抜け毛や薄毛になる原因はひとつではありません。
さまざまな原因がありますが、運動不足になるだけで薄毛になる可能性も出てきます。
運動と髪は関係なさそうに見えますが、実は親密な関係があるのです。
運動不足が薄毛になるのか
現代人の生活を見ると、移動する距離は増えてきても、自分の力で移動していないことがほとんどです。
便利な移動手段が多く、自分の足で歩いて移動する必要性がなくなってきました。
運動量が減ることによって、身体の中の脂肪を含めたカロリーを消費する機会が減り、自然的に肥満体型になります。
消費する場所がないのですから、溜まっていくしかないからです。
メタボリックという言葉が一般的になりましたが、便利な世の中だからこそ、何も不思議ではない状態です。
摂取したエネルギーを消費する機会がなくなってきているため、改善を考える必要があるでしょう。
人間は、摂取したエネルギーを筋肉が消費して、バランスを保ちます。
十分に消費できなくなるのは、運動をする機会がだんだん減り、筋肉量が減ってきているからです。
運動をしてエネルギーを消費すると思われがちですが、消費するのはあくまでも筋肉で、運動をしなければどんどん衰えます。
こうした筋肉の低下が、身体を老化させることにもつながり、抜け毛や薄毛を加速させていくのです。
筋肉を動かして使っていないので、血流も悪くなります。
筋肉は全身に血液を送り出すポンプの役割を持ちますが、運動不足になればこの効果も衰えるのです。
末端まで血液が送りにくくなり、冷え性にもなりやすく、 頭皮にも血液が回りにくくなります。
栄養素をもらえなければ、髪を作り出すことができなくなり、必然的に薄毛になっていくのです。
このプロセスは男性だけではなく女性でも同じように起きます。
特に歩かないということは、人間の身体の中で最も体積の大きい筋肉である大腿筋を衰えさせることになるでしょう。
最も力がある筋肉が衰えていくのですから、 あなたに対する影響はかなり大きなものになるのです。
運動不足と言うと、メタボリックをはじめ脂肪ばかりが目に付きますが、実は全身に影響を与えます。
髪も身体の一部であるということで、栄養が送られなければ作り出すこともできず、ヘアサイクルの狂いも生じるのです。
有酸素運動だけが良いわけではない
運動不足を解消することが、薄毛に対する対策になりますが、どのような運動をするのかが重要になります。
一般的に脂肪を想起させるためには、有酸素運動が有効と言われてきました。
呼吸をしながらする運動であり、脂肪を燃焼するための酸素を取り入れるので、効率的に作用すると考えられてきたからです。
しかし、筋肉をつけなければ、エネルギーを消費できません。
有酸素運動をすると、エネルギーを使う代わりに筋肉に対する負担は少なく、増強することが難しくなります。
筋肉を発達させるためには、無酸素運動の方が効果的なのです。
このバランスが難しいところですが、ゆっくりとでも負荷をしっかりかけることによって、筋肉に影響を与えることができます。
軽いストレッチでも、筋肉にゆっくり負荷をかけると、酸欠状態を作り出すのです。
スロートレーニングと呼ばれていますが、身体に対する負担も少なく、どこでも無理せずはじめられる方法として使われるようになりました。
ゆっくりと動かすことによって、筋肉に圧力がかかり、筋肉の中で血流制限が働くので、力が抜けないように意識するのが大切です。
筋肉の中に大量の乳酸が発生させますが、これが成長ホルモンの分泌を促します。
成長ホルモンの分泌は、髪の成長にも影響するプロセスです。
睡眠時の分泌方法とは異なり、乳酸の消費に合わせて増えてくるので普段からトレーニングしていくことが髪の毛の成長に影響を与えます。
睡眠不足が薄毛につながることは知られるようになりましたが、こうしたトレーニングをすることで、疲れも生まれぐっすりと睡眠がとれるようになります。
ハードなトレーニングをすると、疲れが過剰に溜まって眠れなくなるようなことも起きますが、スロートレーニングは身体の負担も少ないので、そこまで影響を及ぼしません。
それどころかストレス発散にもつながり、髪の成長に役立ってくれます。
有酸素運動がダメというわけではありません。
有酸素運動の場合消費できるカロリーの量は驚くほど少なく、消費が始まるまで20分程度を連続して運動する必要が出てきます。
普段から忙しい現代人の生活の中で、これだけの時間をとることも簡単ではありません。
意識して時間を取ろうとすることで、なかなか運動する機会を失ってしまうケースも出てくるでしょう。
それもできるだけ多くの機会を使わなければならないので、挫折してしまう人も多いのです。
スロートレーニングの場合、 一週間のうち2回程度の機会を見つければ問題ありません。
筋肉をつけることが大切なポイントになるので、休ませることも必要だからです。
サボるように見えたりもしますが、うまく調節することが筋肉を育て、血流の改善をもたらしてくれます。
運動を取り入れていい影響を
薄毛対策として普段の生活の中に運動を取り入れていくと、さまざまな効果が出てきます。
血流が改善することによって、普段やるような育毛の効果が促進されたりするのです。
女性の薄毛でも、育毛シャンプーなどを使う人がいるでしょう。
髪を育てて健やかな状態を保つのが目的です。
髪も身体の一部であり、栄養が送られてこなければ育毛シャンプーなどを使って効果が感じられにくくなります。
運動をして血流が改善されることによって、こうした育毛のプロセスも意味が出てくるようになるのです。
頭皮マッサージ
頭皮のマッサージなども、運動を取り入れることで変化が出ます。
血流を促進するために、頭皮をマッサージして、 薄毛対策につなげるのはよく知られている方法です。
頭皮が硬くなり、血管を圧迫することによって栄養が届かなくなる状態が出来上がります。
この頭皮の状態を改善することが、マッサージの目的です。
しかし、 そもそも血液が送り出しにくい、力を持たないような状態であれば、いくらマッサージをしても改善できません。
頭皮が柔らかくなっても、血液が送られてこず、薄毛対策になりにくいのです。
運動をして筋肉を育て、血液を送り出す力を持たせると、頭皮のマッサージによる改善も効果が出てきます。
いくらマッサージをしても、なかなか効果を感じられないと、それだけでストレスを感じることもあるでしょう。
こうしたストレスも、運動によって解消できれば、ネガティブな要素を解消していくことができるのです。
筋肉をつけると言うと、 女性は敬遠する場合が出てきます。
筋肉量が多い方が、 カロリーの消費が大きくなるのは間違いありません。
しかし、薄毛対策として考えたときには、マッチョな体型になる必要はありませんし、スロートレーニングなどでいきなり体型が変わる心配はないでしょう。
ビルドアップするような体型は、食生活も含め相当な計算をしなければ成り立ちません。
少々トレーニングをして、薄毛対策につなげたとしても、そのような筋肉量にはならないからです。
体型が変わるようなことも起こらないので、女性でも心配なくはじめていくべきでしょう。
まとめ
薄毛対策ということでは、運動が効果を発揮すると考えない人も多いはずです。
人間の身体は、髪も含め栄養がなければ作り出せません。
健やかな髪にするためには、栄養を運ぶ血液が大事な役割をするのですか、血流改善を考え健康な状態を作り出すのが必要になるのです。