髪の毛には「白輪毛」というものがあるのをご存知でしょうか。
白輪毛、聞き慣れない名前ですよね。
でも、実はよく目にしている毛の状態のことなんです。
今回は白輪毛とはどんな毛なのか、どうしてできてしまうのか、その原因と対策をご紹介したいと思います。
Contents
白輪毛ってなに?
白髪だと思ったら、「根元だけ黒い」「髪の毛が黒と白のシマシマ」「毛先だけ黒い白髪」などを見たことはありませんか?
この2色の毛が「白輪毛」と呼ばれている状態の毛なんです。
白髪のように頭髪全体になることは稀で、そのほとんどが1本や数本、ポツンと生えてきます。
ヘアカラーが落ちてきたりしているわけではなく、シマシマになってしまう毛のことを白輪毛といいます。
白輪毛はどうしてなるの?
白輪毛になってしまう原因はまだ、全て解明されていません。
ですが、今のところ原因ではないかと考えられているのが、
遺伝
加齢
カラーやパーマのよるダメージ
の3つです。
私達の髪の毛が黒いのはメラニン色素の色が黒だからです。
もともとは色の付いていない髪の毛に、メラニン色素が入ることで黒くなります。
メラノサイトという色素を作る細胞がメラニン色素を生成し、髪の毛が生えているときにこの色素を吸収して生えるので黒髪が生えてきます。
遺伝
生まれつき、遺伝などでこのメラノサイト働きが弱かったりすると、髪の毛に空洞ができてしまうことがあります。
この空洞があると髪の毛の中の水分が蒸発してしまって、その蒸発した部分に空気が入り込みます。
すると、この空気の部分が光を反射して白く見えてしまうんです。
空洞ではない部分はメラニン色素がある部分なので黒く見えます。
こうして、空洞は白く、そうではない部分が黒く見えることでシマシマの髪の毛ができてしまうというわけなんですね。
この空洞になっているところは、柱の虫食いと同じで大変脆くなっています。
ですので、少し引っ張っただけでも切れてしまい切れ毛の原因にもなってしまうんです。
また、空洞部分から水分が抜けてしまうので乾燥しやすい髪の毛になっています。
普段よりも丁寧にケアをして保湿をしないと、切れ毛、抜け毛、薄毛に原因になってしまいます。
加齢
歳を取るとメラニン色素を作るメラノサイトの働きも鈍くなってきます。
メラニン色素が作られないと白髪になってしまいますが、白輪毛も加齢によってその部分だけメラニン色素が吸収されなかった、と考えられます。
完全にメラノサイトの活動が停止してしまった毛穴からは真っ白な白髪が生えてきます。
しかし、働きが弱まっただけのメラノサイトはメラニン色素が作られたり、作られなかったり・・・。
そんな毛穴から生えてきたのがシマシマの白輪毛ということになります。
シマシマですが、まだメラニン色素は作られているということ。
対処すれば、次に生えてくる毛は元の黒髪に戻る可能性もあります。
カラーやパーマによるダメージ
カラーやパーマを頻繁に繰り返していると、髪の毛が乾燥したり傷んだりしてきます。
それが原因で、中に空洞ができるスカスカの髪の毛になってしまい、その空洞から水分が蒸発し白く見えてしまうことがあります。
白輪毛を予防するには?
遺伝や加齢は自分の力ではどうすることもできませんが、白輪毛は少しでも減らしたいですよね。
白輪毛を予防するには、「乾燥を防ぐ」ことが1番重要です。
日常生活で気をつけたいのは
・ブラッシング
・シャンプーの仕方
・髪の保湿
です。
ブラッシング
ブラッシングは優しく行いましょう。
絡まっているからといって、無理やりブラシを通そうとすると切れ毛の原因にもなります。
切れ毛になると、切れたところから水分が蒸発し乾燥してしまいます。
また、ヘアブラシもプラスティック製のものは静電気も起きやすく乾燥しやすくなります。
できたら本体が木製のもの、毛の部分は天然の毛のものを使うといいでしょう。
椿油などを染み込ませたツゲの櫛なども汚れは落とし、髪の毛には潤いを与えてくれるのでおすすめです。
シャンプーの仕方
シャンプーは優しく行いましょう。
爪を立てず、指の腹で優しくマッサージするように洗います。
すすぎは十分に行ってください。
すすぎ残しがあると、頭皮に炎症が起こり抜け毛や薄毛の原因にもなってしまいます。
シャンプーの洗浄力が強いと髪の毛も乾燥してしまいがちです。
また、季節によっても髪の毛の乾燥しやすさは変わります。
汗をかきにくい冬と夏でシャンプーを変えてみるなどの対策もおすすめです。
汚れはしっかりと落としてくれ、保湿成分も配合されたシャンプーを選ぶといいでしょう。
髪の毛の保湿
遺伝や加齢で髪の毛に空洞の部分ができてしまったとしても、そこから水分が蒸発しなければ白輪毛にはなりません。
白輪毛にしないためには保湿が大切です。
ヘアトリートメント、ヘアオイル、ヘアミルクなどでしっかりと保湿しましょう。
しかし、乾燥を防ぐたいからといってドライヤーを使用せず自然乾燥させたりという方法はより乾燥を招いてしまいますので、ドライヤーの時間を短縮するためにしっかりと優しくタオルドライしてから、ドライヤーで乾かしましょう。
吸水性の優れた髪の毛専用のタオルなども市販されていますので、そのようなアイテムを使用するのもいいかもしれませんね。
白輪毛になってしまったら・・・対策
白輪毛はメラニン色素が作られないために出来てしまう毛です。
シマシマと真っ白という差はありますが、ケアの仕方は白髪と同じです。
・食生活に気をつける
・生活のリズムを整える
が基本のケアとなります。
一つずつ、見ていきましょう。
食生活に気をつける
メラニン色素のもととなる「チロシン」を多く含む、チーズ、ナッツ類、大豆製品などを積極的に摂取しましょう。
茹でたたけのこに白いツブツブが付いてるのを見たことはありますか?
あの白いツブツブがチロシンなんです。
チーズは髪の毛を生成するたんぱく質も豊富なので、食事やおやつにぜひ取り入れましょう。
また、油っぽいものを食べると頭皮の脂も増え、毛穴が詰まってしまいます。
毛穴の詰まりは抜け毛の原因にもなりますので、揚げ物などは控えめにしましょう。
糖分の摂り過ぎも頭皮によくありませんので、控えめにしましょう。
口寂しい時はチロシンが含まれるナッツ類を食べるのもおすすめです。
豆乳にもチロシンが含まれるので、いつものカフェオレをソイラテにしてみるなど少しの意識で改善します。
生活のリズムを整える
睡眠不足になると、毛母細胞の働きが鈍くなります。
毛母細胞やメラノサイトが元気に活動するためにはしっかりと睡眠を摂ることが必要になります。
成長ホルモンが分泌される22時〜2時の間に入眠しているようにベッドへ入ることをおすすめします。
成長ホルモンは髪の毛だけではなく、お肌の健康にも欠かせませんのでぜひこの時間にぐっすりと眠っていたいですね。
まとめ
いかがでしたか。
シマシマの毛は気になっていましたが、まさか名前が付いていたなんてびっくりでしたね。
シマシマの白輪毛は頭皮や体がいつもと違うことを教えてくれる存在でもあります。
白輪毛を見つけたら、髪の毛と頭皮、そして自分自身を労ってしっかりと休息を取り、ケアをしてあげましょう。