女性の薄毛

女性の薄毛に効く漢方をご紹介!

現在は薄毛治療薬のためのさまざまな治療薬が開発されていますが、女性の中には比較的副作用の少ない漢方を試してみたいという方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、漢方の女性の薄毛への効果や漢方の服用と並行して行いたい、薄毛や抜け毛対策について詳しく見ていきます。

一般的な女性の薄毛や抜け毛の原因とは?

薄毛の原因としては加齢や遺伝的な要因、女性ホルモンや自律神経の乱れ、さらにはストレスの蓄積や栄養の偏った食生活など、不規則な生活習慣などが挙げられます。

女性ホルモンには毛細血管を広げて血流を促進する働きがあり、それにより髪の成長に必要な酸素や栄養素を頭皮まで届けることが可能となっています。

ですから血流が悪化すると栄養素が届きにくくなるため、薄毛や抜け毛の症状が起こりやすくなると言われています。

血流の悪化の原因として、過度なストレスや睡眠不足、栄養バランスの偏った食事や喫煙習慣などがあげられます

女性の薄毛や抜け毛に漢方は有効?

女性ホルモンのバランスが乱れることにより起こるびまん性脱毛症、男性ホルモンの影響により発症する女性男性型脱毛症などは、漢方を服用することにより改善する可能性があると言われています。

ただし薄毛の原因によっては漢方の効果が期待できない場合もあるため、まずは漢方を処方しているクリニックや漢方医を受診して相談してみましょう。

東洋医学から見る薄毛の原因

東洋医学において、漢方では人間の体は気、血、水で成立していると考えられています。

それらが何らかの原因で乱れることにより、女性の薄毛や抜け毛の症状が起こると言われています。

そこで以下では、東洋医学における薄毛や抜け毛の原因について、詳しく見ていきたいと思います。

・血虚(けっきょ)
東洋医学では、髪は血液から作られているとされているため、体内の血液が不足すると髪が作られなくなってしまい、薄毛や抜け毛につながるとされているのです。

そのためこの場合は、血液を補うことが可能な漢方薬が処方されます。

また普段から鉄分不足にならないように食生活を見直したり、適度な運動、身体を冷やさないようにすることなども大切です。

・腎虚(じんきょ)
腎は髪の成長に関わっていると言われており、さらに自律神経やホルモンバランスにも関係しているといわれています。

腎虚になると、ホルモンバランスの乱れが起き、薄毛や抜け毛の症状が起こると言われているため注意が必要です。

ホルモンバランスが乱れるとして原因は、ストレスや疲労の蓄積などが挙げられます。

ですからできるだけため込まないように、適度に体を動かしたり趣味を楽しむなど、自分なりのストレス解消方法を見つけることも重要です。

・湿熱(しつねつ)
体内に熱や水分が過剰に溜まっている状態のことを湿熱と言います。

これにより頭皮環境が悪化すると、髪の成長に悪影響を与えます。

また湿熱の状態になると、皮脂の過剰分泌も起こりやすくなるため、髪や頭皮の常在菌が増えて炎症が起こり、薄毛や抜け毛を引き起こします。

さらに湿熱の場合は、脂質の摂りすぎを抑えて栄養バランスの整った食事を摂ることや、適度な運動が効果的であると言われています。

女性の薄毛の改善が期待できる代表的な漢方薬

ここでは、女性の薄毛に有効であると言われている漢方薬をいくつかご紹介していきます。

・参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
ニンジンやロクジョウ、カラトウキやオウギ、リュウガンニクやゴシツ、ハゲキテンやトチュウを配合した参茸補血丸は、女性の薄毛だけではなく、体力低下や食欲不振、冷え性などにも良いとされています。

薄毛の原因が血虚や腎虚である場合は、この漢方薬が処方されることが多いようです。

・婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
トウキやセンキュウ、オウギなど9種類の生薬を配合した婦宝当帰膠はシロップなので飲みやすくなっています。

女性に多い冷え性や貧血、また更年期障害などにもいいと言われており、自律神経を整え薄毛を改善します。

・十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)
薄毛は血虚や腎虚が原因であるとされているため、この漢方を服用することで薄毛や抜け毛への効果が期待できます。

また薄毛の他にも頭皮や皮膚の乾燥を防ぐ効果もあると言われています。

漢方の服用と一緒に行いたい生活習慣の見直し

ここでは、漢方の服用と同時に見直すべきさまざまな生活習慣について見ていきたいと思います。

・食生活の改善
髪の主成分はタンパク質ですが、栄養が偏った食生活を送っているとたんぱく質が不足しがちとなるため、毎日の食事からきちんと摂取できるように、栄養バランスの整ったメニューを心がけることが大切です。

また必須ミネラルの一つである亜鉛は、たんぱく質の合成や骨の発育などに欠かすことのできない成分ですので、こちらもしっかり摂るようにしましょう。

さらにビタミン類も、髪の成長にも大きく関わっている栄養素です。

特に血行促進効果のあるビタミンE、毛母細胞の分裂を正常化して頭皮の健康を保つビタミンA、コラーゲンの生成を助けて血管や頭皮を丈夫に保つビタミンC、そのビタミンCの吸収を手助けするビタミンPなどは髪にとって重要な栄養素となっています。

・適度にストレスを発散する
過度のストレスを感じると、筋肉が収縮して血行が悪くなります。

また自律神経にも乱れが起き、髪の成長に必要な栄養が頭皮まで十分に行き届かなくなくなってしまうため、抜け毛や薄毛が進行してしまいます。

ですから自分なりのストレス解消方法を見つけて、うまく発散するように心がけましょう。

・睡眠の質をアップさせる
髪の成長を促す成長ホルモンの分泌量が最も多いのは睡眠時であると言われています。

以前は22時から翌2時の4時間が最も成長ホルモンが多く分泌されるゴールデンタイムと言われていましたが、現在は入眠して2時間ほどに訪れる最初のノンレム睡眠時は分泌される成長ホルモンが最も多いと言われています。

・適度な運動を行う
ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動は、血行を促し自律神経やホルモンのバランスを整えたり、ストレスを発散する効果も期待できます。

また有酸素運動は、毛乳頭細胞や毛母細胞に髪の成長に必要な栄養素を届けるために重要な役割を果たしている、毛細血管を増やす働きもあるとされています。

・禁煙する
タバコの中に含まれているニコチンには、血管を収縮させて血行を悪化させる働きを持っているため、白髪や薄毛のリスクが高くなると言われています。

ですからできれば禁煙することをおすすめします。

・自分に合ったシャンプーを使用する
シャンプーを選ぶ際には、ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸など洗浄力が強く頭皮に負担がかかる成分が配合されている高級アルコール系シャンプーは避け、できれば頭皮に優しく刺激の少ないアミノ酸系シャンプーなどを使うことをおすすめします。

まとめ

今回は女性の薄毛の原因や改善が期待できる漢方について、また普段の生活の中で行っていきたい薄毛や抜け毛よほどや対策について詳しく見てきました。

何より漢方薬は、それぞれの体質や症状に合ったものを選ぶことが大切ですので、まずは漢方医やクリニックを受診して、漢方を使った薄毛の改善が自分に合っているかどうか診断してもらうことをおすすめします。

また普段の生活習慣を見直し、食生活の改善や睡眠の質の向上、適度な運動などもあわせて行うと、より高い効果が期待できますよ。