睡眠の質の低下や問題ある食生活が、薄毛の原因になっているという話をご存知ですか?
睡眠不足に代表される生活習慣の乱れは、薄毛リスクを高めるとも言われています。
また、食生活の乱れは、肥満だけでなく他の疾患の原因となり、肌トラブルや髪や頭皮のトラブルにもつながります。
この記事では、薄毛や抜け毛に悩まされている女性のために、生活習慣を改善する方法をご提案します。
手軽に続けられるものを中心に紹介しますので、毎日の習慣を少しずつ変えていきましょう。
Contents
薄毛の改善に昼寝を取り入れよう
薄毛や抜け毛の原因の一つに数えられる睡眠不足。
睡眠時間が短い人、特に睡眠が5時間未満の人は抜け毛が増えやすいと言われています。
睡眠中には副交感神経が活発になりますが、睡眠時間が短いと血管を収縮させる交感神経が優位となり、自律神経も乱れやすくなります。
このことが、頭皮の血行を悪くし毛根に悪影響を及ぼします。
髪を太く、強くするためには十分な睡眠を取ることが必要になります。
ただし、睡眠時間を増やしたくても増やせないという人も多いのではないでしょうか?
もし可能なら、ランチの後に短めの仮眠を取ってみましょう。
昼寝なんてしたら夜眠れなくなるのではないかと不安に思う人もいるでしょうが、30分以内の昼寝はむしろ睡眠不足の改善に効果的と言われています。
人間がもつ自然な睡眠リズムは、1日に2回だといわれています。
1回目は起きてから8時間後、2回目は22時間後です。
しっかりと睡眠を取っても15時頃に眠くなるのは食事の後だからというだけでなく、この睡眠リズムの波のせいとも考えられています。
夜の睡眠の質を高めるために
仕事をしている人が会社で30分ほどの昼寝をするのは簡単なことではありません。
夜の睡眠の質を高めるために、他のいくつかの方法を知っておくと良いでしょう。
朝は日の光を浴びる
夜の上質な睡眠を実現するために、まず試していただきたいのは、朝起きてすぐ太陽の光を見る習慣をつくることです。
夜の睡眠習慣の改善のために、朝のルーティンが必要になるというのは不思議な話ですが、太陽の光には体内時計を整える働きと、睡眠促進効果のある物質・セロトニンを分泌する働きがあります。
朝に目を覚ましたらすぐにカーテンを開けて、太陽の光を部屋に入れましょう。
夕食は就寝時間の3時間前までに
胃に食べたものが残っている状態だと、なかなか寝付けず成長ホルモンも十分に分泌されません。
布団に入る3時間前までに夕食を終え、それ以降は何も食べないようにしましょう。
また、寝つきが悪いとお酒を飲んでしまいたくなりますが、寝る前のアルコールは睡眠のリズムを乱す原因になります。
睡眠の質を高めるためには、寝る直前のアルコールは控えましょう。
もし飲む場合は、入眠するまでに4~5時間以上空けるのがベストです。
就寝する2時間前から、ブルーライトを避け、照明を暗くする
スマホやPCなどの電子機器の画面から放たれる光「ブルーライト」は、刺激が強く、目の角膜や水晶体にとどまらずに網膜まで到達すると言われています。
そしてブルーライトは太陽光に近い性質のため、脳が誤認してしまい覚醒状態になってしまいます。
またブルーライトには、眠る前に分泌されるメラトニンを抑制し、体内時計を乱してしまいます。
眠りにつく2時間前にはスマホやパソコンを見るのをやめましょう。
また、間接照明などを使い、部屋の明るさを落とすことで脳がリラックスし、睡眠のに入りやすくなります。
自分だけの入眠スイッチを見つける
質の高い睡眠のためには、自分なりの「これをしたら眠れる」という方法を見つけて、習慣化することが重要です。
部屋着からパジャマに着替える、ハーブティーを飲む、自然音の音楽を聴く、ヨガやストレッチをするなど、自分に合ったものを試して生活に取り入れましょう。
大切なのは、「これをすると落ち着くな」というものを見つけることです。
無理なく続けられるものをルーティンとして取り入れましょう。
ただ漫然と過ごしていた寝る前の時間を、リラックス効果の高い素敵な時間に変えるだけでも、質の高い睡眠が期待できます。
薄毛リスクを高める食事
忙しくなると、ついお菓子を食事代わりにしたりインスタント食品に頼ってしまったりしてしまいますよね。
体に良くないとわかっていても、その手軽さをなかなか手放せないという人も少なくないでしょう。
しかし、市販のお菓子や飲料に含まれる糖分は、摂取しすぎると皮脂の分泌が過剰になり、頭皮の毛穴がつまりやすくなります。
また、動物性脂肪が多い食べ物も薄毛の原因になると言われています。
糖分や脂肪分以外で気をつけたいのは、味の濃い食べ物です。
塩分の過剰摂取は、体がむくみやすくなるだけでなく、高血圧や腎機能の原因になり、血行不良につながることがあります。
血行が悪くなることで、頭皮に必要な栄養が行き渡らず薄毛のリスクが高まります。
一方、無理なダイエットで必要な栄養素を摂取できず、髪がパサついたり抜け毛が増えたりすることもあります。
当たり前のことですが、バランスよく栄養を考えて食べることが、薄毛を予防することにつながります。
バランスの良い食生活のために
バランスの良い食生活に欠かせないのは、「タンパク質」「ミネラル」「ビタミン」の三大栄養素です。
これらを多く含む食材を中心に複数の種類の食材・料理を口にするように意識しましょう。
タンパク質
まず、第一に摂取するように心がけたいのは、タンパク質です。
髪の毛自体が「ケラチン」といわれるタンパク質で構成されているため、良質なタンパク質を摂ることで太く丈夫な毛髪が作られます。
タンパク質は肉や魚、卵、乳製品、大豆などに多く含まれています。
成人女性に推奨されるタンパク質の摂取量は一日に50gなので、それを超えるように食事の組み立てを考えなくてはいけません。
また、一日の中で種類の異なるタンパク質を複数用意することがおススメです。
ミネラル
次に、意識したいのは、亜鉛や鉄分などのミネラルです。
特に亜鉛は、タンパク質の合成や細胞分裂に重要な役割を果たすため、コシやハリのある髪の毛を育てるのに欠かせない栄養素です。
亜鉛は、牡蠣やレバー、魚介類、牛肉、チーズ、ナッツ類に多く含まれています。
レバーや牛肉など、タンパク質や鉄分を多く含む食品と重なるものもあるので、これらを優先的に食べるようにするのも良いでしょう。
亜鉛は、体内に吸収されにくい栄養素なので、食事だけで摂取するのが難しいかもしれません。
三食に加えて、ナッツやビーフジャーキー、するめなど亜鉛を多く含む食品をおやつにしたり、サプリメントを活用したりするのもおススメです。
ビタミン
第三に、ビタミンも、健康な髪の成長をサポートしてくれる栄養素です。
ビタミンAは、代謝を上げて血流をよくし、頭皮環境をよくする働きがあります。
にんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜に含まれています。
ビタミンB2は肌の荒れを抑える働きがあり、髪を作り出す毛母細胞を活性化する作用があります。
体全体の新陳代謝を活発にするため頭皮の環境を整えてくれます。
ビタミンB3やB7も血行促進効果や、造血作用があり、血の巡りを良くしてくれます。
ビタミンBは、あさりやまいたけに多く含まれています。
また、ハチミツには、多くのビタミンだけでなく、ミネラルやポリフェノールなど他の栄養素も多く含まれているため、薄毛改善には効果的な食材と言えるでしょう。
普段の食事を作るときに、甘味をハチミツに変えるのもおススメです。
髪や頭皮に良いと言われている食材を活用する
いまご紹介したハチミツだけでなく、髪や頭皮に良いと言われている食材はたくさんあります。
海藻類や、豆腐や豆乳などの大豆加工品、ブロッコリースプラウトやルッコラ、サバ缶やイワシ缶など、いずれも、髪や頭皮に一定の効果を実感している人の多い食材です。
このような食材を普段の食事に一品加えてみましょう。
これらの多くは面倒な処理などがないという利点もあります。
忙しくて料理なんてできないという人も、豆腐を皿にあけて、その上に缶詰のイワシを乗せるというだけなら負担なく一品加えることができるでしょう。
ブロッコリースプラウトも、切ったり加熱したりしなくても手軽に食べることができる食材です。
薬味のように豆腐や麺類に載せてもいいですし、生野菜とあわせてサラダにしても良いでしょう。
おわりに
この記事では、薄毛の原因になると言われている睡眠や食事など生活習慣の乱れを改善するための方法についてお伝えしました。
睡眠習慣の改善方法として「昼寝」を提案しましたが、それ以外の方法として以下をご紹介しました。
1 朝は日の光を浴びる
2 夕食は就寝時間の3時間前までに
3 就寝する2時間前から、ブルーライトを避け、照明を暗くする
4 自分だけの入眠スイッチを見つける
意外と重要なのは、この「4」ではないでしょうか。
自分に合った方法を自分で見つけていくことで、生活習慣は大きく改善するでしょう。
それは食生活についても同様です。市販のお菓子やレトルト食材を避け、バランスの良い食事を心がけるのは大切ですが、自分の食生活を見直し、自分に合った方法を自分で見つけていく必要があります。
いまの生活を極端に変化させるのではなく、いつもの食事に一品加えるというような、無理のない方法から試してみてください。
そのくり返しが、薄毛の予防や改善につながってくことでしょう。