女性の薄毛

女性の頻脈と抜け毛・薄毛の関係

突然ですが、普段脈拍って測っていますか?
健康状態に異常がない人は、健康診断の時、または風邪などで受診した時などにしか測らないのではないでしょうか?

自分の平常時の脈拍がどのくらいなのか、知らない方も多いと思います。

通常よりも脈が早いのが頻脈、遅いのが徐脈と言われています。
そして、頻脈には実は抜け毛のリスクが潜んでいるんです・・・!

今回は頻脈と薄毛のリスクについて、お話していきたいと思います。

頻脈とは

私達が一般的に頻脈と言っているのは、「頻脈性不整脈」のことです。
不整脈というと、脈が飛んだり、不規則だっったりするイメージがありますよね。
もちろん、そのような脈拍のことも不整脈といいますが、頻脈も徐脈も不整脈の一種なんです。

成人の安静時の脈拍は1分間に50〜70回。
頻脈というのは1分間に100回以上の脈拍がある状態のことを指します。

ご自分で時計を見ながら測ってもいいですし、最近は血圧計などでも脈拍を一緒にはかることができます。
また、少々正確さには欠けますが、スマホのアプリなどでもカメラのレンズ部分に指をかざすことで脈拍を測ることのできるアプリもありますので、自分の脈拍が平常時はいくつくらいなのかを、まずは知っておくことが大切です。

心因性のもの、運動性要因のもの、薬物性要因のもの、病気が原因のものがあります。

心因性のもの

緊張したりするとドキドキしますよね。これは緊張している間だけに起こることで、緊張がほぐれると元に戻る短期間のものなので心配はありません。

しかし、自律神経が乱れていたり、精神的に常に緊張状態にある場合は気をつけないといけません。
脈拍は交感神経と副交感神経が司っていて、平常時は副交感神経が優位に働いているので脈は落ち着いた状態です。

これが自律神経失調症などで常に緊張した状態にあったり、過緊張、不安障害などで交感神経がずっと優位な状態になっていると頻脈が起こります。

一時的ではなく、常に脈拍が早い人は心因性の頻脈と考えられます。

自律神経の乱れ、過緊張などはストレスを溜めやすく、神経質だったりナイーブな人に多いので、必然的に抜け毛や薄毛にもなりやすい人ということになります。

また、頻脈というのは脈だけではなく、ポンプの役割をしている心臓の負担にもなっています。
人は1分間に約5リットルもの血液を送り出しています。
心臓が頻繁に動くことで、逆に血液を送り出す力が弱まってしまい、髪の毛の育成に必要な酸素や栄養素が血液の流れに乗って運ばれるのを防いでしまうのです。

運動性要因のもの

運動するといつもよりも脈が早くなります。これは正常な反応なので心配はいりません。
運動するのをやめて、しばらく安静にしていればすぐにおさまります。

薬物性要因のもの

薬の副作用によって頻脈になってしまう状態です。
その場合にはすぐに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
同じ効果の薬でも副作用のでないものに変えてもらえるかもしれません。

病気による頻脈

心臓疾患など、病気が原因の頻脈もあります。自分で安静時に脈拍を測ってみて、薬の副作用など心当たりがない場合、すぐに医療機関を受診してください。

そして、その頻脈の中でも種類があります。

洞性頻脈

脈は早いが規則的に脈打っている状態です。1分間に100を超えた場合、医師に相談してみましょう。リズムが整っていれば経過観察でこれといった治療は必要のないこともあります。

心室性頻脈

不規則な脈拍で、突然早くなったり、急に止まったりする症状があります。1分間の回数に限らず、すみやかに医師に相談をしてください。

頻脈になる原因

心因性、運動性要因、薬物性要因とありますが、一般的に頻脈は

・ストレス
・脱水
・発熱
・不安
・緊張
・貧血
・心不全
・低酸素
・甲状腺機能亢進症

などの原因であることが多いです。
上記にあげた原因のどれもが、薄毛になる原因なのです。

ストレスを受けると、血管が収縮します。すると頭皮に酸素と栄養が行き渡らず、結果として切れ毛や抜け毛が増えます。

貧血で血液が少ない、薄い、押し出すポンプが弱い、などでも髪の毛に必要な栄養は届きません。

低酸素だと、髪の毛に必要な分まで確保できず、後回しにされてしまいます。

このことから、頻脈気味の人は薄毛になりやすい人、ということが言えるかと思います。
また、頻脈の人は緊張しやすく、手に汗をかく人も多いので、手に汗をかきやすい人は一度脈拍をチェックしてみることをおすすめします。

頻脈の治療

脈拍が1分間で100以上の状態が続いたり、脈が不規則なリズムの場合、薬での治療が必要な場合があります。

脈を整える薬を処方される場合もありますが、心因性の場合、気持ちを落ち着かせる安定剤を処方される場合もあります。安定剤は手汗にも効果があります。

頻脈が治ったら、髪の毛が太くなってきたというデータもあります。
適切に治療することで、髪の毛と頭皮に栄養が届くようになったのかもしれませんね。

また、心因性の場合、不安が取り除かれることで抜け毛の原因もなくなり、抜け毛が減るということもあります。

何科?

頻脈かなと思ったら、まずは循環器内科を受診しましょう。
内科でもいいですが、専門の医師がいる科のほうが詳しく診察してもらえる可能性があります。
また、女性の場合、婦人科でも見てもらえることがあるので、相談してみてください。

頻脈になりやすい人

生まれつきのものもありますが、後天的な要因で頻脈になりやすい人は、

・緊張しやすい人
・ホルモンバランスが乱れがちな人
・閉経前後の40代後半〜50代の女性

です。

緊張状態続くと心臓に負担になり、ポンプも弱くなりますので、頻脈を自覚している人は一度診察を受けたほうがいいかもしれません。
自律神経の乱れも放っておくと、いろいろな弊害が起きてしまいます。
女性の場合、婦人科でも頻脈の相談に乗ってくれますので、気負わず受診してみてください。

甲状腺

甲状腺に異常がある場合、頻脈になることが多いです。

・安静時でも脈拍が早い気がする
・最近、抜け毛が気になる

という人は甲状腺の機能が低下しているかもしれません。

甲状腺ホルモンは髪の毛を作ったり、育てたり、新陳代謝を活発にしたりする働きを持っています。
この甲状腺に異常があると甲状腺ホルモンが分泌されず、抜け毛が増え、薄毛の原因になってしまうのです。

実際、頻脈で受診すると女性は甲状腺をチェックされることが多いですので、受診の際は首元(できたら鎖骨まで見えるもの)の見えやすい服を着ていきましょう。
タートルネックはおすすめしません。

甲状腺ホルモンの分泌が不足してしまう病気には「古城選機能低下症」「橋本病」などがあります。
どちらの病気も治療が必要な病気です。
そして、病気の症状にも薬の副作用にも抜け毛があり病気になります。

早めの治療が薄毛予防にもなります。

まとめ

いかがでしたか。

もともと女性は男性よりも脈が早い人が多いです。
ですが、1分間に100以上の脈拍があったり、脈が飛んだりする場合、薄毛のリスクは高くなります。

そして、脈拍が早めの人は薄毛や抜け毛になりやすい人ということもわかりました。

ぜひ、1度ご自分の脈拍の回数をチェックしてみてください。そしてもし頻脈だったら、適切な治療で薄毛を回避しましょう。