女性の薄毛といえば、老化によって引き起こされるものが大半と考えられがちです。
誰もがそう思う反面、若い女性の中でも薄毛が増えてきています。
20代で薄毛に悩まされる女性はどんどんと増えてきていますが、その背景には必ず原因があることを忘れてはいけません。
若い女性でも起こりうる薄毛
女性の薄毛の原因の多くは老化現象であるのは確かです。
年齢が進むと共にホルモンのバランスに変化が生まれ、髪全体のボリュームが減ってくるというのが基本といえます。
しかし、女性の脱毛のタイプはこれだけではありません。
男性とは症状が異なりますが、円形脱毛症などもありますし、広範囲に広がる場合も少なくないのです。
その中で若い女性に目立つようになってきたのは、びまん性脱毛症と言われる全体的に薄くなる状態です。
これまでは牽引性脱毛症などがみられましたが、これはファッションに起因する部分が原因となります。
ポニーテールが有名ですが髪を引っ張り続けたことにより薄くなるといった症状です。
びまん性脱毛症の場合は全体的に薄くなっていく状態で、加齢で起きる薄毛と変わりません。
頭頂部から広がっていくようにボリュームが少なくなり、地肌が目立っていくのが基本的な過程です。
気が付いた時には髪が薄く力のない状態になってしまう特徴を持っていますが、なぜ起きるのかを考えてみる必要があるでしょう。
過度なダイエットによる変化
女性のびまん性脱毛症が起きる理由の一つは、生活習慣です。
特に若い女性で起こる可能性が高い生活習慣が問題と言えます。
その一つに挙げられるのが無理なダイエットです。
ダイエットは女性で試したことのない人はいないと言われるほど浸透しています。
やり方を間違えなければ、健康的な状態が維持できるため、大変意味がある方法です。
ただし、間違った方法をとると体にダメージを与え、薄毛の原因を作り出してしまいます。
ダイエットの問題は非常に重要で、どのような方法をとるのかによって、体に対する影響が違います。
基本となるのは、摂取カロリーと消費カロリーのバランスですが、ここばかり気にしていて栄養のバランスを崩してしまうことが多いのです。
カロリーを減らす時には食べる物を減らすというのが基本となりますが、栄養のバランスを崩さないようにコントロールしなければいけません。
髪も体の一部であり、栄養があって初めて作り出せます。
間違った摂取カロリーのコントロールの結果、バランスを崩してしまいか体の各所に影響が出るのは知られてきました。
大幅に間違ったダイエットの方法であり、血流の悪化も招きます。
ダイエットの基本は食事制限をするのではなく、基礎的な筋肉をつけて代謝を良くし、消費できる環境を作った上で必要なカロリー計算をすることです。
体に対して負担がかからないように制限をかけていかなければいけません。
ただ食べるものを減らして痩せるといった繰り返しをしていれば、体が老化し薄毛になるのも致し方ないのです。
カラーリングやパーマの影響
若い女性ではヘアカラーをかけるのは何も珍しくなくなりました。
日本人でも黒髪でいる人のほうが少ないと言われるほど、誰でも髪を染める時代となったのです。
髪を染めるという状況を考え直してみる必要があるでしょう。
本来の髪の色を落とすために、化学薬品を使って脱色したり染色をします。
髪だけについていればまだしも、薬剤は頭皮にも付着する可能性があります。
どんなに上手な人が行ったとしても、生え際ギリギリまで薬剤をつければ、頭皮に影響がないはずはありません。
安全だと言われている方法だとしても、肌に化学薬品がつけばかぶれたり変化が起きるのは当然だからです。
頭皮に対して影響を与えていけば、やがて薄毛になるのは子供でもわかる話でしょう。
そのようなカラーリングを何度も繰り返していれば、やがてダメージが回復できないレベルに達するのです。
若い女性に多く見られる状態の一つですが、髪だけではなく頭皮への負担も高いことを忘れてはいけません。
同じようにパーマも影響があります。
パーマ液が頭皮につけば当然被害が出てくるのです。
できることであれば期間をあけて施術する必要がありますし、必要がなければカラーリングもパーマも控えたほうがいいでしょう。
特に薄くなってきていると感じている人は、今すぐにでも辞める必要があるのです。
最近ではエクステをする人も増えていますが、これもダメージを与えることに変わりはありません。
おしゃれは我慢だという人もいますが、薄毛になるのも我慢するというのであれば別ですが、将来を考えれば控えたほうがいいのは確かです。
ストレスによる脱毛
若い女性も増えてきているのがストレスによる脱毛症です。
円形脱毛症は代表的な状態ですが、プライベートだけではなく職場でも強いストレスを感じる時代になりました。
これらのストレスが体に対して影響を与えるのは間違いありません。
若いからといって耐えられるものではなく、薄毛になってしまえばさらなるストレスを呼び込むことになるのです。
人間の体はストレスがたまると、血流を制限するようになります。
命に危険を感じるためで、内臓などに血液を送り込むために、必要がない部分は出来る限り制限をかけるのです。
頭皮は制限をかけられる場所の一つで、栄養が回りにくくなってしまいます。
年齢とは全く関係なく起きる状態で、ストレスを発散できるようにしなければ耐えられなくなるのは必然です。
若い人の方が生活用の制限が少なくストレス発散できる機会も多かったりしましたが、最近では発散する方法も見つからないような人が増えました。
職場から自宅へ直行直帰しているような人は、どこかでストレス発散できる機会を作るなど対応策を考えなければいけません。
生活習慣と睡眠の問題
そもそも、生活習慣の問題も忘れてはいけません。
若い年代で生活習慣が乱れてしまうというのは、今も昔も珍しいことではないからです。
生活習慣の乱れが激しくなれば、体に変化が生まれてくるのは当然といってもいいでしょう。
特に20代の女性で生活習慣が乱れていけば、後に大きな変化が生まれてくるのは誰でも想像がつく範囲です。
生活習慣の中でも重要な意味を持つのは、睡眠時間であるのは間違いありません。
肌荒れが目立つと感じる人の多くが睡眠不足だからと答えるのと同じように、髪にも影響が生まれてきます。
髪も体の中で出来上がる一部分であり、睡眠から影響を受けてしまうからです。
睡眠時間が狂ってくると成長ホルモンの分泌にズレが生じます。
出来る限り成長ホルモンが分泌するように促していくのが大切ですが、睡眠時間自体が減れば成長ホルモンが分泌しにくくなるのです。
寝ている間に分泌されやすい成長ホルモンではありますが、どんな時間でもいいわけではありません。
夜8時から明け方の2時あたりまでというのがピークであり、この時間にうまく睡眠が取れていないと分泌を促せないのです。
成長ホルモンは肌を始め体の各所で必要となります。
分泌量が少なくなれば髪に回ってくる量も、当然減ってしまうのです。
まとめ
若くても薄毛になる理由はいくらでも出てきます。
気をつけておかなければ、取り返しのつかない状況になる場合もあるほどです。
髪も人間の体の一部であり、強い影響を受ければ簡単には元には戻りません。
後で後悔しても間に合わないことも出てきますので、体に負担がかかるような行為は止めるようにしていかなければ、いくら若くても薄毛になってしまうのです。