髪をいじっていたら、また枝毛を見つけてしまった…
ブラッシングしてふと鏡を見たら、ピンピン跳ねる髪が…
お悩みの枝毛や切れ毛ができる原因をご存知でしょうか?
それを知ると、結果として対処法や予防法が見えてきます。
今回は、なぜ枝毛や切れ毛が発生するのか、その原因を髪の構造ととともに詳しくご紹介したいと思います。
そして、それらを見つけた際の対処法や、今後発生させないための予防法についてもお話します。
是非、参考になさって、枝毛や切れ毛のない美しい髪を手に入れてみませんか?
Contents
まずは髪の構造を知ろう!
髪って実は、3段階構造になっているのです。
まずは、髪の中心部の芯となる「メデュラ」です。
柔らかいタンパク質でできていますよ。ただし、赤ちゃんやとても柔らかい猫っ毛の方は、このメデュラがない場合があります。
次に、そのメデュラの周りを覆っている「コルテックス」になります。
髪の85~90%を占めており、主にタンパク質と脂質、水分でできています。
なんと水分だけでも、12~15%ほどになるのです。
このコルテックスが、その人の髪の色や太さを決めていると言われており、とても重要な部分になりますね。
最後は、このコルテックスを覆っている「キューティクル」です。
髪の表面を覆っている硬く丈夫なところで、まさに鎧といった感じになります。
役割としては、コルテックスに溜め込まれている栄養分(タンパク質や脂質など)や水分が外に流れ出てしまわないように守っています。
以上が髪の構造になります。
次は、この構造を知った上で、枝毛や切れ毛の原因をお話します。
枝毛や切れ毛が発生する理由とは?
前章でお話した髪の構造の中で、枝毛や切れ毛に関わるのは、コルテックスとキューティクルの2箇所になります。
まずは、髪の表面を覆っているキューティクルが刺激を受け(刺激の種類については、対処法のところで、詳しくご紹介します)、剥がれ落ちるとコルテックス内に溜め込まれている栄養分と水分が流れ出てしまいます。
その結果、髪はパサパサのダメージヘアとなるのです。
すると、髪はキューティクルが開いて、コルテックスがむき出しの状態になるため、乾燥し縦に割れ目ができてしまいます。
それが「枝毛」です。
ちなみに、コルテックス内のタンパク質は細長い繊維状の束になっているので、水分が抜けカラカラになると、縦に割れやすい性質にあります。
また同様の理由で、髪が弱ってしまうと、縦に割けるのではなく、途中でポキッと切れてしまう場合があります。
それが「切れ毛」です。
ただ不思議なことに、更年期になると、枝毛も切れ毛も発見できなくなるのです。
それはもちろん、髪が健康になったわけではなく、もっと恐ろしい状態になっている証拠なのです。
それについては次章にてご紹介します。
更年期になると枝毛や切れ毛が発生しなくなる?
更年期になると、女性の髪は、
ホルモンバランスの乱れ
長年のカラーやパーマの繰り返しによるダメージ
強い紫外線によるダメージ
生活習慣の乱れ
などの理由により、程度の差はあるにせよ、ケアをしなければ、髪が痩せ細っていきます。
すると、コルテックスの密度も低くなり、キューティクルも薄くなってしまうため、タンパク質の繊維の束が割ける現象、いわゆる枝毛や、すぱっと切れてしまう切れ毛すら発生しなくなるのです。
これは当然、髪が健康だからという理由ではありません。
まさに逆で、弱りきった髪は、枝毛や切れ毛を起こす前に、成長途中で抜け落ちてしまうのです。
ですから、枝毛や切れ毛すら見当たらなくなったら、危険信号なのです。
今すぐ頭皮の環境を整え、髪を健やかに成育するためのケアをしなければいけません。
では次は再び本題に戻り、枝毛や切れ毛の対処法をご紹介しますよ。
枝毛と切れ毛を見つけたらどう対処すべき?
お顔だと細胞が生きているので、ターンオーバーや自然治癒を望むことができます。
要は、修復する力を持っているのです。
残念ながら髪は、爪と同じく死んだ細胞なので、自ら修復する力はありません。
枝毛になってしまったら、その箇所は切り落とすしかないのです。
更に細かいことを言えば、スパッと良く切れるハサミを使って、切り口を最小限にすることが、再発させないポイントですよ。
くれぐれも、髪をいじっていて枝毛を見つけたからと、引っ張って切ったり、入浴中に見つけたからと、遊び半分で割いたりしないで下さいね。
より深刻なダメージを与えてしまいます。
そして、今後枝毛や切れ毛を再発させないためにも、髪のケアを心がけましょう!
インバストリートメントはもちろん、ヘアパックやヘアマスクをしたり、お風呂上がりにアウトバストリートメントをつけても良いですね。
ただ、枝毛や切れ毛を見つけ次第対処することも大切ですが、何よりも予防に気を使うことが重要になりますよ。
そこで次に、枝毛や切れ毛を予防する方法をご紹介しますね。
枝毛と切れ毛を予防するには?
まずは、先にお話ししたキューティクルを剥がしてしまう刺激についてお話ししたいも思います。
主に、日常生活を送る上で気を付けるべき刺激は、
・摩擦
・静電気
・熱
・外的刺激
になります。
それらを予防するための具体的な方法をご紹介します。
①ブラッシング
毎日当たり前のように行なっていると思いますが、案外その過程で髪を傷めてしまっている場合があります。
例えば、髪の絡まりを取ろうと、無理に強い力でブラッシングをしていることありませんか?
これでは、髪同士が擦り合わさり摩擦と静電気両方を起こし、まさに枝毛と切れ毛だらけのダメージヘアへまっしぐらです。
まずは、手で優しく髪の絡まりをほどいていきます。
その後に、更に毛先だけを丁寧にブラッシングして完全に絡まりをほぐしてから、最後に髪の根元から毛先に向かってブラッシングをします。
キューティクルは、鱗上に規則正しく重なり合っているので、強引なブラッシングは、絶対NGなのです。
また、髪が濡れている時は、キューティクルが開いていてちょっとした刺激でもダメージを受けてしまいますので、ブラッシングはしないようにしましょう。
もし髪を解く必要がある場合は、目が粗いコームを使うようにします。
更に静電気も大敵です。
ナイロン製のブラシではなく、豚や猪といった獣毛のブラシがお勧めですよ。
獣毛は元々油分を含んでいるので、静電気が起こりにくく、当たりもやわらかで気持ちが良いですよ。
②シャンプー後の乾かし方
よく耳にすると思いますが、ドライヤーの熱が髪を痛めてしまうことは事実です。
だからといって、自然乾燥をしていると、先にお話した通り、濡れた髪はキューティクルが開いているので、どんどん栄養と水分が流れ出てしまいます。
正解は、タオルドライとドライヤーの組み合わせになります。
浴室で髪の水分を軽く絞ってから、タオルドライをします。
ここでごしごし擦り合わせるのは当然刺激になるのでNGなので、タオルで挟み、軽く押すようにして水気を拭き取りますよ。
滴が垂れなくなったら、ようやくドライヤーの出番です!
一ヶ所に熱が当たりすぎないように、場所を替えたり、ドライヤーを左右に振ったりして熱を分散させるようにします。
その際、ドライヤーは髪から20センチ程度離すようにして下さい。
また、タオルドライの後に、髪に保護剤を塗っても良いですね。
ちなみに、アイロンやコテは非常に強い熱を髪に与えてしまいます。
毎日使うのは避け、週2~3回までにとどめ、キューティクルが閉まっている髪が乾いた状態で使うようにしましょう。
③紫外線を避ける
髪にとっても外的刺激といえば、まずは、紫外線です。
お肌と一緒で、髪も紫外線に当たれば、ダメージを受けます。
5、6月頃から秋口までは、帽子や日傘をきちんと使い、更に紫外線予防のスプレー等を髪につけておくとより効果的ですね。
④その他
カラー剤やパーマ液といった薬剤は、繰り返し使うと髪に蓄積され、ダメージになります。
特にジアミン入りのカラー剤は、ある日突然、火傷のような症状を起こし、アレルギーを発症させてしまうことがあるほど強い薬剤です。
髪のことを思うなら、一時的なカラーの美しさや値段に気を取られずに、天然成分の染料に替えてみたり、染めること自体を止めたり、せめて染めるスパンを長くしたりと考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
枝毛や切れ毛が発生する原因と、その対処法や予防法についてお話してきました。
これらの原因を知ることで、髪の構造が分かり、どのように対策をすれば防ぐことができるのかお分かりいただけたかと思います。
予防法の実践は、枝毛と切れ毛を発生させないだけではなく、髪の質も向上させてくれます。
今日からでも、摩擦、静電気、熱、外的刺激から髪を守り、ケアを始めてみませんか?
それにより、枝毛も切れ毛もない美髪が取り戻せますよ。