人間の頭皮は肌と何ら変わりがありません。
髪で隠れているため分かりにくいのも確かですが、状態によって抜け毛を誘発してしまう時もあります。
乾燥してしまっているのも、抜け毛を増やす原因となるため、確認しながら改善していかなければいけないのです。
頭皮も肌と変わらない
頭皮は髪に隠れているため、普段どのような状態なのか確認が簡単ではありません。
鏡を見ながら髪をかき分けていると、思わぬ状態にびっくりすることもあるでしょう。
それほど注意して見ていなければわからない場所です。
ですが、抜け毛が目立つような時は、考え方を変えてみなければいけません。
髪は頭皮から生えてきます。
頭皮の中にある毛母細胞が細胞分裂を起こし、髪を押し出すように伸ばしていくからです。
髪を抜けないように押さえてくれているのも、頭皮の中にある毛根部分であり、異常を起こせば抜け毛が目立つようになります。
頭皮が乾燥してしまうと、様々な問題を生じてきます。
代表的なのがフケっぽくなってしまう状態です。
カサカサしていると感じるような時に起きていますが、あまりに乾燥すると大量に発生する場合があります。
本来は肌のターンオーバーと同じように、新しい皮膚に押し出されて表面に浮き上がってくる状態です。
ところが、乾燥すると肌と同様にターンオーバーが正常に働きません。
未熟な状態のまま剥がれ落ちるようなことも起きてくるため、正常な部分と混ざり合ってべたつきのある状態になるのです。
カサカサなのにじめっとしたような状態になるのは、このせいと言っていいでしょう。
乾燥していると肌を守る機能も弱まってしまいます。
様々な機能が働き肌を守っているのと同様に頭皮も守られていますが、乾燥してくると刺激に弱くなりほんのわずかなものでも炎症を起こすようになるのです。
カサカサしている時になることも多いはずですが、少しでも刺激を与えれば更なるかゆみおよび炎症が広がっていきます。
やがて抜け毛も増えてくるようになり、ダメージに気がつきますが、その時にはかなりの範囲に広がっていると言えるでしょう。
特徴として臭いが起こりにくいというのも挙げられます。
これが気がつかない原因の一つにもなりますが、頭皮から皮脂が少なくなっているような状態であり、あまり臭いが出てきません。
臭いの原因は、皮脂を分解した時の細菌が発生させて行きます。
その原因の物質がないため、あまり臭いが出ないのです。
頭皮が乾燥してしまう原因
頭皮が乾燥してしまうのには様々な原因があります。
乾燥しやすいという人もいるのは間違いありません。
一般的に乾燥肌で悩んでいる人は、頭皮も乾燥しやすい状態にあると言えるでしょう。
その背景にあるのが、ヒアルロン酸やセラミド、コラーゲンといった成分です。
これはの生成があまりうまくいかないような人は、生まれつき乾燥肌になりやすい状態といえます。
普段手や足などを露出している肌の部分にケアをする人は、頭紐を十分に気をつけなければいけません。
皮脂が少なくなっている状態は、肌の表面から油分が失われて、内部の水分が逃げ出しやすいのは頭皮でも同じです。
元々頭皮の皮脂が少ない人もいますが、自分で除去し過ぎてしまっている状況も考えられます。
昔のシャンプーはそこまで性能の良いものはなく、洗浄力が強力ではありませんでした。
現在はしっかりと作られたことによって、皮脂を洗い流し過ぎてしまうようなものまで出て来ています。
このようなシャンプーを使っていると、せっかくのバリア機能を排除してしまうことにもなりかねません。
乾燥肌を自ら作り出しているのと同じ状態です。
逆にべたつきのある頭皮になる場合もあります。
人間の頭皮は守らなければいけない場所として皮脂を分泌しますが、洗浄されてしまったことにより足りなくなった部分を補おうとするからです。
そのぶんの皮脂が増えていくことになるため、べたつくような状態になることもあります。
ストレスが溜まりやすいという人も、頭皮が乾燥しやすい傾向を持っています。
ストレスと言うとそんな関係がないのではないかと思われがちですが、血管を萎縮させ血流が悪化してしまう症状が見られるのです。
血流が悪くなると頭皮に栄養も回ってきませんし、うるおいの元となる水分もなくなります。
慢性的にストレスを抱えてしまいがちな人は、頭皮の乾燥に十分注意しなければいけません。
頭皮も肌の一部ですから、栄養状態が大事な鍵を握ります。
栄養が偏ってしまうと肌荒れを起こすというのは誰でも感じるところですが、頭皮でも同じような状態が起きてくるのです。
過度なダイエットによる栄養バランスが崩れていたりするのも大きな原因で、自分で注意してコントロールしなければいけません。
仕事で忙しい時も食生活をないがしろにするのではなく、様々な栄養素を多角的に摂取できるように注意する必要があるでしょう。
あとから後悔しても間に合いません。
ドライヤーの使い方も重要です。
頭皮にも熱を加えることになるため、直接乾燥させる原因となるからです。
温度を上げればいいというものではなく、ドライヤーはできるだけ頭皮から話して使わなければいけません。
それも振りながら温度を分散できるようにして使うと良いでしょう。
乾燥させた後には、冷風でクールダウンさせるのも大切です。
セットする時にもクールダウンさせると長持ちするので、うまく使い分けするとダメージも抑えられます。
乾燥を抑えるための方法
頭皮の乾燥対策としては、正しいシャンプーを選ぶと良いでしょう。
洗浄力が強すぎるようなものは、ダメージにもつながります。
皮脂を洗い落とし過ぎてしまうのも逆効果になるからです。
一般的にはアミノ酸系シャンプーなどがいいと言われてはいますが、髪を洗った気分にならないという場合も出てきます。
自分に合ったものを見つけるのが大切で、色々と試してみると良いでしょう。
石鹸系のシャンプーも洗浄力としてはマイルドですが、さらにパサついたりきしみを覚えたりすることもあります。
ノンシリコンが良い場合もありますが、これも好き好きです。
絶対にノンシリコンでなければいけないということもありません。
シャンプーを使う場合には、自分に合ったものと共に必ず洗い流す習慣をつけましょう。
シャンプーが頭皮に残っていると、炎症を起こすきっかけになります。
頭皮にとってはどんなに優れたものであっても異物となるため、全て洗い流さなければいけません。
毛穴に詰まったりする可能性も出てくるため、コンディショナーなどもしっかりとすすぎます。
洗う時間よりもすすぎの時間に比重を置くことを意識するなど、注意していきましょう。
乾燥対策になる食生活も大切です。
タンパク質やビタミンの摂取を心がけるとともに、水分もしっかりと取らなければいけません。
1日に2L程度が目安となりますが、水分が少なくなるとやはり乾燥するのは肌と同じです。
栄養素は、サプリメントでも補うことができますが、過剰摂取の問題が出てきます。
できることなら普段の生活の中でカバーできるように、食事をコントロールしていくといいでしょう。
まとめ
頭皮の乾燥はデメリットばかりを引き起こします。
しかし、その原因の多くは生活習慣など自分の中に隠れていることを忘れてはいけません。
乾燥肌にならないように注意するのと同様に、頭皮の環境も定期的に確認してどんな状態になっているのか見てみましょう。
その時に素早く対策をしていくのが薄毛に繋げないポイントです。