活性酸素があると美容にも健康にも良くないことは知っている人も多いでしょう。
活性酸素は、肌の老化や数々の疾患を誘発する原因になるだけでなく、髪にも良くない影響を与えます。
しかし、活性酸素が具体的にどういったもので、どのような影響があるのかまでは詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここでは、まず活性酸素とは何か、肌や髪にどのような影響を与えるのか、どのような対策方法があるかなどについて紹介します。
この記事を読めば、何に注意すれば良いかわかるようになりますよ。
Contents
活性酸素とはどういったもの?
生きていくためには、身体に酸素をとりこむことが欠かせません。
身体内で活動エネルギーを作りだす際に、酸素がそれを助ける役割を担っているためです。
しかし、取り込んだ酸素の一部は不安定な状態にあり、活性化してしまいます。
活性化とはほかの物質と反応しやすくなることで、活性化された酸素がすなわち活性酸素です。
活性酸素というと「良くないもの」「害を与えるもの」とのイメージが強いですが、実は完全に害を与えるものというわけではありません。
以下のような役割も果たしています。
細胞伝達物質
免疫機能
代謝の調整
そのため、単純に活性酸素をすべて取りのぞけば良いというわけでもありません。
とはいえ、活性酸素が過剰にあると、身体の大切な細胞をも傷つけるようになります。
そのため、過剰に生産される状態はなるべく避けることが大切です。
活性酸素はさまざまな原因で発生する
このような身体に害となる活性酸素が発生してしまうのはどうしてでしょうか。
これには、いくつかの原因があります。
過度のストレス
ストレスが溜まると、防御反応の一種として筋肉が過緊張状態になり、一時的に血流が悪くなることがあります。
この緊張が解けて血流がもとに戻るときに、大量の活性酸素が発生してしまうのです。
紫外線を浴びる
紫外線を浴びると、その影響で皮膚の細胞内に活性酸素が生成します。
喫煙・飲酒
タバコには、活性酸素の発生を助長する有害な物質がたくさん含まれています。
吸い込むことで、体内でどんどん活性酸素を発生させてしまうため注意しましょう。
また、飲酒すると肝臓でアルコールが分解されますが、その際に活性酸素が発生します。
食品添加物の摂取
ハムやソーセージのような加工食品、お菓子などに含まれる食品添加物が活性酸素を招くことがあります。
過酸化脂質の多い食べ物
古くなったインスタント食品やスナック菓子、時間が経った天ぷら油などは酸化している可能性があります。
このような酸化した食べ物を食べると、活性酸素を発生させる要因となる可能性が高いです。
どんな影響がある?
活性酸素が発生すると、具体的にどのような害が現れるのでしょうか。
身体、肌、頭髪別に見ていきましょう。
身体に及ぼす影響
正常な細胞や遺伝子を攻撃して弱らせるため、さまざまな疾患を誘発します。
主なものに、がんや動脈硬化、アルツハイマーやパーキンソン病、心筋梗塞などがあります。
肌に及ぼす影響
皮膚細胞を攻撃することで、しみやしわ、たるみ、くすみなどさまざまなトラブルを招きます。
コラーゲンが酸化すると、弾力がなくなり肌が硬くなります。
髪に及ぼす影響
毛母細胞が傷つくことで、髪が正常に伸びにくくなります。
また、髪の毛を作るのに必要なアミノ酸のなかには抗酸化物質として働くものがあり、酸化を防ぐために優先的に使われてしまうのです。
すると、髪の成長が歪になります。このようなことから、結果的に抜け毛が増えて薄くなったり、白髪が増加したりすることがあります。
活性酸素に負けないために注意するべきことを紹介
体内では毎日活性酸素がつくられています。
それでも健康に生活できているのは、体内に抗酸化酵素などの防御システムがあるからです。
しかし、大量に発生してしまうと防御が追い付きません。
また、加齢とともに防御力が低下してしまいます。
そのため、活性酸素を増やさないように心掛けるとともに、抗酸化力を高める生活をすることが大切です。
抗酸化作用のある物質を含む食べ物を食べよう
抗酸化力を高めるための方法の1つが、抗酸化成分が含まれる食べ物を食べることです。
抗酸化成分は以下のようなものがあります。
ビタミンC:緑黄色野菜やフルーツ
ビタミンE:アーモンド、ごま、ひまわり油やべに花油などの植物油
ミネラル(亜鉛やセレンなど):海藻、魚介類
ポリフェノール、カテキン、フラボノイド:リンゴやコーヒー、緑茶、紅茶
βカロテン:緑黄色野菜
ビタミンやミネラルは髪をつくる際にも欠かせない栄養素です。
しっかり摂ることで抗酸化作用も期待でき、質の良い髪を育てることができるでしょう。
ただし、髪も体もたんぱく質が必要です。
ビタミンやミネラルだけを意識して摂るのではなく、バランス良く摂取することを心がけましょう。
規則正しい生活を送る
免疫を高め、健康な体を作ることも大切です。
なるべく規則正しい生活を送り、睡眠もしっかりとるようにしましょう。
適度に運動するのも良いことです。
ただし、ハードな運動は取り込む酸素量が増えるため、発生する活性酸素の割合も増える恐れがあります。
運動はほどほどにしておくほうが良いでしょう。
活性酸素を増やさないことも大切
抗酸化力を高めても、活性酸素がどんどん増えていくようでは追いついません。
なるべく活性酸素ができないように意識することも大切です。
スナック類やインスタントラーメンなどを食べ過ぎない
忙しいから、面倒だからとインスタントラーメンや加工品ばかり食べていませんか。
食生活を見直し、活性酸素を招く元となる食品ばかり食べないようにしましょう。
飲酒量を減らす
適度な飲酒はリラックスをもたらし、ストレス解消にも結びつきます。
とはいえ、摂りすぎは禁物です。
活性酸素を生成するだけでなく、アルコールの分解時にアミノ酸やビタミンが消費されることで、髪に必要な栄養が不足して健やかな成長を阻害する恐れがあります。
ストレスを解消する
ストレスを溜めこむとは、活性酸素の発生に留まらずさまざまな悪影響を身体にもたらします。
緊張状態を招いて血行が悪くなれば、髪に必要な栄養が行かずに抜けやすくなります。
免疫力が下がって病気になりやすくもなるでしょう。
趣味に没頭したり人と話したり、軽い運動したりと、なんでもよいのでストレスを溜めこまないようにつとめることが大切です。
喫煙する人はやめる、量を減らす
タバコには、害はあっても良いことはありません。
なかなか難しいと思いますが、やめたほうが良いでしょう。
禁煙が無理なら、せめて吸う本数を減らすことが大切です。
紫外線対策をする
紫外線も、害はあっても良いことはありません。
外に出るときは帽子や日傘で紫外線対策をしましょう。
髪には紫外線スプレーを使うのも有効です。
効果はそれほど長続きしないので、2~3時間おきにスプレーしなおす必要があります。
まとめ:抗酸化力をあげて美しい髪になろう
活性酸素は、毎日体内で発生しています。
過剰に発生すると細胞を傷つけ、病気を招いたりしわやしみ、抜け毛や薄毛などを促進したりするため、注意が必要です。
ストレスや紫外線、喫煙、過度の飲酒などは活性酸素を大量に発生させる元となります。
ストレスは適宜発散しましょう。
また、紫外線を浴びないように気をつけたり、不健康な食生活を見直したりすることが大切です。
ビタミンやミネラルなど、抗酸化作用のある食べ物を積極的にも摂るようにしましょう。