女性の薄毛

突然やってくる!薄毛女性の円形脱毛症と種類

円形脱毛症の原因には色々な説がありますが、今現在これといった確実な原因がまだ判明されていません。

ですが症状としては出ており、患者さんもたくさんいます。

まだはっきりとした原因はわかっていないのですが、おそらくこれが原因ではないのか?と言った今現在わかっている原因をご紹介します。

自己免疫疾患

円形脱毛症の原因の一つに自己免疫の暴走が考えられています。

どう言ったものかというと、人の体は自分の体内に悪影響なものが入ってくるとそれを攻撃し体外へ排出しようとします。

しかし、その免疫機能に異常が発生することで自分の体の一部のものを異物と認識してしまいそこへ攻撃をしてしまいます。

円形脱毛症はTリンパ球というものが毛根を攻撃することで発症してしまうと言われています。

また円形脱毛症は甲状腺疾患や関節リュウマチ、尋常性白斑などの患者さんに発症例があることも確認されています。

アトピー素因

生まれつきアトピーを持っている人に円形脱毛症の症状が現れるとされています。

医療機関の調査では円形脱毛症の4割の患者さんにアトピー素因が確認されています。

精神的ストレス

よく病院では原因がはっきりわからない時ストレスを原因にあげることがあります。

そのため円形脱毛症を発症する方のほとんどはストレスが原因だと思い込んでいる節があります。

しかし高強度のストレスは交感神経に異常をきたしますのでその結果血管を収縮させ頭皮の血の巡りが悪くなり脱毛が引き起こされることも考えられます。

またストレスは自己免疫や内分泌異常などの疾患の原因ともされています。

遺伝要素

ある調査によると円形脱毛症患者の8.4%に家族に同じ病気を抱えているという報告があります。

そしてその家族の血縁が近ければ近いほど円形脱毛症の発症率も高くなります。

ですから、円形脱毛症は遺伝が原因の一つになっていることも考えられています。

女性ホルモンの変化

女性は出産や更年期期間に女性ホルモンがグッと減ります。

そのタイミングでもともとアトピーを持っていたり免疫疾患を併発してしまうと円形脱毛症に発症してしまう恐れがあります。

通常女性の産後脱毛症や加齢によるびまん性脱毛症は髪の毛のボリュームが無くなったり、髪が細くなると言った症状です。

しかし円形脱毛症に限っては髪の毛が全く抜け落ちてしまうものですから見た目にも分かりやすいです。

円形脱毛症の種類

ここからは円形脱毛症の種類を軽度から重度のものまでご紹介します。

単発性
単発性の円形脱毛症は典型的な症状の一つです。500円玉くらいの大きさのハゲができてしまうもので発症する年齢も子供から高齢者までほぼ同じくらいの確率で現れます。

しかし約8割の方が1年以内に完治しますが、残りの2割の方はそれよりも重度な症状に移行してしまうことがあります。

多発性
多発性の円形脱毛症とは単発性の円形脱毛症が2つ以上現れるものです。

症状が治るまでの時間も単発性に比べ時間がかかってしまいます。

蛇行性
蛇行性の円形脱毛症とは頭部の側頭部から後頭部の生え際に沿って脱毛がある症状のことをいいます。

本来後頭部の生え際や側頭部といった箇所は薄毛になりにくい箇所で、特に後頭部の生え際は頭部の中でも毛量が多い箇所になります。

ですから後頭部や側頭部の脱毛は円形脱毛症の症状と思って間違いはないでしょう。

全頭性
全頭性とは頭部全体の髪の毛が全て抜け落ちてしまうものを言います。

全頭性脱毛は通常の薄毛とはまったく症状が違っています。

特に特徴的なのは普通の薄毛ならば側頭部や後頭部などの毛は残るのですが、円形脱毛症の場合綺麗に髪の毛が抜け落ちてしまいます。

凡発性
全頭性の症状がさらに進行してしまうと体中の体毛が抜け落ちてしまします。

体毛や眉毛などあらゆる全身の毛が抜け落ちてしまい円形脱毛症の中では最も重度のタイプの脱毛症となります。

円形脱毛症と思ったら最初に疑問に思うこと

円形脱毛症はどこで治療するの?

円形脱毛症の治療は皮膚科での治療となります。

また薄毛専門のクリニックでも治療が可能です。

保険は使えるの?

円形脱毛症の治療には保険証が使えます。通常の薄毛治療になると保険証は使えないことが多いのですが、円形脱毛症は一種の病気と見られていますので保険証の利用が認められています。

円形脱毛症は自然治療でも大丈夫?

円形脱毛症は軽度の単発性ならば自然治癒を待つこともできます。8割程度の発症者は1年未満で完治することがほとんどです。

円形脱毛症の治療方法

ステロイド注射
ステロイド注射は単発型や多発型の症状の方に使われています。

局所注射で強い痛みを伴ったり副作用で注射をした箇所が陥没することがあります。

またこのステロイド注射は成人の方のみの療法になりますのでお子さんのステロイド注射は行っていません。

免疫療法
免疫療法とは意図的に円形脱毛患部にスクアレン酸ジブチルエステルやジフェニルシクロプロペノンといった薬剤を使ってわざと患部をかぶれさせます。

かぶれを起こさせ自己の免疫による皮膚再生の力を借りて発毛を促す医療方法です。

成功例も高くやく9割の患者さんに発毛効果があると言われています。

ただしアトピー性皮膚炎や湿疹、蕁麻疹のある方は一時的ではありますが、その症状が悪化する可能性があります。

飲み薬
円形脱毛症の症状改善に効果的な飲み薬は次のようなものが処方されます。

1 ステロイド内服薬

2 抗アレルギー薬

3 セファラチン

4 グリチルリチン、メチオニン、グリシン複合剤

これらは皮膚科などのある病院でしか処方箋を出してもらえません。

外用薬
次に外用薬ですが、病院で処方されるものや薬局で購入可能なものがあります。

1 ステロイド外用薬

2 塩化カルプロニウム外用薬(ドラックストアで購入可能 商品名は別名あり)

3 ミノキシジル(ドラックストアで購入可能 商品名は別名あり)

冷却治療
ドライアイスや液体窒素を円形脱毛患部に当てて暴走した免疫疾患を抑え発毛を促す治療方法です。

施術中は軽い痛みがありますが、副作用もなく比較的安心して受けられる治療方法です。

紫外線治療
円形脱毛症で全頭性などの重度の患者さんを対象に使われる療法です。

紫外線を直接照射するため肌の炎症から来るヒリヒリ感や痒み、水膨れなどの日焼けのような症状を引き起こすことがあります。

この療法はアトピー性皮膚炎や尋常性感染などの治療にも使われる方法です。

スーパーライザー治療
スーパーライザーという機械を使い皮膚の奥まで特殊な赤外線を脱毛患部に照射し治療する方法です。

主に単発型や多発型のたの円形脱毛症の治療に使われますが、この機械は鎮痛や消炎効果、また筋肉や関節の治療用にも使われます。

ステロイドパルス療法
点滴でステロイドえを短期間で大量投与する療法です。

円形脱毛症を発症してすぐの患者さんで、しかも症状が重度の場合に行われる療法ですが、ステロイドえおを大量に使うため入院と言う形になり副作用としては不眠や動悸、頭痛、倦怠感などが起きる場合があります。

円形脱毛症の隠し方

最後に円形脱毛症はその症状によってさまざまですが、脱毛部分はとても恥ずかしく思うものです。

そしてできれば隠しておきたいものです。

その隠し方を症状別にご紹介します。

単発型
ミディアムからロングの髪の毛であれば隠すことができます。

トップなど目立ちやすい箇所に円形ができた場合はポニーテールなどで隠すことも可能です。

多発型
多発型の場合も基本ヘアセットやアレンジで隠すことができます。

できる箇所にもよりますが、2、3個程度でしたらちょっとしたアレンジで隠せます。

またウィッグを使う方法もあります。トップに多くできた場合はトップピースと言ってトップの髪の毛をカバーするウィッグを付けるのも一つの手です。

蛇行型
蛇行型は側頭部から後頭部にかけて脱毛がありますから、ミディアム以上のヘアスタイルであればトップの毛をそのまま下ろしてくるだけで隠れます。

全頭型
全頭型の場合は隠す髪の毛が脱毛しきっている状態なので全頭用のウィッグが必要になります。

ウィッグには医療用ウィッグといってひどい円形脱毛症用のものもありますので専門機関で相談しましょう。

まとめ

円形脱毛症は単発や多発型など比較的軽いものに対しては1年未満で完治することがほとんどです。

重度の円形脱毛症は稀なのですが、円形脱毛症は体質や遺伝によるものも多いので、一度完治してもストレスや生活環境の変化で再び再発することもあります。

そこはうまく円形脱毛症と付き合っていくしかありません。