ヘアケア

うねり毛が増えた!女性を悩ませるクセ髪は薄毛のサインかも

最近、やたらうねっている髪が見つかる…そんなことはありませんか?

直毛の場合、特にそれが目立ってしまいますよね。

うねり毛が増えたら、薄毛になりかかっている可能性があります。

原因は加齢のことが多いのですが、それ以外の場合も。

今回は、うねり毛の原因と薄毛の関係を解説しましょう。

髪の毛の構造

まずは、簡単に髪の毛の構造について説明します。

コルテックスは2種類のタンパク質でできている
髪の毛は一番外側のキューティクル、真ん中のコルテックス、中心のメデュラから構成されています。

その中でコルテックスは髪の80~90%を占める最も重要な部分です。

コルテックスの主成分は、2種類のケラチンタンパク質です。

吸水しやすいオルソコルテックスと疎水性が高いパラコルテックスがあり、この2種類がモザイク状または円状にバランスよく分布していると、髪は直毛かそれに近くなります。

逆に、コルテックス2種類の分布が偏っていると、クセ毛になりやすくなります。

オルソコルテックスが水分を含むと、その部分が膨れて曲がったりねじれたりしやすくなるためです。

なお、2つのケラチンタンパク質の分布は遺伝で決まっており、分布が偏ったタイプの場合子供の頃からクセ毛になります。

髪のうねりは加齢とともに増える

若い頃は直毛だったのに、最近数本のうねり毛を見つけた…という場合、加齢が原因の可能性が高いです。

コルテックスの分布が変化する
原因はまだ不明ですが、加齢とともに2種類のコルテックスの分布が変化することがわかっています。

パラコルテックスは線維がねじれているため、これが偏って一部分に集まると、その部分にうねりが出てしまうのです。

調査したところ、30代からうねりが出やすくなり、60代になるとうねりの大きさに差はあれど、約75%の女性の髪に出てくることがわかっています。

頭皮の毛穴が広がりやすくなる
お肌の毛穴が加齢とともに涙型に広がるように、頭皮の毛穴もだんだん開いてきます。

これは、加齢によって皮膚の柔軟性を保つコラーゲンが減少するためです。

毛穴が開いたままになると、毛穴から生える髪の毛をしっかり支えることができなくなります。

そのため、毛穴内で髪がうねり、そのままの状態で生えてきてしまうのです。

また、髪の毛を支えられないということは、髪の毛が抜けやすいということでもあります。ブラッシングやシャンプーで髪をちょっとひっぱるだけでも、髪が抜けてしまうのです。

加齢以外にもこんな原因でうねり毛が増える

加齢によって髪や頭皮が老化するのは、避けられないことかもしれません。

しかし、これからご説明する原因が、加齢以上に老化を早めている可能性があります。

これを放置すると、薄毛の原因にもなるのです。

紫外線による髪と頭皮の劣化
最近の研究で、人間の老化は加齢より紫外線のほうがはるかに大きな原因になる、ということがわかってきました。

一説には、肌の老化の8割は紫外線による「光老化」だといわれています。

お肌に対して紫外線ケアをしている女性は多いですが、髪や頭皮までしっかり守っている人はまだ少数です。

髪や頭皮は一年中紫外線を浴びているため、非常に老化しやすいのです。

まず髪の毛の場合、紫外線によって髪の表面にあるキューティクルが剥がれやすくなります。

すると髪内部に水分が浸透しやすくなるため、うねったり広がったりしやすくなるのです。

一度剥がれたキューティクルは再生しないため、その部分はカットしない限り常にうねりが出てしまいます。

また、紫外線は頭皮も傷つけてしまいます。

紫外線が当たって頭皮が乾燥すると、柔軟性がなくなって毛穴が広がりやすくなります。

すると毛穴内で髪にくせがつきやすくなり、うねりの原因となるのです。

なぜ薄毛の原因に?

通常、女性の髪の毛の寿命は4~6年といわれ、寿命が来る頃には同じ毛穴内に新しい髪が生まれており、寿命が来た髪を押し出して生えてきます。

しかし紫外線によって寿命前に抜けてしまうと、新しい髪がまだ作られていないため、薄毛になりやすくなるのです。

シャンプーによるキューティクルの剥がれ
市販のシャンプーの多くは、主成分がラウリル硫酸やラウレス硫酸といった、非常に脱脂力が強い界面活性剤です。

この成分が配合されているシャンプーで髪を洗うと、その際の摩擦でキューティクルが剥がれやすくなり、洗い流す際のお湯を含んでうねりが出やすくなります。

さらに、うねった髪をリンスやコンディショナーでコーティングしてしまうため、水分が内部に留まってうねりが治りにくくなるのです。

シャンプーによって常に頭皮が乾燥すると、頭皮の柔軟性が失われて硬くなります。

すると髪に栄養を送る毛細血管が潰されてしまうため、髪の成長が悪くなり弱く細い髪の毛が増えてしまい、地肌が透けたり伸びるのが遅くなったりするのです。

パーマやヘアカラーによるキューティクルのダメージ
パーマや二剤式ヘアカラー、白髪染めにはアルカリ剤と過酸化水素が配合されています。

この2つは髪のケラチンタンパク質を変性させる作用があり、特にアルカリ剤はキューティクルを開きっぱなしにしてしまいます。

通常、アルカリ剤が抜けるには数週間かかるため、その間のブラッシングやシャンプーでキューティクルが剥がれてしまうのです。

剥がれた部分とキューティクルが閉じている部分が混在するため、剥がれた部分は膨らみ、閉じている部分は締まってうねりとなります。

これらの薬剤が頭皮につくと、毛穴に入り込み髪を産み育てる毛母細胞のDNAを傷つけてしまいます。

すると髪が持つ本来の遺伝子が破壊され、うねりが出るだけでなく、髪が細くなったり抜けやすくなったりしてしまうのです。

ダイエットや偏食による栄養不足
髪の毛や頭皮はケラチンタンパク質でできていますが、元は食事から摂取するタンパク質です。

そのため、タンパク質不足の食事を続けていると、オルソコルテックスとパラコルテックスの量や分布が変化しやすくなるのです。

さらに、食べたタンパク質をケラチンタンパク質に変化させるにはビタミンB群や亜鉛などが必要なので、これらが不足しても髪質が変化しやすくなります。

タンパク質やビタミン、ミネラルは生命維持に欠かせない成分です。

そのため、不足すると最も重要な部分に最優先に回され、頭皮にはほとんど送られません。

すると髪の成長が悪くなり、細毛や枝毛、切れ毛、抜け毛などの原因となるのです。

ストレスによる女性ホルモンバランスの変化
女性ホルモンには、髪の健康を維持する作用があります。

しかしこのホルモンは非常に繊細で、睡眠不足やストレスなどによって分泌量が減ってしまいます。

すると髪質が変化しやすくなるのです。

女性ホルモンは30代から減り始めるため、加齢も大きな原因です。

しかし分泌量をコントロールしているのは脳なので、ストレスが多いほど分泌量が減りやすく、若いうちから髪がうねる原因となります。

女性ホルモンのエストロゲンには、髪の寿命を長くする働きがあります。

男性の髪の寿命が3~5年なのに対し女性が1~2年長いのは、このホルモンのおかげです。

しかしストレスによって分泌量が減ると髪の成長期が短くなり、成長途中で抜けてしまったり、細く弱くなったりしてしまいます。

うねりが出たら薄毛対策を始めましょう!

髪の毛のうねりは、直毛の人ほど目立つもの。

数本あるだけで何となく老けたような感じを与えてしまいます。

しかし今回挙げたように加齢以外にもたくさんの原因があり、それがそのまま薄毛の原因にもなります。

うねりと薄毛対策のために、以下に挙げることを心がけましょう。

・髪にもしっかり紫外線ケアをする(帽子、日傘、UVカットスプレーなど)

・脱脂力が穏やかなアミノ酸系シャンプーを使用する

・パーマやヘアカラーの回数を減らす(3ヶ月に一度程度がベター)

・栄養バランスの取れた食事をする

・ストレスが溜まらないようにする

一度に行なうことは難しくても、特に思い当たる点から少しずつ変えていきましょう。

髪の毛の変化には3ヶ月以上かかるといわれているので、焦らずに続けてくださいね。