抜け毛を引き起こす脱毛症や、加齢に伴ってどんどん薄くなる頭髪の悩み。
これらの頭髪の悩みには原因がしっかりとわかっているものと、未だ解明されていないものがあります。
そこでこの記事では女性が健康的な毛髪を保てるように、代表的な頭髪の悩みの特徴を抑え、その原因について詳しく解説していきますので、最近抜け毛に悩んでいる女性の方などは特に参考にして対策を打ってください!
脱毛症
脱毛症とは、健全に成長していた毛が、何らかの原因によって抜けてくるものです。
そのため脱毛は原因によって色々に分けられています。
脱毛の多くは毛乳頭の働きが悪くなって起こってくるものが大半で、そのために毛球と毛乳頭の結びつきが緩んできて、抜けやすくなるうえに、毛が成長してこなくなります。
これが徐々に衰えてくる場合と急激に現れてくる場合があります。
ここからは、代表的な脱毛症の症例をいくつか見ていきましょう。
老人性脱毛症
加齢により徐々に毛乳頭の衰えが現れてくるもので、毛が全体的に薄くなってきたり、毛の伸びが遅くなってきたりしてしまうのが老人性脱毛症です。
この時は1日に抜ける毛の数も150本と多くなってくる上に、毛の伸びも悪い、そのため50歳を超すと目立ってきます。
時に、抜ける年でもないのにすでに若いとき、20歳代に始まって30歳になるとすでに目立ってくる老人性脱毛症と同じ脱毛が目立ってくるものがあります。
若年性脱毛症
若いうちに脱毛が始まってしまうことを若年性脱毛症といいます。
つまり「若いうち」の薄毛です。
若年性脱毛症には様々な形がありますが、それは老人性脱毛症の脱毛具合と同じです。
このように、若いうちの薄毛は毛が早く老いたものでありますが、身体全体まで老化していることを示すものではありません。
女性で若いうちに髪の毛が薄くても若々しい精神状態を持っている人が多いし、活動的な人も少なくありません。
ではなぜ若いうちにも薄毛は起こってしまうのでしょうか?
その原因について見ていきましょう。
遺伝が薄毛の原因の一つ
なぜ若いうちにも薄毛になるかは遺伝的のもので、生まれつき毛乳頭が速く衰える運命にありますので、家系的には薄毛を見ることが多いです。
ホルモンバランスの悪化
もう一つの若い人の薄毛の原因として考えられるのが、ホルモンのアンバランスです。
ホルモンと頭髪の関係を見ると、体内に男性ホルモンが多いと、毛が抜けやすくなります。
そのため、男性ホルモンが過剰になると、薄毛になるのです。
ホルモン生えるムダ毛は、逆に目立ってきます。
しかし日本の女性に薄毛の人は少ないですが、老人になって毛が薄くなってくることは珍しくないです。
ところが、外国の女性では薄毛の方が多く見られるので、日本の女性は女性ホルモンが多く、女性的であるかもしれません。
若いうちの薄毛に治療方法はない
残念なことに、若いうちに起きた薄毛を完治させることはできません。
というのも、毛が生えてくるのは毛乳頭があってのことです。
老人性脱毛症に限らず若いうちの薄毛も、毛乳頭が委縮してなくなるために起こるものです。
毛乳頭がなくなると、毛口もふさがってくるので、まったく毛が生えて来なくなってしまいます。
ところが、毛乳頭は生まれた時の数以上に新しくできてくることがないです。その結果、若ハゲ出なくなった毛は再び生えてくることがないわけです。
機械的に毛乳頭が壊された脱毛症
若い人の薄毛と同じ理由で、機械的に毛乳頭が壊され、毛の再生が見られない脱毛症があります。
瘢痕性(はんこうせい)脱毛症
頭に傷を受けて、その部分の毛乳頭が壊されてできてくるものです。
外傷(切り傷)、やけど、皮膚の化膿などのために、毛乳頭が破壊された部分にだけに脱毛が起こります。
治療方法としては、植毛、あるいは縫い縮めたり、植皮したりして、手術的に治していきます。
結髪性脱毛症
日本でも昔から有名な薄毛が「かもじはげ」と呼ばれる脱毛症です。日本髪を結っていた時代に、もとゆいで毛を強く引っ張るためにその部分の毛乳頭に絶えず力が加わって、次第に衰えてきてついにはその部分の毛が抜けてきます。
しかし最近では、日本髪を結う女性が少なくなり、かつらの普及などにより、この型の脱毛を見ることは少なくなりました。
アメリカではポニーテールのために、同じ理由で脱毛が起こるといっていますが、日本ではあまり問題になりませんでした。
梅毒性脱毛症
梅毒という病気になると、毛乳頭に行く血管がふさがれて、毛乳頭の栄養が悪くなって脱毛を招きます。主に後頭部に脱毛が広がりやすいのが特徴的です。
また栄養失調の時にも、毛乳頭の働きが侵されて脱毛が目立ってくることがあり、高熱の病気で寝込んだ時に抜け毛が目立って見えるのはこのためだと言えます。
円形脱毛症とは
最も多い脱毛症の一つが円形脱毛症で、頭髪の一部が円く抜けてくるために、この名がありますが、まれに円形でない時もあります。
ときには、頭全体が抜けて丸坊主になってくることもありますし、頭髪だけでなく眉毛、ひげ、脇毛も抜けてくる場合も。
円形脱毛症の特徴
特徴としては、脱毛した部分の皮膚を見ると、毛口に健全に残っていることです。
また周りの毛を引っ張ると抜けることがありますが、その毛根を見ると先がとがっています。
そうして周りの毛が抜けるときは、脱毛巣が広がる可能性があるものと考えればよいです。
また、かゆみも痛みもないのが特徴的です。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因としては、その部分の毛が一時的に休止期に入るためと考えられています。
そのため、朝起きてみたら枕にいっぱい抜け毛がついていて、よく見たら頭の一部に脱毛巣が見られていたという話もあります。
その原因というのははっきりしていませんが、ストレスが誘因しているという話が考えられています。
ストレスによって円形脱毛症になって、それを苦にして毎日鏡を気にしているような人ほど、治りにくくなるだけでなくかえって広がっていきます。
しかし、この脱毛症は自然にも生えてきますので、四苦八苦する必要はありません。
その点を知って、呑気に治療するのが最適です。
円形脱毛症の治療方法
円形脱毛症の対処法としては、自宅ではヘアートニックの概要と、日光に当たる程度でいいです。
毛が生えてくるとはじめは産毛であったり、白髪であることがあります。
しかし次第にいつかは黒い毛に代わっていくことがあります。
原因が不透明なものですので、根本的な解決はあまり期待できませんが、無理せず少しずつストレスを減らしながら生活をしていると、自然に治ることがほとんどです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では、女性の毛髪の健康を保つために知っておきたい頭髪の悩みの原因について解説してきました。
今回ご紹介したのは病的な脱毛症の主な原因や症状、治療方法などについて詳しく解説してきましたが、心当たりのある症状はありましたか?
どの脱毛症も原因はありますが、はっきりしていることは加齢による抜け毛の増加や脱毛は、根本的な治療はあまり見込めないということです。
ですが、薄くなった毛を治療薬や様々な治療方法などによって復活させることは可能ですので、どうしても脱毛が気になる方は、皮膚科や薄毛治療専門クリニックへ相談・受診するようにしましょう。
まだ薄毛になっていない方は、ストレスのない生活・規則正しい生活を心掛け、薄毛にならない体づくりを行なっていくことが大切です。