薄毛に悩んでいる人の多くは、その原因をうまく明確にできずに、ただただその場しのぎの対処法をとっている方も多いと思います。
ですが薄毛には様々な原因があり、それらの原因を知ることで適切な対処方法が分かります。
その原因の一つとしてストレスや遺伝によるものだとささやかれていますが、この記事ではそんな薄毛の原因とされているストレスや遺伝との関係性について徹底追及していきます!
Contents
髪の軟毛化やフケの増加は薄毛の兆候
薄毛にならないためには、「早期発見、早期予防、早期治療」が最大のポイントです。
正しい努力をすれば、現状維持か、少なくとも薄毛の進行を遅らせることはできます。
薄毛の兆候は、フケの増加、脂症、毛の異常脱毛、毛の軟毛化の順序で表れます。
フケの増加
急にフケが出るようになった、頭がかゆくて仕方がないといった症状は、典型的な薄毛の前症状です。
フケは、頭皮の下層部で生まれる新しい細胞に押し上げられた古い細胞が、角質化して落ちたもの。
この細胞が生まれてから落ちるまでのサイクルは、普通は28日間ですが、ホルモンの分泌異常や栄養バランスのくずれなどで、10日から14日の周期になり、その結果、フケが増加します。
特に、フケが脂っぽい場合は、要注意。
また脂っぽいフケは、ときに強いかゆみを伴いますが、強く掻くと頭皮を傷つけ、一層かゆくなるという悪循環にもなるから気をつけましょう。
フケの急増というサインが出たら、常に頭皮を清潔に保つとともに、食生活もきちんと見直す必要があります。
脂性の人は薄毛になりやすい
脂性だと、皮脂の分泌が多くなってきます。
すると、皮脂膜が毛根に作用して、まだ活動期にある毛を休止期の毛にしてしまうので、脱毛を促進することになるのです。
毛の異常脱毛
第一段階のフケの増加とかゆみが、半年から2年続いたのち、第2段階の異常脱毛が始まります。
異常脱毛といっても、毛がごっそり抜け落ちるわけではないので、気がつかないままあとの祭りということもあるのです。
毛髪は、普通でも1日に60本~100本くらい抜けるのが、異常脱毛の場合には、この数倍に増加する。
正常な抜け毛と異常脱毛の違いは、抜けた毛を観察するとよくわかります。
正常な抜け毛の場合、毛根はマッチ棒のように先が丸くなっていて、付着物や粘り気がないです。
また毛先は、カットされたような形をしています。
異常脱毛の場合、毛根がギザギザしているのが特徴で、白っぽい付着物があり、粘り気があります。
毛先は細くとがり、一般に正常な抜け毛よりも長め。
毛の軟毛化
髪の毛が柔らかく、しなやかになるというのは、薄毛の進行においては、非常に危険な状態です。
柔らかくなった毛をそのまま放っておけば、どんどん毛は細く短くなり、短命になっていくからです。
髪の毛の軟化は、成長するのに栄養が十分に行き届かないことが原因。
栄養失調気味で新陳代謝が不活発になると、ツヤや弾力性を失ってやせ細り、髪の毛は簡単に抜け落ちるようになって、ほどなく額が光ってきます。
薄毛になりやすい遺伝的体質とタイプ
薄毛はメンテルの法則にしたがって遺伝します。
正確にいうと、抜け毛という現象が遺伝するのではなく、男性ホルモンに過敏に反応しやすい体質が遺伝するということです。
では、抜け毛は、具体的にどのような遺伝形式をとるかというと、悲しいかな、男性に関しては優性遺伝、女性は劣性遺伝という形で伝わっていきます。
親から子に伝えられる遺伝子は、1個は父親から、1個は母親からで、2個で対になります。
遺伝による抜け毛脱毛を防ぐ
両親ともに抜け毛の遺伝子をもっている「脱毛+脱毛」の場合は、子供も薄毛になるのはもちろんですが、「脱毛+反脱毛」の遺伝子の場合でも、薄毛になりやすいのです。
薄毛の心配がないのは、双方ともに反脱毛の遺伝子をもっている場合に限ります。
一方、女性の場合は、「脱毛+脱毛」、あるいは「脱毛+反脱毛」の遺伝子でも抜け毛になるとは限らないです。
これには、女性ホルモンが大きく関係しています。
女性ホルモンには髪の毛の成長を促進する働きがあり、逆に、男性ホルモンには髪の毛の成長を抑制する働きがあるのです。
女性の場合、血液の循環がよく、ホルモンバランスも良好ならば、極端に毛が薄くなるということはないといえます。
ストレスが原因となる薄毛
ストレスを大きく分けると、精神的ストレスと肉体的ストレスに分けられます。
前者は、職場や学校などにおける人間関係の悩みや、受験、親しい人の死、また、転勤や転校、失業や退職などの急激な環境の変化によるものがあります。
後者は、過度の肉体労働や睡眠不足、通勤ラッシュ、冷暖房による室内外の急激な気温の変化などがあります。
そして、どちらも人間の体や心のバランスを崩す要因になるのです。
ストレスと脱毛は、どう結びつくのか
ストレスと脱毛のメカニズムを簡単に紹介すると次のようになります。
髪を育てる毛球部、そこに栄養を送り込む血管を包むようにしているのが自律神経。
自律神経には、交感神経と副交感神経があって、血管は副交感神経が働くと広がり、交感神経が働くと収縮します。
ストレスの著積によって起こる自律神経失調症とは、この二つの神経のどちらかが高ぶったり、どちらかが落ち込んだりしてアンバランスな状態になることをいいます。
こうしたストレスが続くと、交感神経系が高ぶり、その結果、ヒスタミンその他の物質が分泌されるため、二次的に血管がれんしゅく(細くなる)する。
こうなると血行が悪くなるため、髪の毛にスムーズに栄養を送ることは不可能になり、脱毛が表れるというわけです。
肉体的ストレスにも注意
強い精神的ストレスが、自律神経失調症の引き金になるのはご存じのとおりですが、一方で、肉体的ストレスの方も、ひどくなると病的な症状が表れます。
その一つが、休止期脱毛症です。
これは強いストレスが体に加わると、成長期にある毛根の多くが活動をストップして、休止期に移行するという現象です。
正常な髪なら、全体の髪の毛のうち90パーセントが成長期なのに、この症状が出ると全体の三分の一が休止期に入り、その結果、抜け毛が通常の三倍にもなってしまうのです。
テクノストレス【まとめ・最近のストレス事情】
そして、最近、問題になっているのが、「テクノストレス」と呼ばれるものです。
企業のOA化にともない、若い人のコンピュータ過剰適応型が急増しているといいます。
このストレスは、コンピュータとばかり対話をしているため、人間らしい情緒的なことに反応できず、対人関係がうまくいかなくなるというのが特徴です。
ひどい場合は、他人とほとんど接することができなくることもあるといいます。
コンピュータにのめり込むあまり、食事も不規則になり、洗髪もろくにしないという生活を続けていれば、体にも髪にもいいわけがないのです。
気がつけば、薄毛や白髪が進行し、そのため、ますます非社交的になってコンピュータの世界に逃げ込んでしまう。
こんな悪循環が、自律神経に異常をきたすというわけです。
最近では、新幹線や飛行機の交通網が整い、日帰り出張が今まで以上に増えてきたと嘆く働きバチも多いです。
同じ1日でも、日帰り出張の日は疲れ方が違うと感じる方も多いと思います。
これは一説によると、短時間に高速で移動すると、肉体的な疲れを感じやすいからだといいます。
ストレスと上手に向き合い、薄毛対策を心がけましょう。