コーヒーを飲むと抜け毛が進行するという噂と、コーヒーを飲むと育毛に効果があるという噂を、両方耳にした人もいるかもしれません。いったいどっちが本当なのでしょう。
先に回答を言えば、コーヒーが髪に与える影響は、メリットとデメリットが存在します。
コーヒー自体は決して悪いものではありません。
それどころかリラックス効果も得られて良い面もたくさんあります。
ただ、飲み方に問題があると、抜け毛や薄毛を進行させてしまう原因にもなってしまうんです。
コーヒーが好きで毎日飲む人は多いと思いますが、自分が1日にどのくらい飲んでいるのかをきちんと把握しているでしょうか。
飲みすぎることは、年齢に関係なく抜け毛や薄毛の原因を作ってしまうことになります。
そこで今回は、コーヒーは抜け毛に良いのか悪いのか、メリットとデメリットについて解説していきましょう。
Contents
メリット部分
コーヒーに含まれているカフェインは、覚醒・利尿・血管収縮・ストレス緩和などに作用しています。
そのため、眠気覚ましに朝コーヒーを飲むという人もいるでしょう。
また、食後や休憩時間などにもコーヒーを飲んでホッとリラックスする人もいるのではないでしょうか。
これはカフェインに含まれる、ストレスを緩和する作用によるものです。
カフェインは、身体と精神の両方に作用する効果があるということです。
そこでここでは、カフェインのメリット部分をお伝えしていきましょう。
頭皮の血行促進
カフェインには代謝を上げて血流を促進する働きがあります。
髪が育つにためには栄養と酸素が必要ですが、それらは血液によって頭皮の毛根に運ばれます。
そのため、血流が悪いと髪を生成するのに必要な栄養が、毛細血管の隅々まで行き渡らず、抜け毛の原因になってしまいます。
抜け毛を防いで健康な髪を作るためには、栄養と血流の良さが必要です。
その点から見ると、コーヒーに含まれるカフェインは、育毛効果に良いと言えるでしょう。
リラックス効果
カフェインにはストレスを緩和して、緊張した心身面をリラックスさせる効果があります。
人間は強いストレス下に置かれると、自律神経が乱れて血管が収縮し、血行が悪くなります。
そして血行不良では頭皮に必要な栄養素が運ばれなくなりますので、抜け毛の原因に繋がります。
ストレスを抱え込んで脱毛症になる人は、若くても高齢でも年齢には全く関係ありません。
原因であるストレスを少しでも緩和することが大切です。
たまにはゆっくりとした時間と環境の中でコーヒーを味わい、リラックスすることで抜け毛の予防にも繋げていきましょう。
活性酸素の抑制
コーヒーに含まれているポリフェノールは、健康にとても良いと言われています。
ポリフェノールは赤ワインやチョコレートに含まれているので、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
ポリフェノールには抗酸化作用があり、活性酸素を抑制させる働きがあります。
要は、コーヒーを飲むと酸化による老化などを抑えられるということです。
肌のツヤやハリは老化によって起こりますが、頭皮も同様に老化します。
そのため、コーヒーを飲んでポリフェノールを摂取すると、活性酸素の働きを抑制して髪や頭皮に対する悪い影響を抑えることができるため、抜け毛の予防に繋がります。
男性ホルモンの抑制
コーヒーに含まれるカフェインを摂取すると、男性ホルモンが影響して脱毛になる、男性型脱毛症のAGAを抑制することができます。
人間は男性でも女性でも、男性ホルモンと女性ホルモンの両方が存在しています。
そのため、女性もホルモンバランスが崩れて男性ホルモンが増加すると、脱毛になる可能性は高くなります。
そして脱毛症の原因になるジヒドロテストステロンという成分は、尿や汗と一緒に体外に排出されるため、コーヒーの利尿作用によって排尿の回数が増すほどに、ジヒドロテストステロンが排出され、薄毛対策に繋がることになります。
デメリット部分
コーヒーが好きな人は1日に何杯も飲む人もいるのではないでしょうか。
また、手軽に飲める缶コーヒーなどもありますから、休憩の度に飲む人もいるかもしれません。
そこでここからは、コーヒーのデメリット部分をお伝えしていきましょう。
睡眠の質の低下
コーヒーに含まれるカフェインには、覚醒作用があります。
そのため、夜寝る前や遅い時間帯にコーヒーを飲むと、眠れなくなる人も少なくありません。
また、眠れたとしても睡眠が浅くて何度も起き、熟睡できない場合もあるでしょう。
健康な髪を生成するには、睡眠中に分泌される成長ホルモンが重要です。
また、人間の髪は寝ている間に日中受けたダメージを修復しているため、睡眠の質が落ちると傷んだ髪を修復できないままになってしまいます。
結果として、成長ホルモンの分泌量が減少すると髪の育毛や発毛は滞り、傷んだ髪も枝毛や切れ毛や乾燥などのトラブルを抱えることになってしまうでしょう。
胃が荒れる
胃腸などが弱い人は、コーヒーを飲むと胃が痛くなる人もいると思いますが、コーヒーはそれだけ刺激が強い飲み物です。
そのため健康な状態の人でも、コーヒーを飲みすぎたり空腹のときに飲んだりすると、胃が荒れたり気持ち悪さを感じたりすることもあるでしょう。
コーヒーで胃が荒れてしまうと、栄養が消化吸収しにくくなって、頭皮まで栄養が行き渡りづらくなります。
髪を生成するために必要な栄養が頭皮に届かないと、抜け毛や薄毛の原因になるため注意が必要です。
亜鉛の吸収力低下
美しい髪を作るには亜鉛は必須ですが、コーヒーを多量に摂取すると亜鉛の吸収率を低下させてしまいます。
そのため、健康な髪を作るために意識して亜鉛を摂取する生活をしていたとしても、コーヒーを飲みすぎていたら亜鉛の効果は阻害されてしまいます。
亜鉛の効果を上げるためには、亜鉛を摂取すると同時に、コーヒーを飲みすぎないよう注意することも意識していくことが大切です。
身体を冷やす
カフェインの利尿作用によって排尿回数が増加すると、体温が下がりやすくなります。
また、コーヒーは南米やアフリカなどの暑い場所で栽培され、身体を冷やす陰性の食品であるといわれています。
夏のスイカなども同じ属性です。
体温が下がって身体が冷えると、血管が収縮して血流が滞ります。
そのため、髪に必要な栄養が毛根に行き渡らなくなり、抜け毛や薄毛などの影響が出てきます。
コーヒーと育毛の効果
コーヒーに含まれるカフェインには、血管を拡張して血流を良くする効果があるといわれています。
そのため、摂取した栄養が頭皮に運ばれやすくなり、育毛に繋がるということです。
ただし、デメリット部分でも紹介した通り、1日の摂取量によってその効果は悪影響にも変わります。
ではここでは、コーヒーの摂取量と飲み方のポイントをお伝えしていきましょう。
摂取量
1日のコーヒーの摂取量の目安としては2~4杯程度で、カフェインは400㎎以内だと言われています。
例えば朝食後、昼食後、夕食後に1杯程度飲むくらいなら、全く問題ありません。
育毛の効果にも繋がるでしょう。
ただ、気をつける必要があるのは、コーヒー以外にもカフェインが含まれている飲料があるため、全部のカフェイン量の合計が1日に400mgであることです。
例えば、休憩時間や食事のときにお茶などを飲んでいるのに、それ以外にも3回の食事の後にコーヒーを飲むと、トータル量がオーバーしてしまうので問題となります。
飲み方の注意点
①コーヒーには利尿作用があるため、トイレに行く回数が増えると体内の水分量が減って水分不足になりがちです。
そのため、水分補給はこまめに行うようにしましょう。
②コーヒーの覚醒作用で睡眠が浅くなりがちなため、少なくとも夕方の17時以降には飲まない方が熟睡に繋がります。
③缶コーヒーなどには甘味料がたくさん入っているものもあり、体内のビタミンやミネラルを消費し、糖化が進行して血糖値も上がるため、ブラックコーヒーを飲むようにすると良いでしょう。
またブラックでは飲みづらい人は、砂糖ではなくミルクを少量入れるようにしましょう。
⑤コーヒーは身体を冷やすため、夏場でもアイスコーヒーよりもホットコーヒーを飲むようにすると良いでしょう。
まとめ
今回は、コーヒーは抜け毛に良いのか悪いのか、コーヒーのメリットとデメリットを解説しました。
コーヒーには良い面も悪い面も両方ありますが、基本的には飲む量と時間帯を守って飲んでいれば良い方に作用し、育毛の効果に繋げることができます。
ただコーヒーの効果というのは、コーヒーに含まれるカフェインによるものなので、コーヒー以外にもカフェインを摂取している人は要注意です。
知らずにカフェインのトータル量が超えている場合があります。
1日に400mgの摂取量と、夕方以降には飲まないよう気をつけることで、美味しいコーヒーを上手に育毛効果に繋げていきましょう。