白髪染めを繰り返していたら、どんどん白髪が増えている気がするのだけど、本当のところどうなのかしら?
とお悩みのあなた。
それは、決して気のせいではなく、事実ですよ!
白髪染めで使用されている薬剤が白髪を誘発しているのです。
そこで今回は、なぜ、白髪染めを繰り返すと白髪が増えるのかを詳しく解説していきたいと思います。
合わせて、どのように対処すれば、それを防ぐことができるのかもお話ししますね。
是非、いや恐ろしいわ~と思うだけではなく、これからご紹介する対処法を実践し、髪の健康を維持しながら、白髪を増やさない努力をしてみませんか?
Contents
白髪染めってどのように白髪を染めているの?
本題の前にまずは、ごく一般的な2剤式の白髪染めについてお話ししたいと思います。
セルフでされる方は、よくご存知かと思いますが、1剤(酸化染料とアルカリ剤)と2剤(過酸化水素)に分かれており、それらを混ぜ合わせてから髪に塗り込みますよね。
具体的に、白髪染めで使われる薬剤の個々の役割はと言いますと、
まず1剤のアルカリ剤は、髪表面のキューティクルを開かせるために使われます。
髪内部のコルテックスに染料を染み込ませるための前段階ですね。
次に1剤の酸化染料と2剤の過酸化水素ですが、それらが混ざり合うことで、化学反応を起こし分解され、酸素を発生させます。
その酸素が髪の黒色色素であるメラニン色素を脱色させるのです。
それと同時に、1剤の酸化染料が酸素に触れて発色しコルテックスに染み込んでいくとことで、髪が染まるというわけですね。
以上、白髪染めで白髪を染める方法がお分かりいただけたところで、次に本題に移りたいと思います。
なぜ白髪染めを繰り返すと白髪が増えてしまうの?
そもそも、なぜ白髪が発生するかと言いますと、活性酸素による酸化が原因なのです。
これは、肌のくすみと同様で、食品で言うなら、カットされたバナナやりんごが空気に触れることで、酸化し黒ずんでしまうのと同じ現象ですね。
早い人だと、20代からこの活性酸素による酸化が始まり、白髪がちらほら見え始めてきます。
最初は内側だけだったものが、段々と外側に目立つようになり、隠し切れなくなります。
そこで登場するのが白髪染めなのですが、ここに問題があるのです。
前章で、白髪染めの2剤は「過酸化水素」だとお話ししましたよね。
実は、それには活性酸素が含まれているのです。
だからと言って、この薬剤は、ご説明した通り、カラー剤やパーマ液にはなくてはならないもので、簡単に外すことはできません。
ただ本来は、人間が持つ酵素「カタラーゼ」や「グルタチオンペルオキシターゼ」により分解されるため、問題はないはずなのです。
残念ながら、年齢を重ねると思うように分解させなくなり、毛根に蓄積されるようになってしまいます。
すると、メラニン色素を生成するメラノサイトを作り出すのに必要な酵素「チロターゼ」が破壊されてしまうのです。
肝心の色素を作り出せなくなるわけですね。
よって、もうお分かりいただけましたよね。
白髪染めを繰り返し使用していると、過酸化水素が毛根に蓄積され、それによりメラニン色素が作り出すのに必要な酵素が破壊され、色素を生成できなくなり、白髪が増えるという構図になるわけです。
しかし逆に、この問題となっている過酸化水素を毛根に蓄積されないようにして、白髪染めを行うことができれば、白髪を余計に増加させることを抑えることができますよね。
そこで次に、白髪染めによる白髪の増加を抑制する方法をご紹介したいと思います。
白髪染めによる白髪の増加を抑える方法とは?
前章で、白髪染めに含まれている薬剤「過酸化水素」が白髪を増加させてしまう原因だとお話ししました。
それならば、一番簡単な方法は、頭皮にこの薬剤を触れされないことですよね。
ただそれには技術が必要です。
具体的には、
セルフで白髪染めは行わない
白髪染めとなると、髪の根元まで薬剤をつけたくなりますよね。
持ちも変わってきますからね。
しかし、素人がそれをしようとすれば、必ず、頭皮に薬剤がついてしまいます。
ここはプロに任せるべきですね。
美容院を選ぶ
美容院といっても、ピンキリです。
あまりにも安かろう悪かろうなところは、美容師さんの当たり外れも大きいですし、何より質の悪いカラー剤を使っている可能性が高いです。
信頼できる美容院か、またはヘアカラーに特化した専門店を選択した方が良いですね。
次に、この薬剤自体を避けてみるという方法もあります。例えば、
白髪染めの期間を開ける
美容院で白髪染めを施術したもらっても、人によっては、3週間程度で髪の根元から白髪が目立ってきてしまいます。
だからと言って、その都度染めていたら、より一層、過酸化水素を蓄積させてしまいますよね。
それはもちろん、髪自体も傷み、白髪の増加だけではなく、薄毛を招いてしまったり、アレルギーを突如発症させてしまうことさえあるのです。
とはいえ、単に白髪染めの期間を開けるだけでは、根元から目立つ白髪が気になって仕方ないですよね。
そこで、手軽な一時白髪染め(スプレー式やマスカラタイプ)を活用してみてはいかがでしょうか。
太めのヘアバンドもお勧めですよ。
ただし、一時白髪染めは雨や湿気に弱いので、その点はお気をつけ下さいね。
ヘアマニキュアやヘナ、ヘアカラートリートメントやヘアカラーシャンプーに替える
これらの白髪染めは、キューティクルを開いて、髪内部に染料を染み込ませるタイプではなく、表面に色をつけるもの(ヘアマニキュアは、一部髪内部にまで染料を染み込ませます。)なので、過酸化水素を含みません。
ただし、ヘアカラータイプの白髪染めよりも、持ちは悪くなります。
ただやはり、白髪染めの効果をより長持ちさせるためには、髪の根元からしっかり薬剤をつけるのが一番なことは確かです。
最後に考える方法は、頭皮についてしまった過酸化水素をきちんと落とすケアについてです。
主に、美容院で白髪染めを施術した後のケアになりますよ。
炭酸泉を使用する
炭酸泉は、大まかに説明すると、水と二酸化炭素でできています。
よって白髪染めの後、炭酸泉でケアを行えば、使用した薬剤のアルカリ剤や還元剤、過酸化水素を分解して、取り除いてくれます。お勧めですよ!
更に、普段のシャンプーでは落としきれていない皮脂汚れをスッキリ洗い流してくれ、また、血行も促してくれます。
一石二鳥ならぬ、三鳥ですね。
ジェットピーリングを行う
こちらは、高水圧でマイクロレベルのジェットを噴流するケアです。
それにより、問題の過酸化水素だけではなく、頭皮に残っている皮脂汚れや老廃物、また、コンディショナー(またはリンスやトリートメント、シャンプー)やその他ヘアスタイリング剤に含まれているシリコンやポリマー剤といった頑固な化学物質も落としきってくれます。
以上のように、白髪染めの薬剤による白髪の増加や、頭皮、髪のダメージを抑えるためには、施術前後のケアが非常に重要になることがお分かりいただけたかと思います。
その点も加味して、美容院を選ぶようにしたいですね。
白髪染めを繰り返し使用すると白髪が増える件についてお話ししてきました。いかがでしたか?
実際に白髪染めの仕組みを理解し、使用されている薬剤の種類を知ることで、ただ漠然と恐れるのではなく、
何が頭皮や髪にダメージを与え、何が白髪を増やす原因なのか明確になったのではないでしょうか。
これで、正しく恐れることができますよね。
ご紹介したように、白髪染めの施術を熟練したプロに任せる、施術前後のケアがしっかりしている美容院を選ぶ、そもそも過酸化水素を使用していると白髪染めを避けるといったように選択肢はたくさんあります。
是非、白髪染めと上手に付き合いながら、あなた自身で、白髪を増やさない、髪を健康に保つ方法を選び取って下さいね。