今年の冬は特に寒さが厳しいと言われていますが、この時期になると、なぜか頭皮のかゆみが気になるという方も意外と多いのではないでしょうか。
実は冬の乾燥した空気は頭皮の乾燥が原因となり、かゆみの他にもフケなどのトラブに悩まされる方も多いようです。
そこで今回は、頭皮の乾燥の原因やかゆみが起こった際に行いたい気を頭皮ケアについてご紹介いていきたいと思います。
Contents
頭皮が乾燥してかゆくなる原因
頭皮のかゆみは、冬の空気の乾燥はもちろん、寒さによる血行不良や紫外線などの影響により引き起こされます。
またシャンプーのすすぎ不足などにより頭皮の常在菌が繁殖しやすい状態となり、頭皮環境が悪化することもかゆみの一因となります。
頭皮の乾燥がひどくなると、かゆみや湿疹、たるみやフケなどというような頭皮トラブルが起こりやすくなります。
室内の適度な湿度は50〜60%であると言われていますが、冬は暖房などを使用することにより乾燥しがちとなるため、加湿器などを使い空気の乾燥を防ぐことが大切です。
さらに年齢を重ねると、頭皮を保湿するために必要な皮脂の分泌量が減少するため、余計に頭皮が乾燥しやすくなると言われているため注意が必要です。
頭皮の乾燥以外のかゆみの原因
以下では、頭皮のかゆみを引き起こすさまざまな原因について詳しく見ていきたいと思います。
バリア機能の低下
頭皮が乾燥した状態が続くと、バリア機能が低下して雑菌などが繁殖しやすくなります。
そんな時にアレルギーの原因となるアレルゲンが体内に侵入すると、かゆみや赤み、湿疹などの頭皮トラブルの原因となります。
皮脂の過剰分泌による頭皮環境の悪化
頭皮が乾燥すると、頭皮を外からの刺激や乾燥から守るために皮脂が多量に分泌されることがあります。
皮脂が過剰に分泌されると雑菌が増えやすくなり、皮脂が酸化して過酸化脂質という物質に変化し頭皮に刺激を与えることで、さらなる頭皮環境の悪化につながります。
ストレスの蓄積によるヘアサイクルの乱れ
髪は成長期、休止期、停止期というヘアサイクルにより、古い髪が抜けて新たな髪が生えてくるという仕組みになっています。
しかしストレスなどによりホルモンバランスが乱れると、ヘアサイクルの周期が崩れ、髪や頭皮を健康的な状態に保つことができなくなってしまいます。
間違った方法でシャンプーをしている
一日に2回以上シャンプーを行うと、皮脂を保湿するために必要な皮脂まで洗い流してしまい、かえって皮脂の乾燥を招き皮脂の分泌量の増加にもつながり皮脂の過剰分泌につながります。
また薬局やドラッグストアなどで多く販売されている高級アルコール系シャンプーなど洗浄力の強いシャンプーを使用して頭皮ゴシゴシ洗うと、やはり皮脂を取り過ぎてしまい頭皮のバリア機能が低下してしまうため、かゆみや炎症、フケの増加の原因となってしまいます。
冬に寒いからといってシャワーの温度を高くしてしまうと頭皮が刺激され乾燥が起きやすくかゆみが出るため、38〜40℃前後のぬるま湯でシャンプーするようにしてください。
さらにシャンプーのすすぎが不十分な場合、頭皮や髪にシャンプーの成分が残ってしまうことで頭皮環境を悪化させるケースがあるため注意が必要です。
ドライヤーの使い方に問題がある
シャンプー後には自然乾燥させずにすぐにドライヤーで髪と頭皮を乾かすようにしましょう。
濡れたまま放置していると、頭皮が蒸れてかゆみの原因になるため注意する必要があります。
ドライヤーをあまり頭皮の近づけると、熱風により頭皮が乾燥しやすくなるため、最低でも20~30cm以上は離して使用するようにしてください。
また同じ箇所に長く風を当てるのではなく、ドライヤーを降りながら頭皮や髪全体をまんべんなく乾かすようにしましょう。
頭皮のフケとかゆみの関係性
頭皮のかゆみとフケの発生は大きく関わっています。日々のストレスや空気の乾燥によりバリア機能が低下すると、頭皮の乾燥の要因となりかゆみを引き起こします。
頭皮が乾燥した状態が続くと角質層がはがれやすくなり、白くて細かいフケが出るようになります。
こうして角質層がフケとして取れてしまうことで、かゆみを感じやすくなってしまうようになると言われています。
また脂質の多い食事を摂ったり汗をかくことでも、皮脂が出やすい状態となります。
こうした皮脂がシャンプーした際に十分に落としきれないと、頭皮の皮脂の菌が増殖してやはりフケが発生します。
これをそのまま放っておくと頭皮にかゆみが起こります。
人間の体の中でも、特に頭皮は皮脂分泌が活発な部分でもあります。実は頭皮には、マラセチア菌という常在菌が存在しています。
皮脂は頭皮を保湿するために欠かせないものであり、マラセチア菌は他の雑菌や細菌の発生を防ぎ、頭皮を健やかに保つ役割を担っています。
しかし何らかの理由により皮脂とマラセチア菌のバランスが崩れると、フケが大量に発生してしまう原因となってしまいます。
フケには二種類ある
ベトベトした脂性のフケ
頭皮の乾燥などにより皮脂が過剰に分泌されると、常在菌であるマラセチア菌も必要以上に増えてしまいます。
皮脂により頭皮が刺激を受けると、大量のフケが発生することがあります。
頭皮の皮脂は皮脂は酸化して古い角質や汚れと混ざり合うことによりベタついた脂性ふけとなります。
元々肌が脂性だという方は、皮脂や汗が多いため、脂性ふけになりやすいと言われています。
カサカサした乾性のフケ
シャンプーのしすぎなどにより必要以上に皮脂が洗い流されてしまうと頭皮が乾燥して免疫力が低下し、細かな角質細胞まではがれ落ちるようになってしまいます。
乾燥肌の方は頭皮も乾燥しやすいため、細かくてカサカサに乾いた乾性フケが出やすいとされています。
頭皮のかゆみを改善する方法
ここでは、乾燥に伴う頭皮のかゆみを和らげる方法について詳しく見ていきたいと思います。
頭皮に優しいシャンプーを使用する
シャンプーには、高級アルコール系や石けん系、アミノ酸系シャンプーなどさまざまな種類があります。
ドラッグストアなどで手頃な価格で販売されている高級アルコール系シャンプーは、洗浄力が強いため洗った後にサッパリ感がありますが、頭皮を保護するために必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥の引き金になることがあります。
シャンプーを選ぶ際には、洗浄力が優しいアミノ酸系シャンプーがおすすめです。
ただしノンシリコンであるため洗った後に髪がパサつく場合があるため、トリートメントやコンディショナーの使用は必須であると言えるでしょう。
シャンプーの方法を見直す
朝にシャンプーをするという方も多いと思いますが、昼間についた髪や頭皮の汚れをそのまま放置しておくと、寝ている間に菌が増えて頭皮トラブルが起こる可能性があるため、シャンプーは夜に済ませておくようにしてください。
シャンプーする際に爪を立ててゴシゴシと頭皮を洗うと、必要以上に刺激を与えたり乾燥の原因となります。
またシャンプーをそのまま頭皮につけると頭皮トラブルの一因となるため、手のひらでしっかりと泡立てから髪につけて洗うようにしましょう。
すすぐ際には、頭皮にシャンプーの泡が残らないように、丁寧に洗い流すようにしてください。
特に耳の裏や襟足、前髪の生え際などには残りやすいため気をつけて洗い流すようにしましょう。
さらに熱いお湯ではなくぬるま湯を使って流すようにしてください。熱いお湯ですすいでしまうと、必要な皮脂まで洗い流すことで乾燥の引き金となってしまいます。
頭皮のマッサージを行う
シャンプーする前にヘアオイルを使い頭皮マッサージを行うと、頭皮を柔らかくして汚れを落としやすくしてくれます。
ヘアオイルを頭皮にもみ込んだら、指の腹を使って優しくマッサージしましょう。
マッサージ後は15分ほどおいてからシャンプーで丁寧に洗い流します。
ただしマッサージをする際には、頭皮を擦りすぎないように気をつけてください。
しつこいかゆみは脂漏性皮膚炎になる可能性も
シャンプーを変えたり乾燥対策を行っても頭皮のしつこいかゆみがつづくような場合は、脂漏性皮膚炎を発症している可能性があるため注意が必要です。
脂漏性皮膚炎は皮脂が過剰分泌され、マラセチア菌が異常繁殖して炎症を起こしたり、頭皮が赤くなり黄色っぽい脂性のフケが出るのが特徴です。
かゆいからといって爪を立ててかいてしまうと、頭皮を傷つけ抜け毛や薄毛の要因ともなってしまいます。
脂漏性皮膚炎の場合は皮膚科など専門医を受診し、抗真菌外用薬やステロイド外用薬を処方してもらい治療するようにしましょう。
まとめ
冬に頭皮のかゆみを感じやすいのは、頭皮の乾燥の他にも、バリア機能の低下や皮脂の過剰分泌が原因による頭皮環境の悪化、間違った方法でシャンプーしていることが引き金になると言われています。
また頭皮にはかゆみが起こると、それぞれの肌質によりベトベトしたフケや乾いたフケが出やすい状態となりますます頭皮環境が悪化しやすくなるため、くれぐれも注意が必要です。
頭皮のかゆみを和らげるためには、頭皮に優しいシャンプーを使用したりシャンプーの方法を見直してみる、頭皮マッサージなどを行うことが大変効果的です。