とある薄毛専門クリニックでの統計では現在女性で薄毛に悩んでいる方は1000万人以上とも言われています。
そして殆どの女性はこれから説明する脱毛症の症状に悩んでいます。
その問題点と改善策をご説明します。
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びまん性脱毛症
そもそもびまん性脱毛症とは年齢を重ね更年期などに発症すると思われがちですが、以下のような問題を抱えてしまうと若い20代の女性でも発症してしまうことがあります。
1 加齢
基本的に加齢を伴います。
女性ホルモンは40代以降の更年期に減少し始めます。女性ホルモンのなかのエストロゲンは女性の髪の毛と深く関わるため細毛から薄毛へ変化していきます。
2 ストレス
若い人にも多いのがストレス。特に気の弱い人や、神経質な人はこの影響を受けやすく、体質によっては円形脱毛症からびまん性脱毛症へ変化することがあります。
3 老化
老化も加齢と似たものですが、びまん性脱毛症を40代の更年期に発症してそのまま50代、60代に入るとびっくりするくらい髪が薄くなります。私のお店のお客様にも多いのですが、見ていてふびんに思ってしまいます。
そして、こちらが改善策を講じても聞く耳持たない人は「勿体無いまだ増える可能性あるのに…。」と思っちゃうわけです。
ちなみに50代以降は老人性脱毛症と呼び方が変わります。
「女性の体の中ではどんなことが起きているの?」
それではこのような症状を発症した時体の中では一体どんなことが起きているのでしょうか?
1 女性ホルモンの減少
加齢やストレスで自律神経が乱れます。
更年期障害もそうであるように自律神経が乱れると女性ホルモンの分泌、血行、代謝が急に悪くなります。髪の毛は女性ホルモンのエストロゲン、血流、肌代謝が必要です。
その作用が一気に低下してしまうと薄毛を発症してしまいます。
2 ターンオーバーの周期が長くなる(新陳代謝の鈍化)
先にも触れましたが肌代謝いわゆるターンオーバーですね。
一般的に若い人の肌代謝は28周期、40代で37周、50代で75周期になります。
髪の毛も細胞分裂(ターンオーバー)を繰り返し成長するので、この周期が遅れるということは、髪も育たないということにつながります。
3 栄養不足
血行が悪くなったり、今ダイエットをしていたらそのせいで頭皮が栄養不足になっています。特に血液は髪の栄養分を運んでいるため致命的な薄毛を招く恐れがあります。
4 乾燥
薄毛、びまん性脱毛症の人に多く見られるのが頭皮の乾燥です。これほんと多いです。乾燥していると肌バリアも低下していて、外からの有害物質に抵抗できません。
そのため髪が細くなります。頭皮の乾燥がイマイチわからない人はお顔の乾燥具合を見て判断すると良いでしょう。お顔と頭皮は一枚肌なのですぐわかります。
女性性男性型脱毛症FAGA
女性も男性のようにハゲることがあるのか?
男性用に全く毛根が消失することはありません。
しかし女性も男性同様男性ホルモンを持ちます。
その量は男性の約10/1と言われていますが、この男性ホルモンが影響して薄毛を発症してしまうことがあります。
女性の中の男性ホルモンが影響する脱毛症
女性の中にある男性ホルモンが影響し脱毛することを女性性男性型脱毛症FAGAと呼びます。
これは、女性ホルモンが減ってしまう更年期に多い症状です。
女性ホルモンが分泌することで女性としての体や髪を作っていますが、更年期など女性ホルモンが減少し始めると、女性の中に眠る男性ホルモンとの優位さが徐々に狭まってきます。
そのせいで突然男性ホルモンの活動が活発になったとき、FAGAを引き起こしてしまいます。
主に薄毛になる部分は生え際や頭頂部といった男性の薄毛やハゲの状態と同じ個所が薄くなります。
それでも女性ホルモンはまだ優位ですから、毛根まではなくなりません。したがって改善させることが可能です。
もう一つは、若女性でもストレスや急な体調変化によって女性ホルモンが減ることがあります。このときも上記と同じようにFAGAに発症する可能性が高まります。
FAGAを予防するためには
FAGAを予防するためには女性ホルモンの減りを抑えることです。
女性ホルモンが減ってしまうと、血行が悪くなったり、新陳代謝が悪くなります。
そのため血行を促進させ、運動などで代謝を高め、なおかつ女性ホルモンの代用成分を直接頭皮に吸収させることで、FAGAを予防することに期待できます。
女性ホルモンのなかでも髪の毛の成長に大きくかかわるエストロゲンの作用が大切です。
そのため植物性女性ホルモンだといわれるイソフラボンがとても効果的。
この成分は女性用育毛剤などに含まれています。
また、血行促進や代謝促進、栄養素なども一本の育毛剤に含まれるので、とても効率的な育毛やFAGA予防が可能です。
牽引性脱毛症
毎日髪を結いたりポニーテールをすると簡単にヘアスタイルが決まり楽ですよね。
特にお仕事の時だったり、家事をしている時も楽だし、何よりも引き締まって見えるのでいいヘアスタイルです。
また暑い日など涼しいし。
しかし毎日毎日髪をキツく結いたりポニーテールを長いことしていると髪の毛薄くなってしまいます。
これ牽引性脱毛症と言います。
髪を結いたりポニーテールをすることで髪が抜ける理由
ポニーテールをするとなぜ髪が抜けるのか?
ポニーテールって髪を引っ張るじゃないですか、しかもわりときつめに。
そうすると引っ張られた髪の毛根は弱ってしまいます。
どういう風に弱るのかというと、髪は根っこの方が丸くなっており、その部分が皮膚に固着しているのですが、長い時間引っ張られるとその丸いもの毛球といいますが、それが小さくなり、さらに皮膚との固着が弱くなります。
例えば歯が抜ける前のぐらついた状態なのでちょっとした刺激でその髪も抜けやすくなるのです。
またポニーテールを毎日しているバレリーナやアイススケート選手の生え際ってちょっと薄いと思いませんか?
それも牽引性脱毛症のせいだと思われます。
将来的には?対策方法は?
ポニーテールは早い段階でやめてしまえば薄毛も元に戻ると言われていますが、例えば年齢的なものも関係して元に戻らない場合もあります。
そうなると、その延長でびまん性脱毛症に発展していく可能性も十分考えられます。
びまん性脱毛症に成ると生え際だけでなく頭部全体に薄くなります。
ポニーテール以外にも髪を引っ張ることで抜ける髪型
さて、これまでポニーテールを例にあげてきましたが、それ以外にも牽引性脱毛症の原因となるヘアスタイルもあります。
一例を出すと、
お団子などヘアアレンジ
エクステ
縮毛矯正
パーマ
コテやヘアアイロンなどのアレンジ
これらのヘアスタイルも髪を引っ張るという意味では同じなので生え際から薄くなることは十分考えられます。
対策としては髪の毛を結くことをやめる、ポニーテールをやめる事に尽きます。
産後脱毛症
産後脱毛症の5割くらいの女性は髪が完全に元の状態に戻り切れていないという報告があります。
髪の毛自体は生えてくるものの、なんの対策もしなかったことで、髪が細くなったり、くせ毛になったり、以前よりも髪の量が減ってしまったという声をよく聞きます。
つまり、産後の抜け毛、薄毛を元の状態に改善させたいのであれば、早めから対策をしていく必要があります。
なぜ産後の髪の毛はもとの状態に戻らないの?
産後は安全な出産のために女性ホルモンであるプロゲステロンやエストロゲンが十分に分泌した状態です。
そのため抜け毛もなく、髪の毛自体も艶々で女性の人生の中では産前の髪質が最も美しく強い時期です。
この期間はヘアサイクルに休止期がなくなり、すべての髪が常に成長期になっています。
しかし、出産と同時に最高潮まで達していた女性ホルモンは急激に元の量まで戻ってしまうため、常に成長期だった髪の毛が一斉に休止期になり、特に抜けやすい生え際や頭頂部の髪が一気に抜け落ちてしまいます。
これが産後脱毛症の主な症状です。
そして、女性ホルモンの量もこの反動で最大分泌量が減ってしまい女性の髪は出産を境に変化してしまいます。
そして5割の出産を経験した女性は女性ホルモンが妊娠前の状態に完全に戻り切れていないということが言えます。
そのため髪質もどんどん悪くなっていくのです。
産後脱毛症を改善させるためには
育児でなかなか時間がないと思いますが、まずは運動でストレス発散、そして運動の中でも筋トレは女性ホルモンのバランスを整えたり成長ホルモンの分泌を促進します。
また、睡眠時間も旦那さんやご家族に協力してもらいしっかり確保したいところです。
あとは、ヘアケア、頭皮ケアのために一時的にでも良いので育毛剤などのアイテムに頼るのも良いです。
抜毛症
抜毛症はストレスなどの影響で自分の髪の毛を抜いてしまったり、食べてしまう症状の事を言います。
特に10代までの若い女性に多い症状で、家庭環境の影響など精神的な脱毛症の一つです。
円形脱毛症
円形脱毛症も一般的にはストレスが原因とされていますが、ストレスだけが原因というわけではなくアトピー因子を遺伝的に持っているなど、現在の科学では解明できていない部分が多いです。
ひどい円形脱毛症だと頭部の髪の大半が抜けてしまいますが、病院で治療を行っていても大した効果は見られない場合が多くあります。
抜毛症や円形脱毛症に関してははっきりと対策方法が見当たらないので、もし自分が似た症状に悩んでいるのなら早めに病院で相談しましょう。
まとめ
女性の薄毛には様々な原因が考えられます。
男性の薄毛ならばその殆どは遺伝的な薄毛が原因となるのですが女性の場合はそうではありません。
ですから大切なのは毎日の頭皮ケアと生活習慣の改善が大切になります。
毎日の頭皮ケアとは、生活習慣を見直しながら育毛剤などのアイテムを使い頭皮環境を整えることが大切です。