女性にとって貧血は常に注意していかなければいけない問題だと思います。
女性の悩みとしてもよく知られている貧血は、単に体調不良だけでは済みません。
髪の成長にも大きな影響を与えていくため、薄毛の悩みを抱えたくなければ、食事の部分からも予防をしていかなければいけないのです。
女性の悩みとしても多い貧血
女性の悩みとして深刻な問題につながる貧血は、いろいろな原因が考えられます。
その中でも代表的な原因として知られているのが、鉄欠乏性貧血です。
人間の体の中の鉄分が不足したことによって、起こされる貧血の症状として知られています。
鉄分が不足すると、赤血球の中で酸素を運ぶ役割をするヘモグロビンの生成が減少してしまうのです。
ヘモグロビンが減少すれば、身体全体に酸素を運びにくくなってしまい、息切れをはじめとする症状が出てきます。
動悸やめまいといった症状も貧血の特徴であり、椅子から立ち上がった瞬間などに立ちくらみがしてしまうといった症状も出てくるのです。
低酸素状態がもたらす症状ですが、鉄分が不足する理由はいくつも存在しています。
毎月の生理が影響することはよくわかっていますが、無理なダイエットなども鉄分不足に陥る原因です。
ダイエットをしていなくても、偏食が激しく栄養のバランスが偏ってしまう人も問題を抱えていると言えるでしょう。
はっきりとわかる貧血だけではなく、隠れ貧血と呼ばれている症状も危険です。
潜在性鉄欠乏症と呼ばれる状態で、普段は何ら自覚症状が現れません。
ヘモグロビンの値を調べたとしても、異常は出てきていないのです。
普段は全く問題がない状態でも、体の中から鉄分が足りなくなった時に、蓄えられてきた部分から補給しなければいけません。
ところが、この蓄えが足りない状態が潜在性鉄欠乏症なのです。
普段は正常なので全く気がつきませんが、不足した時に補充する量が全く足りないため、突然底をつき貧血症状が現れます。
女性の3人に1人はこの潜在性鉄欠乏症による隠れ貧血を持っているともいわれているのです。
人間の体はどうしても鉄が不足しがちであり、不調を訴えた時には実は貧血だったというのも珍しくありません。
人間の体は、血液が酸素を運ぶだけではなく、栄養も一緒に運んでいきます。
ヘモグロビンが減少すると、血液循環も衰えてくるため、頭皮にも栄養が運ばれにくくなるのです。
つまり、貧血の症状を起こし始めると、髪の成長にも影響を与えてしまうと言えるでしょう。
栄養がないのですから健全な髪は育たず、抜けやすい状態が出来上がります。
どんどんと進行を早めてしまう結果にもなるので、将来抜け毛で薄毛の悩みを抱えたくなければ、早い段階から対策をしていかなければいけません。
鉄分補給の注目点
鉄欠乏性貧血を予防するためには、いくつかの方法が考えられます。
健康的な体を目指すという意味でも重要なポイントであり、女性だけではなく体のだるさなどを感じている人は、日常生活の中に取り入れていくべき方法とも言えるでしょう。
大切なのは毎日の食事です。
サプリメントなどで補おうとする人も多い世の中ですが、人間の体は食べた食事で支えられています。
サプリメントなどはその後の方法であり、まずは食事を改善するところからスタートしなければいけません。
鉄分には、非ヘム鉄とヘム鉄があることを理解しなければいけないでしょう。
この二つの鉄分をうまく利用することが、大切なポイントです。
ヘム鉄は動物性の食品に多く含まれているのが特徴で、吸収効率が高いことで知られています。
非ヘム鉄は植物性の食品に多く含まれていますが、動物性である牛乳などの乳製品にも含有されている鉄分です。
吸収効率は高くありませんが、タンパク質やビタミンCを一緒に摂取することにより効率の改善が期待できます。
このポイントをしっかりと押さえておくのが、鉄分摂取の大事な知識と言ってもいいでしょう。
ヘム鉄を摂取するのに重要なのは、含有量の多い食材をうまく利用することです。
どんなものにもヘム鉄が含まれているわけではなく、含有量が多い食材を利用すれば摂取効率はさらに高められます。
注目されるのはレバーやマグロといったところになるでしょう。
この二つは特に有名ですが、レバーはなかなか食べにくい部分もあります。
他にもあさりやカツオなどにも含まれているため、定期的に食べるようにしていくのが大切です。
非ヘム鉄の場合には、卵や大豆、海藻類がよく知られています。
こちらは日常的に食べやすい食品です。
他にも小松菜やホウレンソウも知られていますが、調理方法にも大きな影響を受けているのを忘れてはいけません。
鉄分を含むことでよく知られていましたが、近年その含有量の改正が行われたことはニュースにもなりました。
茹でる時に使われていた鉄鍋は現在ではあまり見かけることがなく、実際に摂取できる量はかなり減ってきていると考えられたからです。
こうしたことも含めて、摂取方法を考えていかなければいけないでしょう。
食事から鉄の摂取をするときのポイント
調理方法のポイントとして、加熱して食べる場合には鉄製の調理器具を使います。
鉄鍋は鉄のフライパンといったものが中心になりますが、どうしても管理しにくいという問題点もあるでしょう。
しかし、鉄の調理器具を使うと、加熱の段階で鉄分が溶け出して行きます。
これも摂取すれば鉄分を補うポイントとなるため、重要な意味を持つのです。
鉄の調理器具がない場合には、鍋などに入れて調理できる鉄のパーツも販売されるようになりました。
野菜などを茹でる時に使ってあげれば、効率の向上に役立ってくれます。
お湯を沸かすときには鉄瓶を使ったりするのも良いでしょう。
これだけでもかなりの違いが出てくるからです。
同時に胃の活動が活発になるようにしてあげるのも対策につながります。
負担をかけないようにするために、よく噛んで食べることも大切です。
これによって胃酸の分泌が盛んになり、鉄の吸収効率を高められます。
食事の最中には、できるだけお茶は避けなければいけません。
お茶はカテキンが含まれていることで、健康維持にも役立ってくれることで知られていますが、タンニンが含まれているのが大きな問題点です。
このタンニンは鉄の吸収を阻害する性質を持っており、貧血を助長しやすい栄養素になります。
非常にリスクが高い状態を作るため、食事の時に飲まないようにするだけではなく、普段から大量に摂取しないように注意が必要です。
これらの食事対策でうまく鉄分が摂取できない人は、サプリメントの活用も考えてみると良いでしょう。
実際に食品に含まれている量は限られており、なかなか摂取量を増やせない問題を抱えます。
あくまでも食事のサポートとして活用するのが大切で、食事の時に一緒に摂取すると効率を高められます。
注意点としては1日の摂取量は40mgまでに抑えることで、これ以上は過剰摂取となるため注意しなければいけません。
肝硬変や糖尿病につながる非常に危険な状態を作り出してしまうため、うまくコントロールしていきましょう。
まとめ
貧血になってしまえば、さまざまな症状を引き起こします。
軽い状態から、とても重篤な状態までいろいろと起こすほど、人間の体には鉄が重要な役割を果たしているのです。
貧血を起こし始めると薄毛にも繋がる問題を抱えてしまうため、抜け毛が増えてきたと思った時にも同様の対策を取ってみると良いでしょう。
健康な生活を送る大事な手段となってくれるはずです。