最近、髪へのダメージを減らす方法として湯シャンが着目されています。
湯シャンとは、シャンプーを使わずにお湯だけで髪の毛と頭皮を洗う方法のことです。
頭皮や髪の毛にいい影響をもたらすとされている湯シャンは本当に、抜け毛対策やダメージ軽減のために効果的なのでしょうか?
湯シャンをすることのメリット、デメリット、また正しいやり方についてご紹介していきます。
シャンプーやコンディショナーが合わずに抜け毛やダメージに悩んでいる方、必見です。
Contents
湯シャンについての基礎知識
湯シャンとは
湯シャンはシャンプーなどの石油化合物を含む製品を使わずに、お湯だけで髪の毛と頭皮を洗う方法のことを差します。
ナチュラル派の人やミニマリストを中心にすでに湯シャンを取り入れている人も多く、石油化合物が含まれるシャンプーを使わない自然な方法であることから、最も人体に優しいヘアケア方法とされています。
また、シャンプーやコンディショナーを使用しないことから環境にも配慮できるといった特徴もあります。
湯シャンの起源
湯シャンは2000年前後、シャンプーに含まれる洗浄成分が問題視されていた時期に流行り始めたといわれています。
頭皮や毛根に対してシャンプーがもたらす悪影響のある洗浄成分を嫌った人たちが石油化合物を含むシャンプーを使用することで結果的に脱毛や薄毛に繋がるのではないか、と考え始めました。
それならシャンプーを使わなければ人体にとっていいのではないかということで湯シャンを始める人が増えてきました。
石油化合物が含まれるシャンプーを使わずにお湯だけで髪を洗うというのは人間にとって自然な状態ですから、化学薬品とは無縁の生活に近づくことで髪を健康な状態に保とうと考えた結果として湯シャンが生まれました。
湯シャンをすることのメリット
頭皮の皮脂分を調節できる
シャンプーに含まれる界面活性剤は、頭皮に含まれる皮脂や髪の油分を除去しすぎることがあります。
必要以上に皮脂を取ってしまうと、頭皮が乾燥するため、その結果として皮脂を過剰分泌させてしまいます。
そして、過剰分泌した皮脂が毛穴を詰まらせてしまうので、汚れや雑菌を引き寄せてしまうことにつながります。
これがシャンプーが頭皮トラブルを引き起こすの原因になるということです。
その一方で、お湯だけで髪を洗う湯シャンは、皮脂を取り過ぎる心配がありません。
水やお湯だけでも7割〜8割の汚れは落とせるためシャンプーは使用しなくても問題ないと考えられます。
そして残り2割〜3割の皮脂は人間にとって必要な良い油分であるため、湯シャンでは適度に必要な皮脂を残すことができるのです。
シャンプーのすすぎ残しがない
シャンプーはすすぎ残すことで、シャンプーに含まれる石油化合物が頭皮上に残ってしまい、結果として頭皮トラブルの原因となります。
シャンプーを使う場合にすすぎは、シャンプーにかけた時間よりも長い時間を使いすすぐ必要があると言われるくらい重要です。
しかし、そもそもシャンプーを使わない湯シャンでは、このようなすすぎ残しは起きる心配がありません。
よって、湯シャンはフケやかゆみ、抜け毛などの頭皮トラブル予防にも効果的といわれています。
環境にやさしい
湯シャンは石油化合物を含むシャンプーやコンディショナーを使いません。
よって、頭皮環境、毛髪環境が良くなることに加えて、地球環境にとってエコであるというメリットがあります。
そのほかにもシャンプーやコンディショナーを使わないことから節約や時間短縮といった利点も挙げられます。
湯シャンをすることのデメリット
シャンプーの香りやリラックス効果を楽しめない
湯シャンが抜け毛防止やダメージ軽減など人体に良い影響をもたらす一方で、シャンプーやコンディショナーを使わないことから、シャンプー特有の香りやそれによるリラックス効果を享受できないというデメリットがあります。
どうしても髪からいい香りをさせたいとき、リラックスしたいときなどは一時的にシャンプーを取り入れて、リフレッシュしてみてもいいかもしれません。
オイルやワックスなどのスタイリング剤を使えない
シャンプーに含まれる洗浄成分にはオイル、ワックスなどのスタイリング剤を洗い流す効果があります。
シャンプーを使わない湯シャンでは、スタイリング剤を落とすことが難しいため、日常的にオイルやワックスを使いたい方にとっては向かないヘアケア方法であるといえます。
オイルやワックスを使う必要がないように、パーマをかけるなどしてヘアスタイリングを行いましょう。
正しい湯シャンのやり方
下準備
まず、いきなり湯シャンを始める前に下準備として湯シャンの頻度についてです。
これまでシャンプーを毎日使っていた人が突然湯シャンに切り替えてしまうと、皮脂分泌のコントロールがうまくいかずに頭皮がベタベタしたり臭いが発生したりすることがあります。
そのため、今まではシャンプーを使っていたけれど湯シャンに挑戦してみたい!という方は徐々にシャンプーの使用頻度を減らしていき、皮脂分泌のコントロールをしながら湯シャンに切り替える、という方法が望ましいといえます。
最初はシャンプーをする日と湯シャンをする日を交互にする、それから頭皮のべたつきや違和感がなくなってきたと感じたら湯シャンをする日を一日ずつ増やす、というように湯シャンを取り入れるのがおすすめです。
ブラッシングをする
お湯で髪を洗う前にヘアブラシで丁寧に髪をとかします。
ブラッシングでは髪の毛のホコリやゴミを取ることができます。
髪のほつれや絡まりなどもブラッシングで念入りにとかしておくことが大切です。
ブラッシングは毛先から根元から毛先に向かってとかすと、髪がブラシに引っかかりやすくなるので枝毛や切れ毛の原因になります。
毛先から髪の絡まりをほぐすようにして、根本、中間、毛先という順番でとかしいきましょう。
根本から毛先へのブラッシングである程度ほこりや絡まりを取り除けたら、最後にオールバックにとかしていきます。
ブラシを頭皮に軽く当たるようにマッサージすると血行促進効果を得られます。
頭皮にあてる強さは自身が心地よいと感じる程度に調節するとよいでしょう。
強すぎる刺激はかえって頭皮にダメージを与えることになってしまうため、キューティクルの流れに沿ってブラッシングしていきましょう。
お湯ですすぐ
ブラッシングをした後はお湯で髪をすすいでいきます。
この時、お湯の温度は38~40度程度のぬるま湯がおすすめです。
お湯の温度が40度を超えてしまうと、頭皮の乾燥につながるため髪がダメージを受けやすくなってしまい、抜け毛や枝毛などの原因になるので注意します。
タオルドライする
タオルで頭部全体を包み込み、タオルドライしていきます。
お風呂から上がったら髪の毛を濡れた状態で放置せずに、すぐにタオルドライすることをおすすめします。
髪の毛を濡れた状態で放置してしまうと、髪の毛はキューティクルが開いた状態となることから、ダメージを受けやすくなったり、抜け毛の原因となったりしてしまいます。
タオルドライするときは、頭皮を優しくたたくようにして水分を取っていきます。
力加減は強くこすらないようにして、優しく水分をとっていくことがポイントです。
ドライヤーする
念入りにタオルドライしたら、最後にドライヤーをかけます。
ドライヤーをかける際は、最低でも頭から10cm以上離した位置からかけるようにしましょう。
髪へのダメージを軽減するためにはドライヤーの熱による影響を小さくする必要があります。
頭からドライヤーを離した状態にして、ブラッシングと同じ要領で髪の根本、中間、毛先という順番で乾かしていきます。
まとめ
この記事では湯シャンとは何か、そして湯シャンをすることのメリット、デメリットから湯シャンの正しいやり方についてご紹介しました。
抜け毛や頭皮が受けるダメージを抑制できる湯シャンには、メリットが沢山あります。
シャンプーやコンディショナーが合わずに頭皮トラブルを抱えている、という方は是非湯シャンにチャレンジしてみてください。
湯シャンを上手に取り入れて、効果的な抜け毛対策をしていきましょう。