女性の薄毛

薄毛を引き起こしてしまう!女性のアフター更年期とは?

更年期で様々な悩みを抱えていながらも、やっと更年期が終わったと思っても、薄毛などの症状で悩まされている方も多いのではないでしょうか。

更年期が終わった後の時期、アフター更年期は、女性にとって身体と心の大きなターニングポイントとなります。

ここで出る不調をほったらかしていると後が大変です。

そのためにはまず不調を自覚することから始めたいです。

髪の毛を始め、血管やホルモンなどどの部分に不調を抱えているかその傾向を掴むことで、アフター更年期を終えた後の体の調子が変わってきます。

この記事では薄毛を引き起こしてしまうアフター更年期の概要について解説しながら、その解決法について解説していきます。

アフター更年期とは?

アフター更年期とは、文字通り更年期の後に誰にでも訪れる時期のこと。

体験を始めとして、体のあちこちが「なんだかちょっとおかしい…」と感じ始める時期なのです。

閉経期以降、体の中ではどんな変化が起こるのか、更年期まで戻っておさらいしておきましょう。

そもそも更年期とは?

更年期とは女性ホルモンの分泌量が一気に減少する閉経前後の時期を言います。

閉経するのは50歳前後。

更年期は閉経を挟んで約10年間と言われていますが、個人差があり、平均すると40代後半から50代前半に更年期を迎える方が多いと言えるでしょう。

更年期の代表的な症状には、のぼせやほてり、発汗などのホットフラッシュ、めまい、頭痛、耳鳴り、肩こり、疲れ、動悸、息切れ、食欲不振、気分の落ち込み、更年期うつ等があります。

更年期のパターンは人それぞれ。

辛い症状がいくつも重なって病院を転々とする方が一方で、気づかないうちに通り過ぎてしまう方もいます。

日常生活に支障が出てしまうことを、一般に「更年期障害」と呼んでいます。

アフター更年期は女性ホルモンが底をついてくる時期

女性ホルモンと言うと、20代から30代には、生理不順や排卵、妊娠に関わる性ホルモンとしての面が強調されがちですが、実は女性の体全体を守ってくれている存在なのです。

それ故、女性のホルモンの分泌量が減少することで、体のあちこちで不調が起きやすくなります。

アフター更年期は、女性ホルモンが体を守ってくれなくなる時期です。

更年期の不定愁訴が消えて万歳と思うのは残念ながら早いです。

次のステップに向けて心構えが必要なのです。

女性ホルモンの分泌量の減少で起こる不調のドミノ倒し現象

女性ホルモンには、エストロゲンプロゲステロンの2種類があります。

エストロゲンは排卵をコントロールするだけでなく、肌をみずみずしく、髪の毛をつやつやに保ち、新陳代謝や脂質代謝にも大きく関わっています。

プロゲステロンは、閉経前は子宮内膜を熱く整えて、受精卵の着床しやすくなるホルモンとして重要ですが、このほかにも、脂肪、セルライトの蓄積やむくみを防ぎ、不安やイライラを沈めることにも一役買っています。

女性ホルモンの分泌量は、わずかスプーン1杯分とごく微量ながら、多彩な活躍をしてくれているのです。

ところが、アフター更年期には、女性ホルモンの分泌量が激減するので小ジワやたるみ、薄毛といった外見的な問題だけでなく、骨粗しょう症、脂質異常症、高血圧など、骨や血管、内臓にまで及ぶ様々な不調が現れ始めます。

アフター更年期では各種ホルモンがどんどん減っていく

アフター更年期には、女性ホルモンの恩恵を受けなくなるだけではありません。

女性ホルモンの他にも、年齢とともに減っていくホルモンがいろいろあり、体調不良の原因になります。

甲状腺ホルモン

甲状腺ホルモンは、生命を維持するために重要なホルモンの1つです。

喉仏の下にある甲状腺から分泌され、頭の吸収やエネルギー代謝を促し、心拍数や血圧、精神神経機能を向上させます。

アフター更年期には、潜在的な甲状腺機能低下による倦怠感や疲労感、眠気、抑うつ症状、肌の乾燥、顔のむくみなどの症状が出ることがしばしばあります。

成長ホルモン

主に、睡眠中に脳の下垂体から分泌される成長ホルモンは、幼少期には身長を伸ばすなど、文字通り成長のために働き、20歳以降は細胞の再生や修復のために働いています。

ところが、成長ホルモンの分泌は20代に入ると低下し始めます。

成長ホルモンの分泌が低下すると、抜け毛の増加による薄毛の広がりや、肥満、筋肉の委縮などが進行してしまいます。

メラトニン

暗くなると分泌が高まるホルモン「メラトニン」は、快い睡眠のリズムを作り出す「睡眠ホルモン」です。

メラトニンの分泌も年齢とともに低下します。

アフター更年期以降、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったり、中途覚醒して睡眠の質が落ちやすくなるのは、メラトニンの分泌量の減少が関係しているのです。

眠りが浅かったりして睡眠の質が下がってしまうと、髪の毛を作り働きのある成長ホルモンの分泌量も低下してしまいますので、薄毛を予防するためにはまずは睡眠の質を上げることが先決です。

コルチゾール

副腎から分泌される「コルチゾール」は、代謝や炎症抑制など、生命活動に不可欠なホルモンです。

ストレスを受けると急上昇するので「ストレスホルモン」と呼ばれており、このホルモンが過剰に分泌されることにより、身体に様々な悪影響を生じさせてしまうのです。

過剰に分泌されると、肥満や高血圧、高血糖など、様々な病気に繋がってしまう身体の不調を引き起こすだけでなく、細胞老化が進みますので、髪の毛を作り出す毛母細胞の働きも老化し、薄毛に繋がってしまいます。

ホルモンの補充では根本的な解決は望めない

女性ホルモンの分泌量が減ると、薄毛などの更年期症状だけでなく、生活習慣病のリスクも高くなってしまいます。

なので女性ホルモンを補えばそれで解決、というわけにはいきません。

様々なホルモンの分泌を促すためには、睡眠や栄養バランスの取れた食事、運動などが重要となっています。

飲酒や喫煙、偏った食生活などの悪しき習慣はストップし、よい生活習慣へと変えていくことが大切です。

女性ホルモン補充療法

「女性ホルモン補充療法」を行うのであれば、きちんと血液検査をして、女性ホルモンやその他のホルモンの量を測り、できるだけ安全に必要最低限の補充をすることが大切です。

使われる薬剤には、エストロゲンとプロゲステロンの合剤や、エストロゲンのみのもの、天然成分のもの、高用量、低用量のものなど色々な種類があります。

また、形態も内服薬の錠剤、皮膚に貼るパッチ薬、皮膚に塗るクリームタイプのものなど様々です。

その人にあったものやできれば天然成分のものを使うようにしましょう。

まとめ

薄毛などの悩みを引き起こしてしまうアフター更年期は、それまでに積み重ね多経験を活かして、豊かな人生を送ることができる時期でもあります。

様々なしがらみを置いて、重い荷物を降ろして、自由な発想で時を刻むことのできる時期ですので、女性にとって最も輝ける時期といっても過言ではありません。

そんな時期に髪の毛の悩みや体の不調や心の不調に参っていてはもったいないです。

なので悩み知らずの健康体でいるためには、不調に気づいたときに先手先手で対処することが重要なポイントです。

外見や身体の不調を早めに自覚し、日常生活を見直していくこと、早めに軌道修正することが、その後の人生を若々しく快適に過ごせる秘訣といえるでしょう。