鏡を見たら頭頂部の頭皮が透けて見えていた
つむじがぱっくり割れていると指摘された…そんなことはありませんか?
髪の毛は見えにくいところから薄くなることが多いため、気づいた時にはかなり進行しているケースが少なくありません。
そこで、薄毛になり始めている可能性が高い様々なサインについて解説しましょう。
こんな兆候が出たら危険信号かも?
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髪の分け目がはっきり見えるようになった
最近どうも前頭部の分け目がくっきりしてきた…そんなことが起こるようになったら、薄毛の前兆かもしれません。
健康な髪にはハリやコシがあり、しっかり立ち上がります。
そのため、髪を左右に分けてもその境界線がはっきり見えなくなります。
しかし、分け目がくっきりしてきたということは、ハリやコシがなくなってきた証拠。
髪は毛根部の毛母細胞から生まれますが、その部分から毛穴までの長さは1~2ミリ程度です。
髪の毛の伸びる速さは1日0.3ミリ~0.4ミリといわれていますから、生まれてから3日~1週間程度前で生えてくるということになります。
その時点ではまだ細いものの、1~2ヶ月もすると太くなり、しっかりしてきます。
そのため、分け目がぱっくり開くということは、根元近くからすでにハリやコシがなくなり、細く弱くなっているということになるのです。
子供の頃から髪のハリやコシがあまりなかったという人は別ですが、最近分け目が気になり出した場合は、髪が弱くなっていて抜け毛や薄毛になり始めている可能性が高いです。
乾燥したフケが増えた
シャンプーを変えたわけでもなく、ずっと同じような生活をしているはずなのに、最近パラパラしたフケが肩に積もるようになった…これは頭皮が乾燥している証拠です。
お肌も頭皮も、常に新陳代謝を繰り返しています。
細胞が正常なターンオーバーサイクルで角質の一番上まで移動すると、最後にはフケとなって剥がれていきます。
しかしこの場合は非常に小さな粉で、肉眼では見ることができません。
しかし、頭皮の乾燥によって新陳代謝途中で剥がれてしまうと、目に見える大きさのフケとなってしまうのです。
頭皮が乾燥していると、本来表面を覆うはずの皮膚バリアがなくなり、あらゆる刺激に対して弱くなります。
最も強い刺激は紫外線で、肌に届く紫外線のほとんどはUVAと呼ばれる、毛根部まで届いてしまうものです。
すると毛根部にある毛母細胞も劣化し、健康な髪を産み育てることができなくなるのです。
頭皮の乾燥は加齢によっても起こりますが、最も多いとされる原因はシャンプーのし過ぎや、シャンプーの洗浄成分が強すぎることです。
ラウリル硫酸やラウレス硫酸といった界面活性剤には非常に強い洗浄力と脱脂力があり、毎日使用していると頭皮が常に乾燥してしまい、乾性フケの原因となるのです。
頭皮が臭うようになった
頭皮が臭うようになった原因には、食事で脂質を摂りすぎたために起こる皮脂分泌過剰と、頭皮が乾燥したためにそれを保護しようと皮脂分泌が多くなるケースがあります。
どちらも、毛穴の中にある皮脂腺から分泌される皮脂の量が多くなります。
するとマラセチア菌という頭皮の常在菌がエサにするため大量に増えます。
この菌は脂肪を食べて脂肪酸を排出するため、それが頭皮を傷つけてしまいます。
また、皮脂が紫外線に当たると過酸化脂質に変化し、酸化した脂肪が毛穴内に詰まり、毛根部が炎症を起こしてしまうこともあります。
これらの作用によって髪の成長が悪くなり、抜けやすくなったり細くなったりしてしまうのです。
最近頭皮がかゆい
頭皮の乾燥によって刺激に弱くなると、ちょっとしたことで頭皮が炎症を起こしやすくなり、かゆくなります。
さらに、かゆいからといって何度も掻いてしまうと、乾燥した頭皮はすぐに傷ついてしまいます。
そこから雑菌が繁殖したり、炎症がひどくなって毛穴奥まで広がってしまうと、それも抜け毛や薄毛の原因となるのです。
爪に縦線が入っている
爪をよく見ると、縦線が入っていることがありませんか?
これは爪甲縦条(そうこうじゅうじょう)といい、どの人の爪にもあるのですが、加齢とともにはっきりしてきます。
つまり、縦線が目立つようになったということは爪の成分が劣化・老化してきたということなのです。
最近は10代でも縦線がはっきり見える人が増えており、若いうちから爪が老化してきているのです。
爪は、髪の毛と同じケラチンというタンパク質でできています。
ケラチンは食事で摂ったタンパク質が一旦アミノ酸に分解され、それから各部位に合ったタンパク質に再合成されます。
しかし、この過程がうまく行くには、タンパク質の質が良いこと、亜鉛やビタミンB群などをたっぷり摂っていることが必要です。
タンパク質を構成するアミノ酸の中でも特に重要なものを必須アミノ酸といい、9種類あります。
この9種類がある一定量含まれていないと、作られるタンパク質の質が悪くなります。
また、食べたタンパク質が分解~再合成されるためには亜鉛やビタミンB群が必要で、これらが不足していると健康なケラチンが生まれません。
そのため、これらの栄養素をしっかり取っていないと、年齢に関わらず爪が劣化し、縦線が入りやすくなるのです。
そして、最も重要なことは、髪の毛は爪と同じケラチンでできているということです。
ケラチンは爪と髪の毛のためのタンパク質で、人間の場合それ以外の部分には使われません。
つまり、爪が栄養不足なら髪も栄養不足に陥っているということで、抜け毛や細毛の原因となるのです。
顔のシミが増えてきた
最近シミが目立つようになったと感じたら、頭皮の老化も進んでいるかもしれません。
シミとは、皮膚のターンオーバーサイクルが遅くなり、紫外線によってできたメラニン色素が排出されなくなってできるものです。
20代の頃は28日といわれたターンオーバーサイクルは、30代で約40日、40代で約55日、50代で約75日とどんどん時間がかかるようになります。
すると、メラニン色素がなかなか排出されなくなってきます。
しかも、メラニン色素は肌の奥でどんどん新しく作られているので、蓄積されてシミとなり定着してしまうのです。
頭皮は顔以上に紫外線を浴びていますから、顔にシミができたということは頭皮の新陳代謝の状態もかなり悪くなっているということになります。
髪の毛は毛母細胞の新陳代謝によって増殖し伸びていくのですが、その機能が低下してしまうのです。
肩こりがひどくなってきた
肩こり自体は誰にでも起こるものですが、肩を軽く押すだけで痛みが走るとか、肩こりが原因で頭痛まで起こるようになった、といったケースの場合、かなり危険かもしれません。
肩こりの原因として挙げられるのが、家事やパソコン・スマホの長時間使用で猫背になってしまうことです。
猫背になると首が前に突き出るようになり、5キロ前後はある頭の重みを首だけで支えることになります。
すると首はもちろん、首からつながる肩や背中の筋肉も凝り固まってしまうのです。
肩や首の筋肉が凝り固まると、筋肉周辺の血管が収縮し、血流が悪くなります。
すると頭部まで充分な血液が届かなくなるため、髪に栄養が届かなくなり、成長が止まって抜けやすくなったり太くしっかりした毛に育たなくなったりするのです。
眼精疲労で目の疲れがひどい
パソコンやスマホの長時間使用などで目の疲れがひどい、頭痛までしてきたという場合も、特に顔回りの薄毛の原因となります。
目の疲れがひどくなると、多少目を休めた程度では改善しません。
これを「眼精疲労」といい、目の周りの筋肉が緊張し続け硬くなっています。
すると肩こり同様血液が届かなくなるため、顔の回りの毛がいつまでも太くならなかったり抜けやすくなったりするのです。
眼精疲労の原因は、LED機器から発せられるブルーライトです。
ブルーライトは紫外線に最も近い可視光線で、非常に目の負担になるのです。
最近はパソコンやスマホ、ゲーム機、テレビ、照明器具など、LEDを使用した機器が非常に増えています。
そのため、現代人は知らず知らずのうちに目を酷使しており、顔の回りの髪が成長しにくくなったり白髪が増えたりする原因となっています。
まとめ
髪や頭皮はともかく、爪やシミ、目の疲れなどが女性の薄毛の前兆だと知って、驚かれた方もいるかもしれません。
身体はつながっていますから、一部が不調になれば全身に及びます。
しかも、身体にとって髪の毛は末端の、なくても生命維持には問題ない部分ですから、一番先に影響が出やすいのです。
思い当たる部分があれば、少しずつでも改善し、薄毛の予防改善に役立ててくださいね。