかというと、体の力を抜くこと、リラックスすることです。
血行が促進されると、頭皮にある毛細血管にも十分な栄養が届くようになりますので、健康な髪を育てるうえで良い影響になります。
ただ、大切なことは自律神経のバランスを整えることにあるため、毎日規則正しい生活をして、ストレスを溜めないようにすると自律神経は安定し、血行が良い状態を保つことになりますので、生活リズムを整えることを重点的に考えていきましょう。
自律神経を整えて抜け毛を改善する方法3つ
イライラ・焦り・不安などで体が緊張状態になり交感神経が優位になると、心拍数が上がり、血圧も上昇し、呼吸も浅くなります。逆にリラックスして体の力が抜けて副交感神経が優位に働くと、心拍数が下がり、血圧も安定し、呼吸が深くなります。
人間は自律神経をコントロールすることはできませんが、唯一呼吸は自分でコントロールすることができます。呼吸をゆっくり深く行うだけでも、気持ちと身体が落ち着きを取り戻していきます。
ではここでは、身体をほぐすためにも、副交感神経を優位にする簡単な方法を3つ紹介します。
入浴
交感神経が優位に働いているときは、血行不良の状態になっていますから、温めのお風呂にゆっくりと入ると、凝り固まった筋肉を緩めて血行を促進する効果があります。
特に半身浴は、下半身で温められた血流が全身に循環し、身体の芯からじんわりと温める効果がありますので、浴後も体の冷えが遅く、長く温かい状態を保つことができます。
代謝が上がることで血流が良くなると、髪に必要な栄養が頭皮に行き渡りやすくなりますので、髪を育てる効果に繋がります。
また身体を温めて副交感神経を優位にすることで、身体がリラックスした状態になりますから、ゆっくりと快適な眠りにつけるようになるでしょう。
睡眠
快適な睡眠、質の良い睡眠が育毛に関わってきます。
夜10:00~翌2:00はゴールデンタイムといわれ、成長ホルモンの分泌が活発になる時間帯です。この時間にしっかりと眠ることができると、髪にも良い影響を与えることができるでしょう。
ただ忙しい人が多い現代では、夜間に仕事をしている人も多いため、時間にこだわるよりも睡眠の質を重視するようにしましょう。熟睡することでストレスを解消し、リラックスした状態で血流を良くすると、髪に良い影響を与えていくことができます。
呼吸
自律神経の働きの中で、人は心臓を意図的に動かしたり止めたりすることはできませんが、呼吸だけは自分でもコントロールすることができますよね。
実は呼吸を整えることで、自律神経のバランスも整えることができるんです。
緊張状態にあるときや、イライラしたり、不快に思ったりストレスを感じているときには、呼吸も浅くなっていることに気付いてみましょう。
これは交感神経が優位になっている状態ですから、ゆっくり深く呼吸をすると副交感神経が働き、自律神経のバランスを整えてくれます。
ただ、慣れていないと深呼吸をすることが難しいときもありますよね。
そういったときはため息をつくだけでも緊張状態を緩和してくれるため、意識してため息を大きく吐き出してみましょう。
【腹式呼吸】
また呼吸をする際は、腹式呼吸をすると深く呼吸することができます。
・口から息を吐くときにお腹をへこませて、鼻から吸うときにお腹を大きく膨らませます。
・呼吸を繰り返すときは、できるだけ吸って吐く息だけに意識をむけます。例え雑念がわいてきても、呼吸にまた意識を戻します。
・呼吸を繰り返しているうちに、体の緊張が解けていくのを実感できるようになるでしょう。
腹式呼吸は何1つ道具も必要ないため、今すぐ始めることができる簡単なリラックス方法ですのでやってみてください。
まとめ
では今回は、自律神経の乱れが原因で抜け毛に繋がることや、自律神経を整えて抜け毛を改善する方法をお伝えしました。
自律神経が乱れて血管が収縮すると血行不良になり、健康な髪を作るのに必要な栄養素が、頭皮の毛細血管に行き届かなくなり、抜け毛や薄毛の原因を作ってしまいます。
交感神経と副交感神経のバランスを整え、しっかり活動してしっかりリラックスできる状態を保てるよう、日々規則正しい生活でリズムを整えることも必要です。
また、交感神経が優位になって体の緊張状態が続いているときは、深呼吸をすることでもリラックス効果があり、副交感神経の働きを高めることができますので、育毛促進のためにも試してみてください。