現代は10代や20代からでも白髪に悩んでいる人が少なくありません。
ほんの数本でも黒髪に混ざっているだけで、光加減などでずいぶんと目立ちますよね。
実はその白髪の原因は、偏った食生活にあるかもしれません。
元々は髪の毛には色はついておらず、髪が生成される途中の段階で、メラニン色素によって黒い色がつけられます。
そしてメラニン色素が作られる場所であるメラノサイトは、栄養が充分にないと働くことができないんです。
そこで毎日の食事が大切になってきます。白髪が生えてくる原因には、食事のバランスからも影響を受けているからです。
メラノサイトを活性化させてメラニン色素を作って黒髪にするには、必要な栄養素があるんです。
そこで今回は、偏った食生活が白髪の原因の1つであることと、白髪の予防と対策に必須な栄養素を解説していきましょう。
Contents
白髪の原因と仕組み
白髪が生える原因はいろいろありますが、基本的には髪に黒い色を付ける機能がすると白髪が増えます。
髪を色付けしているのはメラニン色素です。
メラニン色素を作るためにはチロシナーゼという酵素が必要です。
しかし、加齢やストレスや栄養不足などの何らかの原因によってチロシナーゼが不足し、メラニン色素が作られなくなると、髪に着色がされないまま髪が生えてくることになります。
そこでここでは、白髪の原因と仕組みについてお伝えしていきましょう。
栄養不足が原因
メラニン色素が作られるためには、チロシナーゼが欠かせません。
また、髪自体を作るにもタンパク質などの栄養は必須となります。
そのため、栄養バランスが悪い状態では、健康で元気な黒髪を作ることはできなくなります。
身体同様に髪も摂取する栄養で作られています。
そのため、ダイエットや偏食で栄養が偏ると、健康な髪を作る機能が低下していきますので注意が必要です。
加齢や遺伝が原因
早くから白髪になる人もいれば、高齢になっても黒髪を保ったままの人もいます。
そのため、一概に加齢だから白髪になるとは言い切れません。
だいたいの人は加齢によって30代の後半くらいから白髪が生える人が多いですが、遺伝によっては10代でも20代でも白髪がある人もいますよね。
こういった場合は、先天的な原因でメラニン色素を形成する能力が低いため、他の人よりも白髪になりやすい傾向にあるといわれています。
ストレスが原因
過度にストレスがかかることで、白髪になるとも言われています。
ストレスがかかると自律神経が乱れて血管が収縮することが原因です。
血流が悪くなると栄養が充分に頭皮に運ばれなくなり、健康で元気な髪を作る機能も髪を黒色に着色する機能も、充分に栄養を受け取ることができなくなるため、色がつかない白色なままの髪が生えてくることになりますので気をつけてください。
白髪予防の必須栄養素
白髪はメラノサイト細胞を活性化させることで黒髪にしていくことが可能となるため、白髪は食事を整えることで予防や改善をしていくことができるようになります。
髪の色を黒色にするメラニン色素を作るためには、チロシナーゼという酵素が必要です。
そのためメラノサイト細胞の働きを向上させたり、チロシナーゼを維持する栄養を充分に摂ったりすることが、白髪対策のカギとなってきます。
ただチロシナーゼだけでは髪は作ることができません。
健康で美しい髪を作るためには、バランスが取れた栄養摂取が必要となります。
そこでここからは、白髪予防と対策のための栄養素を紹介していきましょう。
たんぱく質やビタミン
髪を作っている主成分はタンパク質です。そのため、健康な髪作りの基本として、良質なタンパク質を摂取することが大切です。
また、抗酸化作用があるビタミンCやビタミンEの摂取も欠かせません。
ビタミンは成長を促進したり若々しさを保ったりする効果がありますし、タンパク質の代謝を助ける働きもあるため、白髪予防には大切な栄養素となります。
具体的な食材:肉・魚・卵・豆類・果物・緑黄色野菜など。
ヨード
海藻類や魚介類に含まれているのがヨードです。
働きとしては、細胞の成長や新陳代謝を促します。
また、メラノサイト機能をサポートして活性化する働きがありますので、白髪予防にとても有効です。
具体的な食材:ひじき・のり・わかめ・もずく・イワシ・サバ・ブリ・ヨード卵など。
チロシン
チロシンがチロシナーゼによって酸化されてメラニンが生成されます。
そのため、チロシンが足りなくなると黒い髪が生えてこなくなるということです。
具体的な食材:チーズ・アボガド・リンゴ・バナナ・アーモンド・ピーナッツ・大豆・豆腐・納豆・ヒラメ・マグロ・カツオなど。
チロシンは果物・大豆製品・乳製品・魚介類に含まれていますので、積極的に摂取して黒髪を作っていくと良いでしょう。
銅
メラニン色素を活性化させるためには、チロシンをメラニンに変える酵素であるチロシナーゼが大切な要素となりますが、チロシナーゼを増やすには銅は欠かせない栄養素です。
要は、銅を摂取することは、メラニン色素を活性化する環境を作るのに欠かせないということです。
具体的な食材:ごぼう・人参・ニンニク・パセリ・かんぴょう・モロヘイヤ・蕎麦・サツマイモ・玄米・カニ・エビ・大豆・納豆・杏・プルーンなど。
銅は豆製品・穀類・野菜・甲殻類などに含まれていますので、チロシンと一緒に摂取するようにすると良いでしょう。
カルシウム
女性は妊娠や出産を経験することでカルシウムが不足しがちになります。
出産後に白髪が増えたというのは、その原因の1つとしてカルシウム不足でもあるといえます。
そしてカルシウムはマグネシウムと一緒に摂取することで、効率良く体内に吸収することができます。
そのため、カルシウムを食べるときは、マグネシウムも同時に食べるよう心掛けると良いでしょう。
具体的な食材:乳製品・大豆製品・海藻類・小魚・モロヘイヤなど
マグネシウムも具体的な食材をあげておきます。
具体的な食材:大豆・きなこ・アーモンド・玄米・あおさ・干しエビなど。
カルシウムは人間の骨にも影響しているため、不足すると骨粗鬆症などにもなりやすくなります。
また、カルシウム不足は精神的にも影響を与えてイライラを誘発しやすくなるとも言われています。
小魚や大豆などを積極的に食事にバランス良く、普段の食生活に取り入れていくようにしましょう。
亜鉛
亜鉛は髪を生成するのに欠かせない栄養素です。
そのため、亜鉛不足は髪のパサつきや薄毛や抜け毛など、白髪以外にも髪のトラブルの原因を引き起こしやすくなります。
具体的な食材:牡蠣・鶏肉・牛肉・豚肉・卵・納豆など。
特に牡蠣には豊富な亜鉛が含まれていますが、ビタミンと一緒に摂取することで吸収が良くなります。
そのため、牡蠣にレモンを絞るなどして食べると、効果を上げることができるでしょう。
まとめ
今回は、偏った食生活が白髪の原因に繋がるということと、白髪の予防と対策に必須栄養素を解説しました。
白髪が生える原因は1つではありませんが、食生活を整えてバランスの良い食事を摂取していくことで、黒髪を作っていくことができるようになります。
白髪になるか黒髪になるかは、髪の色を着色するメラノサイトの働きが関係しています。
そのため、白髪を予防するには色素細胞の働きを活性化することが大切になります。
そこで毎日の基礎である食生活から、メラニン色素を活性化させる栄養素を摂取することで、白髪を予防して黒髪にしていくことが可能です。
特にチロシンや銅はメラニン色素を活性化する働きがありますので、積極的に摂取するようにしていきましょう。
また、髪の主成分はタンパク質でできているため、良質なタンパク質も忘れずに取り入れるようにしてください。
毎日の食事をバランス良いものに変えて、白髪予防と対策をして生き生きとした黒髪を作っていきましょう。