女性は更年期を迎えると、のぼせやほてり、肩こりや気分の不調などさまざまな症状に悩まされるようになります。
また更年期は体や精神面だけではなく髪にも影響を与え、ホルモンバランスの変化などにより、薄毛や抜け毛に進行してしまう可能性が高くなるため注意が必要です。
そこで今回は、更年期以降の髪の悩みで最も多いのはどんなものなのか、またその原因や予防策について詳しく見ていきたいと思います。
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更年期以降の女性の80%は薄毛に悩んでいる?
あるデータによると、更年期を迎えた女性の多くは髪に関する何らかの悩みを抱えており、その中でもなんと約8割もの方が、薄毛に対する不安や悩みを抱えているとも言われています。
しかし、女性の薄毛は男性に比べてまだ認知度が低いため、恥ずかしさのため自分の薄毛の悩みについて周りの誰にも相談できず、一人で悩みを抱え込んでしまっているという女性も多く見られます。
更年期と女性の薄毛・抜け毛の深い関係とは?
女性の髪は30代後半から徐々に減っていき、40代後半になると髪が細くなり抜けやすくなります。
そのためこの年代になると、髪の分け目やつむじ、頭頂部の髪の薄さがが目立つようになり、ボリュームダウンも気になり始めます。
また更年期は、加齢やストレスなどにより自律神経のバランスが大きく乱れる時期でもあり、その影響により頭皮の血行不良が起こりやすくなります。
髪に成長に必要な栄養素は血液の流れにより頭皮まで運ばれるため、血流が不滞りがちになることにより、十分な栄養成分が髪まで行き渡りにくくなってしまい、髪が栄養不足の状態となってしまいます。
さらに自律神経のバランスは、髪の成長サイクルにも大きな影響を与えると言われています。
成長サイクルが乱れると、髪のコシやハリが失われ抜けやすくなってしまい、結果的に薄毛になるため注意するようにしましょう。
エストロゲンの減少が薄毛の引き金に
更年期になると、女性ホルモンの分泌量が急激に減少します。その中でも特にエストロゲンは、髪の成長サイクルを正常に保つために欠かせないものとなっています。
ホルモンの分泌量が少なくなると、髪の成長期が短くなり休止期が長くなってしまうため、抜け毛や薄毛が起こるようになります。
さらに髪質にも影響を及ぼし、髪が細くなり、うねりや縮れなどが出やすくなるとされています。
ホルモン分泌量の減少は加齢であるため、抜け毛や薄毛を完全に止めることはできませんが、対策を早めに講じることで進行を遅らせることは可能となっています。
更年期の薄毛を悪化させる原因とは?
以下では、加齢以外に更年期を迎えた女性の薄毛を悪化させる原因について、詳しく見ていきたいと思います。
栄養バランスの偏った食生活
偏食や栄養の偏った食事、無理なダイエットなどにより食生活が乱れると、髪に必要な栄養素が不足してしまい、薄毛や抜け毛の引き金となります。
また外食などが多くなり、炭水化物中心の生活になると栄養素が不足しがちとなり、髪を作る上で必要不可欠なタンパク質やビタミン類、ミネラルが不足してしまうため注意が必要です。
さらにダイエット中だからと肉類や魚類などタンパク質が豊富に含まれている食事を避けていると、やはり髪に必要な栄養素が足りなくなってしまいます。
不規則な生活習慣
慢性的な睡眠不足や運動不足などの不規則な生活は、頭皮の血流を悪化させるだけではなく、皮脂の過剰分泌など頭皮環境の悪化にもつながるため注意が必要です。
ストレス
人間はストレスを受けると、体内でコルチゾールと呼ばれているストレスホルモンが大量に分泌されます。
実はコルチゾールには抗炎症作用があり、肌のバリア機能を高めてくれる優秀なホルモンでもありますが、大量分泌すると、細胞の老化を早める活性酸素を増加させ、毛根細胞の働きを鈍らせ薄毛の原因となってしまいます。
更年期の薄毛や抜け毛を予防するためにやるべきこととは?
ここでは、更年期による薄毛を防ぐために、日常生活の中でもできることについて詳しく見ていきます。
栄養バランスの取れた食事を心がける
薄毛を防ぐためには、たんぱく質やミネラル、ビタミン類など髪によい栄養素だけではなく、栄養バランスの取れた食生活を心がけることも大切です。
特に玄米やウナギ、植物油やナッツ類などに多く含まれているビタミンEは、血行促進を助ける働きがあるため、積極的に摂取するようにしましょう。
また豆腐や納豆、みそなどの大豆製品に多く含まれているイソフラボンは、エストロゲンと似た働きをするため、積極的に摂るようにしましょう。
さらにイソフラボンの摂取がしやすい、イソフラボン配合のドリンクやサプリメントなどもあるため、これらを取り入れるのもおすすめですよ。
定期的に体を動かし運動する
日ごろからよく運動などして体を動かす習慣のある女性は、更年期の症状が軽くなるといわれています。
特にウォーキングなどの有酸素運動は、筋力アップにつながり、卵巣機能の低下を予防する効果や、脂肪の燃焼を促しコレステロール値を下げる効果も期待できます。
毎日忙しくなかなかウォーキングする時間が取れないという方は、通勤時間に一駅歩く、できるだけ階段を利用するなど、毎日の生活に軽い運動を取り入れる工夫をしてみましょう。
さらに定期的に体を動かすことは、頭皮の血行促進につながります。そうすることで毛母細胞に栄養素が行き届きやすくなるため、薄毛や抜け毛への予防効果も期待できます。
睡眠は最低でも6時間は取る
髪の成長を促す成長ホルモンは、睡眠中に最も多く分泌されると言われています。
また睡眠不足は血流の悪化や頭皮の新陳代謝を滞らせてしまうため、くれぐれも注意が必要です。
ですから毎日最低でも6時間、できれば7時間以上は睡眠を取るようにしてください。
適度にストレスを解消する
女性ホルモンを分泌する指令を出す脳の視床下部は、ストレスや感情の浮き沈みなどの影響を受けやすいと言われています。
ですからストレスの蓄積は、女性ホルモンの乱れ引き起こす最も大きな原因ともなるため注意するようにしましょう。
運動したり趣味の時間を楽しむなど、自分なりのストレス解消法を見つけて適度に発散するといいですよ。
正しい方法でシャンプーをする
頭皮をいたわりながら正しくシャンプーを行うことで、抜け毛予防や薄毛の進行を遅らせる効果が期待できます。
さらにシャンプー後はすぐにタオルドライやドライヤーで髪を乾かすようにして、頭皮環境の悪化を招く雑菌の繁殖などを防ぐようにしましょう。
またシャンプーの選び方も重要であり、頭皮の状態に近い弱酸性の商品を使うことで、頭皮トラブルを避けることにもつながります。
頭皮マッサージで血行促進する
頭皮マッサージは頭皮環境を整える他にも、血行を促進し頭皮全体に栄養素を行き渡らせたり、新陳代謝を高める効果が期待できます。
頭皮マッサージは入浴中や入浴後に、指の腹で頭皮を軽く指圧するように行うとより効果的ですよ。
まとめ
更年期による薄毛は、加齢による女性ホルモンの減少の他にも、栄養の偏った食生活やストレスが引き金になることがあります。
ですから女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンの摂取はもちろん、栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。
また、十分な睡眠を取り定期的に体を動かしたり、正しくシャンプーすることも必要ですよ。
更年期を迎えたからといってけしてあきらめずに、前向きな気持ちで薄毛対策に取り組んでいきましょう。