女性の薄毛

活性酸素が薄毛女性の髪の老化を招く!?

最近活性酸素という言葉をよく耳にしますが、どちらかというと体内を酸化させて老化を早めるなど、悪いイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

しかし実は活性酸素には、体内に侵入した細菌などを取り除くなど体を守る働きもあります。

ただし、何らかの理由で過剰に発生して体内に蓄積した場合には、体だけではなく髪にも悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。

そこで今回は、そもそも活性酸素とはどんなものなのか、体内溜めないようにするにはどうすればいいのか、また抗酸化作用のある食べ物や栄養素などについて詳しく見ていきたいと思います。

そもそも活性酸素とは?

私達人間は呼吸することにより酸素を取り込み、生命活動を維持しています。

また摂取した食べ物からエネルギーを作り出す際にも、酸素が使われます。

この時に酸素の一部が変化したものが活性酸素です。

呼吸によって体内に取り入れられた酸素のうち、約2%が活性酸素になるとも言われていますが、その大きな特徴として細胞を酸化させてしまう場合があることが挙げられます。

実は元々活性酸素には、体内に侵入した細菌やウイルスの攻撃から体を守るために働くという大切な役割があります。

しかし何らかの原因により過剰に発生すると、自身の細胞も攻撃してしまい、そのダメージが動脈硬化や生活習慣病、また髪の老化の引き金になると言われています。

活性酸素が髪に与える影響とは?

活性酸素は髪にも大きく影響を与え、抜け毛や薄毛などの髪の老化を進行させる可能性があります。

メチオニンやシスチンなど18種類ものアミノ酸で構成されている人間の髪の中には、体内で発生した活性酸素を除去する役割を果たす抗酸化物質も存在しています。

しかし活性酸素が体内に蓄積すると、本来であれば髪を作るために使われるアミノ酸が抗酸化物質として働こうとします。
  
そうすると髪を生成しているアミノ酸のバランスが崩れ、髪の老化を招くと言われています。

活性酸素が過剰に増加すると、全身の細胞を攻撃して酸化させ老化を促進します。

また活性酸素の影響により頭皮の細胞の働きが低下すると、髪の成長サイクルの乱れや乾燥を引き起こします。

その中にはもちろん頭皮の毛母細胞も含まれており、働きが弱まるとダメージを与えたり皮脂を酸化させ毛穴を塞いてしまうこともあり、それが抜け毛や薄毛、また頭皮環境の悪化につながってしまいます。

また分泌された皮脂が酸化し過酸化脂質へと変化すると、毛穴を詰まらせる原因となりフケやかゆみといった頭皮トラブルや薄毛の引き金にもなります。

抜け毛や薄毛には、食生活や不規則な生活習慣なども大きく関わっていますが、活性酸素もそのひとつの原因であるということには変わりありません。

ですから活性酸素の増加を防ぐことが、髪や頭皮トラブルを回避し髪を若返らせることにつながっていくと言えるでしょう。

活性酸素を抑えるためには抗酸化作用が必要

活性酸素が体内に蓄積する原因としては、栄養の偏った食生活や紫外線による影響、慢性的なストレスや喫煙・飲酒などが挙げられます。

活性酸素の増加により体が酸化すると血管の老化が進み、シミやシワ、肌あれなどの肌トラブルが起こったり、髪の成長に必要な栄養素が頭皮まで行き届かなくなってしまいます。

活性酸素による体の酸化を抑えるためには、人間の体に元々備わっている抗酸化力を引き出すために抗酸化酵素を増やす必要があります。

そうすればたとえ体内で活性酸素が発生しても、体の酸化を防ぐことができ健康的な髪を維持することも可能となります。

ただし、体内で作られる抗酸化酵素の量は加齢と共に減少していってしまうため、食事などから抗酸化作用のある成分を補い、抗酸化力を高めることが大変重要となってきます。

運動のやり過ぎにも要注意!

意外に思われるかもしれませんが、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動など、激しい運動のやり過ぎも注意が必要です。

運動は普段より酸素を多く使うため、酸素を大量に体内に取り込むことで、体内の活性酸素が増加すると言われています。

活性酸素が増えると体内が酸化して老化を早めるため、激しい運動は控えるようにしましょう。

抗酸化作用のある栄養素とは?

以下では、普段の食生活に取り入れるべき抗酸化作用の期待できる栄養素について詳しく見ていきたいと思います。

 
・ビタミンA

ビタミンAの中でも特に抗酸化作用が期待できるのが、β-カロテンという成分です。

β-カロテンはトマトやほうれん草、ピーマンやブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれているため、サラダや野菜炒めなどにして食べることをおすすめします。

・ビタミンC

パプリカやパセリ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、キウイフルーツやいちご、かんきつ類などに多く含まれているのがビタミンCです。

ちなみにビタミンCは水溶性で熱に弱いため、野菜はサラダなどにして生でたべるのがおすすめです。

またあまり洗い過ぎると栄養素が流れてしまうため、くれぐれも注意しましょう。

・ビタミンE

ひまわり油やなたね油などの植物油、ごまやアーモンド、ピーナツやうなぎなどに含まれているビタミンEは、油に溶けやすい性質があるため熱を加えて調理して食べるといいでしょう。

・ポリフェノール
ポリフェノールはプルーンやりんごなどのフルーツ、赤ワインやコーヒー、緑茶や紅茶などの飲み物に含まれています。

フルーツの皮にもポリフェノールが豊富に含まれているため、皮ごと食べるのがいいですよ。

またコーヒーやお茶はペットボトルのものより、淹れたてのほうがポリフェノールを多く含んでいると言われています。

・ミネラル

わかめやのり、昆布などの海藻類や魚介類に多く含まれているミネラルは、熱に強く水に溶けやすい性質なので、煮込み料理や蒸し料理として食べると効率よく栄養素を摂取することができます。

・カロテノイド

パプリカやトマトなどの緑黄色野菜、またオレンジやみかんなどの濃い色の野菜やフルーツには、カロテノイドが多く含まれています。

特に赤いパプリカには、カロテノイドの中でも特に抗酸化力が強いキサントフィルという成分が豊富に含まれています。

カロテノイドは油に溶けやすいため、油を使って調理すると栄養素を体内に吸収しやすくなります。

抗酸化作用を促すために気をつけるべきこととは?

以下では、活性酸素の働きを抑え抗酸化作用を促すために、普段の生活の中でできることについて詳しく見ていきたいと思います。

・生活習慣を見直す

夜更かしや睡眠不足、栄養の偏った食生活など不規則な生活を送っていると、抗酸化酵素などによる体内の防御システムが弱まり、活性酸素が増え体の酸化が進みやすくなります。

ですから毎日規則正しく栄養バランスの取れた3食しっかり取る、また質のよい睡眠を心がけるなど、普段の生活習慣を見直し髪の老化を防ぐことが非常に重要です。

・ストレスをためない

ストレスを受けると一時的に血液の流れが悪くなり、それが回復する過程で活性酸素が発生します。
 
ストレスを溜めてしまうとこれが何度も繰り返され、体内や頭皮の酸化が進むため、できるだけストレスをうまく解消するよう心がけましょう。

・紫外線対策を行う

紫外線を浴びると、頭皮でも活性酸素が生成され髪の老化の原因となります。

ですから外出する際には、帽子をかぶったり日傘をさしたりなど紫外線対策をしっかり行うようにしましょう。

・軽い運動を行う

激しい運動をすると呼吸の回数が増えるため、活性酸素の増加の原因となります。

運動する際にはウォーキングなど軽めに体を動かすようにすると、抗酸化酵素の働きを高め、体の酸化を抑えることができます。

・喫煙や過剰な飲酒を控える

タバコの煙には、活性酸素やその発生を助長する有害物質が多く含まれています。

実はタバコを1本吸うだけで、1日あたりなんと約10万倍もの活性酸素を生成するとも言われています。

また、タバコには抗酸化物質であるビタミンを破壊する成分も含まれているため、できれば禁煙することをおすすめします。

さらにお酒を飲むと、アルコールを分解する際に活性酸素が発生するため、過剰な飲酒は控えるようにしてください。

まとめ

加齢や不規則な生活、またストレスなどにより体内の活性酸素が増えると、体が酸化して老化を助長します。

ですから普段から規則正しい生活や禁煙、また軽い運動などを心がけ、抗酸化作用のある食べ物を毎日の食生活の中に取り入れることがとても大切です。