前髪の方からM字のように髪が薄くなるのは、男性の薄毛の特徴的な形として知られるようになりました。
M字はげなどと呼ばれますが、何も男性だけで起こるとは限りません。
女性でもM字はげになる可能性があるため、自分で鏡を見た時におかしいと思ったら、すぐに対処を始めていく必要があります。
Contents
女性では起こるM字はげ
前頭部から薄くなり始める薄毛の形をM字と呼んでいます。
M字はげという言い方もありますが、そりこみの部分が左右対称に後退して行きやすいのが特徴です。
正面から見るとM字のように見えるからですが、基本としては男性の薄毛の典型症状として知られています。
このような脱毛症状が起きる場合、男性型脱毛症であるAGAの可能性が高いのです。
男性型脱毛症は、男性に起こりやすい脱毛のパターンで、特定の男性ホルモンと酵素がぶつかった時に起こる問題を抱えます。
そのため男性ホルモンを抑制して対処していかなければいけません。
医薬品による対処が必要で、一般の育毛剤などでは効果をあげられないことも特徴です。
女性の薄毛のメカニズムとは異なる原因を抱えていますが、女性男性型脱毛症と呼ばれるFAGAも起こらないわけではありません。
しかし、非常に稀なケースであり、女性がM字に後退してしまうのは、男性とはまた違った原因を抱えているのです。
牽引性脱毛症によるM字
女性でも、M字に薄くなる可能性がある原因はいくつか考えられます。
その中で女性特有と言っても良い状態で怒るのが、牽引性脱毛症による薄毛です。
牽引性脱毛症とは、牽引の名前の通り髪を引っ張ってしまったことによって起きる薄毛であり、女性の髪型に起因する場合があります。
牽引性脱毛症は、同じような髪型を続けている人に起きやすいのが特徴です。
引っ張り続けられたことで、毛根がダメージを受けます。
徐々にダメージの蓄積が増えていくと、髪を支える力がなくなり抜け落ちてしまうのです。
それにより薄毛の範囲が広がっていきます。
例えば女性でも髪を後ろに全てまとめている人は、前髪をまとめて引っ張ってしまうでしょう。
この力がかかり続けていると、牽引性脱毛症が起き、M字はげになってしまうかもしれないのです。
特に仕事で同じ髪型をしなければいけない時は、十分に注意が必要でしょう。
対策としては、仕事が休みの時などは、髪を引っ張ったりしないことです。
休ませてあげるだけでも違いが出てくるので、強い力をかけないようにしましょう。
育毛剤などを使い、髪が育つようにしてあげるのも対策になります。
ストレスが原因の可能性
M型に薄くなるとは限りませんが、ストレスが原因になる可能性は十分にあります。
人間の体はストレスを受けると、自律神経のバランスが崩れてしまうのです。
血管が収縮する原因となりますが、人間の体の生命維持機構として、末端に血液を送らなくなります。
ストレスは生命の危機と捉えてしまうことで、内臓などに血液を送るように仕向けるのです。
これが頭皮に栄養を送りにくい状況を作り、前頭部から薄くなる可能性を持っています。
ストレス性の薄毛の場合には、どこの部分に現れるかが分かりません。
円形脱毛症のように突然薄毛になる可能性もあります。
普段からストレスをためないようにするのが一番ですが、何よりも発散できる方法を考えておかなければいけません。
運動をしたりするのも方法ですし、趣味を作り楽しむのもストレス発散です。
ストレスが溜まりすぎると、睡眠不足に陥ったりすることも出てきます。
これが成長ホルモンの分泌を鈍らせ、髪の成長を妨げる原因ともなるため、しっかりと睡眠がとれるような生活リズムも作るのが大切です。
飲酒や喫煙で進行させてしまうケース
現在進行形でM字はげが見られるような場合、飲酒や喫煙が加速させることも覚えておきましょう。
すでに薄毛が発症している場合には、非常に大きな悪化原因となるからです。
飲酒や禁煙をすると、体の中で処理するためにさまざまな栄養を使わなければいけません。
飲酒も喫煙も体にとっては毒素となるものを取り込んでいるためです。
その処理に使われた栄養は、髪を育てるためにも必要なものが出てきます。
そのため、進行中の薄毛が著しく悪化する可能性があるのです。
飲酒の場合には、アセトアルデヒドが作られてしまい、分解するために大量のビタミンを消費します。
喫煙の場合には、毛細血管を収縮させるという問題もついてくるのです。
頭皮の血管は非常に細いため、影響を受ければ栄養は届きません。
M字はげが気になっている状態なら、飲酒も喫煙も辞めてしまうほうがいいでしょう。
どちらも百害あって一利なしという部分があり、薄毛にとってはさらに深刻な原因となるからです。
ストレスを発散するといった理由で続けていると、余計な問題を抱え込んでしまうのを忘れてはいけません。
FAGAの可能性
まれですがFAGAの場合には男性と同じように進行していきます。
原因となる男性ホルモンのテストステロンは、女性の場合男性の1/20程度しかありません。
だからこそ、おきにくいと言われていますが、女性ホルモンの分泌が落ちた時に発症する可能性があるのです。
AGAとはそのプロセスに違いがありますが、同じようにM字に薄くなっていく可能性が出てきます。
ただし、AGAは進行し始めると止まりませんが、FAGAは女性ホルモンの減少が原因としてあるため、分泌量が一定値に戻ると進行が止まるのです。
FAGAの多くは頭頂部から薄くなってきます。
びまん性脱毛症のように全体的なボリュームが減ることも少なくなく、AGAとは症状が異なるのです。
FAGAの場合には、治療が大変難しいことでも知られています。
ミノキシジルを使って治療することもありますが、非常にデリケートな部分を持っているので、知識がない状態で使うべきではありません。
医師の診断の上、ミノキシジルが適切と判断された場合にだけ使用するべきです。
内服薬としても色々なものが利用されますが、ホルモン調整剤が高濃度のサプリメントです。
症状に合わせて処方されるため、こちらも自分で決めて飲んだりしないようにしましょう。
鏡を見て自分の進行度合いを判断しよう
鏡を見た時に、もしかしたらM字はげになっているのかと思った時には、どの程度進行しているのか、問題があるかどうかのセルフチェックが重要です。
鏡を見ながら本当に薄毛の進行が進んでいるか、客観的な判断を下す必要があります。
自分で薄いと思っていても、実は勘違いということもあるからです。
セルフチェックの方法は鏡を前にして前髪をかきあげてみましょう。
おでこを出してみると、自分の面積がすぐに分かります。
額なのか頭皮なのかが重要となるため、まずは目を開いて眉毛をできるだけつり上がるようにすると、シワができるのがわかるはずです。
このシワができている部分が額であり、そこから上が頭皮になります。
M字はげが進んで来ている人は、頭皮の部分に指が2、3本入るような面積がある状態です。
この状態が徐々に進んでいるのなら、進行中の状態と判断できるでしょう。
スマホなどで写真を撮っておき、定期的に比較していくのがポイントです。
まとめ
女性でもM字に薄くなっていく可能性はゼロではありません。
特に牽引性脱毛症は、女性の髪型の問題でもあり、うまく休ませてあげないと毛根が塞がってしまい二度と生えなくなるかもしれない状態です。
FAGAなどに関しても、自分で判断がつかない場合もあるでしょう。
そのような時は皮膚科など専門医の判断を委ねることも大切です。
女性が使ってはならない薬もあるため、素人判断で利用したりしないのが大切です。