現在、抜け毛で悩む女性が増えてきていますが、男性の抜け毛となにが違うのでしょうか?
男性と女性の抜け毛の原因には、共通するものと全く異なるものがあります。
特に現代女性が抱えるストレスや女性ホルモンによる抜け毛は男性とは違う、女性特有の抜け毛の原因になります。
そのため男性の遺伝性の薄毛よりも、女性の薄毛は治りやすい傾向にあります。
今回は、女性の薄毛が男性の薄毛と違う理由と、女性の薄毛は遺伝からきているものと関係がない場合が多いということをお伝えします。
Contents
男性の薄毛
男性の薄毛には、生活習慣やストレス、そして男性ホルモンが原因のものなど、種類があります。
ここでは男性の薄毛に関して説明していきます。
男性の薄毛の原因
【男性ホルモン】
男性の薄毛で一番多いのがAGA(男性脱毛症)で、日本人男性の30%が悩まされているといいます。
AGAはヘアサイクルの成長期の段階で髪が抜け落ち、育っていくはずの髪が減少していく症状です。
このAGAは、男性ホルモンのテストステロンが、5αリダクターゼと結びついて生成されるジヒドロテストステロンが、毛母細胞に作用することでヘアサイクルに影響がでてきます。
そのため、ジヒドロテストステロンが作られやすい体質や、ホルモン情報を受け取る受容体の感度が高い体質の人は、AGAになる可能性が高くなります。
【ストレス】
長期に渡ってストレスがかかると、髪が抜ける場合があります。
ストレスは自律神経に影響するため、交感神経が優位になると血管が収縮し、血流が悪くなり、髪を育てるときに必要な栄養素を頭皮に行き渡らせることができなくなることが、抜け毛に繋がっていきます。
【生活習慣】
抜け毛の原因である生活習慣の乱れは、男女共に共通の問題です。
忙しいことや面倒なことを理由に、栄養が偏った食事を続けていたり、ゆっくりと睡眠がとれなかったり、喫煙や飲酒により体が健康な状態を保てなかったりと、普段の生活に抜け毛の原因があります。
特に食事は大切で、健康な髪を生成するのに必要不可欠な栄養素というものがあり、十分に栄養を摂っていないと、太くて強い髪を作ることができません。
また、睡眠中に昼に受けた髪のダメージが回復するため、ゆっくり熟睡できる環境を作っていきましょう。
男性の薄毛の特徴
男性の薄毛の特徴として、M型・O型・MO型がありますので、それぞれ詳しく説明していきます。
【M型】
左右の髪の生え際が後退することで、頭皮と髪の境がM型になる脱毛です。
M型に徐々に髪が後退していって後頭部までいくと、頭頂部の髪だけが残ることになります。
【O型】
旋毛から円形に薄毛が広がりっていく脱毛です。
O型の脱毛は頭頂部ですので、自分で気付かないこともあるため、気になる人は鏡を二つ使用することで確認できますので、チェックしてみてください。
【MO型】
先に説明したM型とO型が同時に発症し、進行していく脱毛です。
女性の薄毛
女性の薄毛は加齢の他に、女性ホルモンやヘアケアなどの原因が多く見られます。
ここでは女性の薄毛の原因についてお伝えします。
女性の薄毛の原因
【ホルモンバランス】
女性の場合は出産や更年期で、女性ホルモンであるエストロゲンが減少すると、薄毛に繋がる原因になります。
エストロゲンは女性らしさを作っていくホルモンで、年齢とともに徐々に減少していくと、肌や髪に影響が出てきて、ハリやツヤがなくなってしまいます。
【パーマやヘアカラー】
パーマやヘアカラーをしたときに、頭皮にピリピリとした痛みを経験したことがある人もいると思いますが、それは使用されている液が強いからです。
そのため、パーマやカラーを繰り返すことで頭皮や髪がダメージを受け、抜け毛の原因となっていますので頻繁にやらないよう気をつけてください。
【ストレス】
現代女性は背負う役割が増え、ストレスを抱える女性が少なくありません。
特に男性並みに会社で仕事をして、家庭で子育ても両立していくということは、毎日休まる暇がありませんので、慢性化したストレスとなっていきます。
ストレスによる薄毛の原因は男性と同じで、自立神経が関係し、血管を収縮することで血行不足となり、頭皮に必要な栄養素が運ばれなくなることで薄毛に繋がりますので、可能な限りストレスは発散していきましょう。
【間違ったヘアケアの仕方】
抜け毛が気になる人は、シャンプーをしすぎている人もいます。
頭皮バランスを保つためには、必要な皮脂や水分があり、シャンプーで洗い流しすぎると、逆に頭皮が失った皮脂を過剰に分泌する働きがあるため、頭皮環境は悪くなってしまいます。
また、洗浄成分の強いシャンプーを使用していると、回数が多くなくても必要な皮脂を洗い流してしまう可能性は高くなりますので、シャンプー選びに気をつけていきましょう。
女性の薄毛の特徴
【びまん性脱毛】
女性の薄毛の特徴として、男性と最も違う点は、部分的に脱毛していくのではなく、全体的に髪が細くて弱くなり、分け目の地肌が目立つような状態になったり、ボリュウームがなくなってきたりすることです。
びまん性脱毛といわれ、加齢だけでなく、ストレス・病気・過度なダイエット・生活習慣などが関係しています。
【牽引性脱毛】
同じ髪型をしているとにより、同じ部分が引っ張られて負担になることが原因の脱毛です。
いつも同じ場所の分け目で、ブローをするときに引っ張ったり、ポニーテールなどで髪をきつめに引っ張ったりすることで、頭皮に負担をかけてしまい、髪が抜けてしまいます。
【分娩後脱毛症】
出産した後に一時期髪が抜ける症状です。
これは出産によって女性ホルモンが崩れることが原因であるため、半年から一年をかけて、徐々に髪が元の状態に戻っていくことがほとんどです。
女性の薄毛は遺伝ではない?治る?
男性の薄毛には遺伝もあるといわれていますが、女性の場合はどうなのでしょうか。
女性の薄毛の遺伝は、25%~29%で、男性の薄毛の遺伝の約75%から見ると、かなり低い確率となっていることが分かります。
ここでは、気になる女性の薄毛の遺伝についてお伝えします。
女性の薄毛遺伝
親の髪が薄いと、遺伝によって自分も薄くなるのではという危機感を抱いた人もいますよね。
親だけでなく祖父母なども髪が薄かったら、なおさら心配になるのは当然です。
ただ、遺伝による薄毛の場合は、直接的に薄毛が遺伝しているわけでなく、男性ホルモンのレセプター(受容体)が、親などから遺伝しているかどうかということです。
実際のところ、レセプターがなければAGAは発症しないため、親が薄毛であろうと、禿ていようと関係ありません。
女性もFAGAといって、レセプターが多い情報を遺伝すると、脱毛する確率は高くなりますが、男性よりずっと少ない確率になるため、女性の場合は、生活習慣やストレス、女性ホルモンの変化で薄毛になる確率の方が高いです。
そのため、女性の薄毛は適切な対策をすることで治る可能性が高いです。
そのため、遺伝を気にしてストレスとなることが、逆に薄毛の原因に繋がってしまう場合もありますので、遺伝かどうかは女性の場合はあまり気にせず、まずは生活習慣などを中心に改善する方法を試してみても良いでしょう。
まとめ
今回は女性の薄毛と男性の薄毛の違いについてお伝えしました。
男性の薄毛には遺伝が大きく関わっていますが、女性の薄毛の原因には生活習慣や女性ホルモンが大きく関わっています。
薄毛が気になっているなら、女性の場合は普段の生活を見直すことである程度改善されていくことも多いので、髪に良いと言われることを始めてみてください。