辛いものを食べるのは、日本人でも習慣化されてきた部分があります。
辛くて辛い思いをするときもありますが、薄毛になってしまうという話も聞くでしょう。
逆に対策になるという話も出てきますが、実際のところはどうなのか考えながら食る必要があります。
辛いものブーム
日本食はもともとあまり辛いというものがありません。
もちろん、唐辛子の使いますが、塩梅を重要視してほどほどに組み合わせていくからです。
最近では、このような流れに反し、非常に辛いものを食べる機会も増えました。
以前は辛いものを食べるというのは、罰ゲーム的な部分があったのは確かです。
それが好んで食べる人も多くなってきています。
辛いものといえば、甘みもなくただ辛いだけのものが主流でしたが、現在は味のバランスもとれハイレベルなものが大半です。
エスニック料理がブームになってきたのも大きなポイントでしょう。
特にタイ料理などは、辛さだけではなく、甘さや酸味のバランスも取れているものが食べられるようになりました。
美味しくいただけるようにもなりましたが、頭皮に対してどのような影響があるのか色々な話が出てくるようになったのも確かです。
代表格の唐辛子とカプサイシン
辛いものの特徴といえるのが、唐辛子の存在でしょう。
ハーブとして世界中で使われてきた唐辛子は、食材を保存するためにも重要な役割を持って行きました。
最近では成分であるカプサイシンが注目されるようになり、体にいいと言われる部分も増えています。
その反面、辛いものばかり食べていると薄くなるぞと言われるようなこともあるでしょう。
このカプサイシンは、エネルギー消費を促進させる効果を持っています。
エネルギーを消費するということはその場で熱を発生させるため、体温が上昇しやすくなり発汗作用があるのです。
人間にとってのエネルギー源は脂肪となるため、体脂肪の分解を促進させます。
ダイエットに使われる理由と言ってもいいでしょう。
食欲が増進しやすくなり血行も促進できますが、免疫力のアップや抗菌作用なども認められるようになり様々な方面で注目されるようになったのです。
ここまでの効果を見れば分かる通り、発毛に対してマイナスな面はほとんどないといっていいでしょう。
実際に大学病院などが研究を進めており、髪を成長させるといったところも見られることが分かっています。
マウスでの実験で判明していますが、育毛効果が確認されました。
発毛の指令となる物質も生産量が増えるという部分も分かっているのです。
つまり、発毛の増進に対してカプサイシンが役に立つであろうと考えられます。
カプサイシンとイソフラボン
カプサイシンと一緒に大豆イソフラボンを摂ると効果が上がるといった研究も出てきました。
大豆イソフラボンとは大豆の中に含まれている物質で、女性ホルモンと似たような働きをするのが特徴です。
補助的な役割を持っていると言ってもいいでしょう。
女性ホルモンは発毛に対して影響を与える能力を持っており、女性の場合には年齢とともに減少してくるため、大豆イソフラボンでフォローしてあげると更年期の想像を低減できると思う考えられるようになりました。
その効果の一つとして薄毛対策にも利用されるようになってきましたが、発毛を司る成長因子を増やしてくれるというのが研究の対象です。
俺はカプサイシンと共にイソフラボンを摂取することで知覚神経が刺激され、成長因子が増えていくことで薄毛対策になるという考え方になります。
かなり話題にはなりましたが、本当にデータが正しいのかどうか不正問題なども絡んでしまったことで、はっきりしないまま消えていってしまったのです。
注目しなければいけないのは、この二つの要素だけで発毛が進むわけではありません。
大きな勘違いですが、たった二つの栄養素で全てが変わると言ったことはないのです。
しかし、食事の中に取り入れることによって変化を促すことはできるでしょう。
この点には注目しなければいけません。
カプサイシンと発毛の流れ
実際にカプサイシンが起こす効果を発毛のプロセスと比較して見る必要もあります。
血行が促進されることは、辛いものを食べた後に汗をかいたり体温が上昇してくることを感じるため、すぐに理解できる範囲です。
人間の髪を作るためには、頭皮に栄養を運ばなければいけません。
栄養がなければ、無の中から何かを作り出すことはできないからです。
頭皮にある毛母細胞が細胞分裂を起こし髪を作り出していきます。
そのために栄養素が必要なのです。
血行を促進していくというのは、この栄養を送りやすい状況をつくるため発毛には欠かすことができない要素と言えます。
この作用があるというのは、善し悪しな面もあるのは確かです。
汗腺が開き、汗を流すというのは、頭皮の状態を改善するために欠かせません。
詰まった汚れも押し出して行けるからです。
その反面、汗をかいてしまうという状態からも、衛生的な問題が出てくる可能性があります。
清潔な状態ができ上がれば、頭皮の環境は悪化してしまうでしょう。
汚れを結びつけることも出てきますし、皮脂の分泌を増進させてしまう可能性もあるのです。
さらに皮脂が毛穴に詰まり、発音を阻害してしまいます。
その状態を洗い流そうと思えば、重要な皮脂も流し、更なる分泌を促してしまうかもしれません。
発毛を阻害する悪循環を生み出す可能性があるのです。
デメリットも存在して
どのように体にメリットがあるものでも、反動は起きます。
辛いものが体に負担になるというのも忘れてはいけないポイントです。
辛さは刺激であり、刺激は負担になる可能性が出てきます。
この負担の対象となるのが消化しなければいけない機関です。
辛いものを食べると胃や腸に刺激を与え、時には痛みに変わることも出てきます。
刺激というレベルを超え、ダメージにつながっている場合も少なくありません。
ここまで摂取してしまえば、頭皮にメリットがあるところではなくなります。
胃腸にダメージを与えてしまうと、栄養摂取に問題が出てきます。
消化がうまくできなくなり吸収も問題が出るからです。
腸での問題は簡単なものではなく、多くの影響を与えていきます。
例えば大豆イソフラボンに関しても、腸で酵素とぶつかり初めて効果を発揮してくれるからです。
つまり、あまりに辛いものを食べ続ければ、大豆イソフラボンのように役に立つような栄養素も使えなくなる以上、適量に抑える必要があるでしょう。
適量を心がけること
辛いものを食べるとしても適量が存在します。
量として考えれば、カプサイシンを含む唐辛子だったとしても2g程度が限界です。
これ以上は摂取しないのが賢明と言っていいでしょう。
目安としてはおよそ的スプーン2杯分ですが、一回の量として考えればかなりの量です。
しかし、1日の食事として考えると、そこまで多いというわけではありません。
あまり取り続けてしまうと、辛さに対する刺激が分からなくなっていきます。
味覚が慣れてしまうというのはとても危険です。
本来であれば辛さの刺激が危険なものと認識して行きますが、慣れてしまうと鈍感になります。
思っている以上に摂取してしまうので注意が必要です。
これは唐辛子だけではありません。
他の辛味成分に関しても同じような事があり得るため、注意しながら食べていく必要があるでしょう。
まとめ
辛味成分は薄毛になるというわけではありません。
カプサイシンのように発毛にメリットがある物質もあります。
ですが、これだけに頼り、薄毛対策になったりするわけでもないのです。
発毛に影響があるとしても、常に適量を心がけるようにし、体の負担が増加しないように注意して食べていきましょう。