日常生活で突然頭皮がかゆくてむずむずして思わずかいてしまうことがありますよね。
かゆい時にかいてしまうと頭皮にはあまり良くないしますますかゆくなると分かってはいてもついかいてしまいます。
頭皮のかゆみにはどのような原因があるのでしょうか?
頭皮のかゆみの原因と自分ですぐに出来る対策をご紹介します。
頭皮は元々乾燥しやすい部位、大きなフケや乾燥しやすい環境に注意
頭皮のかゆみは頭皮が乾燥しているためです。
乾燥は水分量が少なくなってしまうこと。水分量が少なくなる原因には様々な原因がありますが、特に冬は乾燥注意報が出るほどに湿度が低い季節なので注意してください。
また意外なことに紫外線やエアコンにより夏も乾燥しやすいです。
また紫外線により皮脂の酸化や頭皮の細胞が破壊され、皮脂膜や角質膜の損傷されてしまうことでかゆみを引き起こすことも。
元々頭皮は保湿機能やバリア機能が低く、毛穴も多いので乾燥しやすい部位です。
また頭皮と顔は繋がっているために、顔の皮膚が乾燥肌だと頭皮も乾燥肌で髪の毛も乾燥しパサつきやすいことが多いです。
他に頭皮が乾燥しやすい目安としてフケが多大になることがあります。
フケが出ること自体は普通ですが、普通はごく小さなものです。
フケとは皮膚の垢のようなもので、パラパラとした乾性フケは肌荒れ、余分な皮脂による脂性フケは生活習慣の乱れや免疫力の低下、増えるマラセチア菌が原因のことが多く、大きい塊になることが多いです。
頭皮がかゆくなる原因
頭皮がかゆくなる原因はいくつかあり、体質や生活習慣、病気や刺激性のある製品の使用やシャンプーの仕方など様々です。
ここではそれぞれ順番に解説していきたいと思います。
2-1.加齢で保湿成分が減少し白髪が増えた為
乾燥を防ぐ為には水分が豊富にあることが大切ですが、残念ですが保湿成分は年々減少してしまいます。
その為に若い時より壮年期以降の方が頭皮のかゆみを感じることが多くなりやすいです。
また意外なことに白髪も頭皮がかゆくなる原因にもなります。
これは白髪が0.05mmのごくわずかな差ですが黒髪より若干太く、メラノサイトと言う色素細胞が色を付けるメラニン色素を作らなくてもいいことから黒髪より伸びる速度がやや早いです。
白髪は黒髪より太くくせ毛になりやすいので黒髪の頃と毛穴のサイズが合わなくなり刺激されることで頭皮がかゆい原因となるようです。
2-2.シャンプーのし過ぎとトリートメントを洗い残している
頭皮や髪を清潔に保つために欠かせないシャンプーですが、やり方や商品を間違えていると逆に頭皮がかゆい原因になってしまうことが多いです。
洗浄力が高いシャンプーは刺激が強い傾向にあります。
石油系シャンプーは店頭で1番多い種類のシャンプーで、安価で洗浄力が強く泡立ちが良い使い勝手が良いのですが、頭皮にはあまり優しくないのが難点です。
ラウレス硫酸Naなどの硫酸系、スルホン酸系などが入っています。
石鹸系シャンプーは洗浄力が強めでアルカリ性の為若干髪の毛が洗った後にきしみやすいですが、天然界面活性剤の為肌のトラブルは小さいです。
オレイン酸Kや脂肪酸Na等が入っています。
石油系シャンプーと石鹸系シャンプーは強めの洗浄力の為必要な皮脂まで洗い落としてしまう傾向にあります。
そこでおすすめは刺激性が少ないアミノ酸系シャンプーです。
アミノ酸系シャンプーは低刺激の為頭皮に優しいです。
若干値段が高く洗浄力が弱めですが、髪の毛と同じ成分のタンパク質なのでダメージを負った髪の毛の修復効果もあり、アミノ酸シャンプーは髪の毛のトラブルや薄毛に悩んでいる方におすすめです。
ただしオイリー肌の方、強い洗浄力が欲しい方、シャンプーの香を重視する方はアミノ酸シャンプーより他のシャンプーの方が合うかもしれません。
2-3.脂漏性皮膚炎や頭ジラミ症、接触性皮膚炎などの病気
ちゃんとケアをしているのにかゆい場合は皮膚の病気も考えられます。
頭皮がかゆくなる病気は主に次のとおりです。
・脂漏性皮膚炎
分泌する皮脂の量が異常であることが原因。
赤くなり粉が吹いたようにぱさぱさした感じになるが、かゆみは少なめ。
フケが大きく多くなり、頭の臭みも強い。
・頭ジラミ症
頭皮の寄生虫で刺されると激しいかゆみがでて頭ジラミの卵があることも。
プールや温泉、頭ジラミ症感染者と一緒に使ったタオルなどから感染する。
・接触性皮膚炎
特定物質に触れることでかゆみがおこる皮膚炎。
合わないシャンプーやすすぎが足りない場合が考えられ、耳や顔、首や肩などシャンプーが付着する部分におこる場合もある。
他にも頭皮がかゆい症状が出た場合治療が必要な病気の時もあるので、長く症状が続いたりかゆみが強くなったりした場合には早めに皮膚科を受診した方がいいでしょう。
2-4.刺激が強いカラーなどでかゆくなる
カラー剤にはジアミンと言う染毛成分が含まれています。
1度でもアレルギー反応してしまいかゆくなってしまった場合にはカラーは控えてください。
美容師さんに相談してジアミンの含まれない天然性のヘナカラーやヘアマニキュアなどに変えてみるのもいいでしょう。
また頭皮には弱酸性(ph4.5~5.5)が最適とされていますが、カラーの場合アルカリ性(ph10~12)なのでアルカリ成分に反応してかゆみをおこしてしまうこともあります。
2-5.ストレスも間接的な原因に
ストレスは全てに大敵ですが頭皮にも間接的に影響があります。
ストレスが増加し、血行不良や髪の栄養成分の不足、頭皮の環境悪化などにより自律神経の交感神経が活発になります。
すると男性ホルモンと皮脂が増加して汗をかきやすく頭皮のかゆみに繋がってしまうのです。
頭皮のかゆみを抑えるケア
頭皮をよくかいてしまうとますます皮膚がはがれやすくなってしまい、心身ともに強いダメージを負ってしまいます。
ここでは頭皮のかゆみを抑える為に必要なケアを紹介致します。
3-1.かゆみの種類によって温熱使い分ける
かゆみには2種類あり、赤く熱を帯びているようなかゆみには温かく、乾燥し熱がないかゆみには冷やすケアをおすすめします。
どちらか判断がつきにくい時には、皮膚の免疫力が落ちている時は大体体温が低い時なので温める方がいいでしょう。
3-2.シャンプーのやり方を見直してドライヤーで乾かすまでしっかり対応する
シャンプーのやり方はシャンプーの選び方、洗い、乾燥までそれぞれの手順を丁寧に行うことが基本です。
①シャンプーは低刺激のアミノ酸シャンプーを使うと頭皮に優しい
② シャンプーを手のひらで泡立ててから頭皮全体に優しくつけます。
爪を立てずに指の腹 でなでるようにするのがポイントです。
③すすぐときのお湯の温度は38度位で3分くらいかけてしっかりとシャンプーを落とします。
④タオルで軽く髪を乾かしてからドライヤーで髪から10cmほど離して根元から毛先へと、あまり長い時間をかけずに短めで乾かすようにします。
シャンプーに加えて頭皮マッサージもするとより頭皮にいい環境を作ることができます。
3-3.更にかゆみが悪化するのでなるべく頭皮をかかないようにする
頭皮に限らずかゆい時にはむずむずしてついかいてしまいますが、かいてしまうと頭皮状態が悪化してしまいます。
ぽろぽろ落ちてくる皮膚は脂漏性皮膚炎が原因のものが多いです。
皮脂が増えて真菌のマラセチアが増えて活発になり、免疫力が低下することで更に真菌が増えてしまい、増えた真菌が皮膚の炎症によりぽろぽろ皮膚がはがれてしまうのです。
爪で簡単にぽろぽろ落ちるので、日焼けの皮膚を向くように少し快感もあるかもしれませんが、はがれてかさぶたになり血が出て炎症を起こすと言う悪いループになりやすいので、爪で頭皮をかくのは避けてください。
3-4.植物性アミノ酸の食事をとるようにする
頭皮のかゆみを抑える基本は脂漏性皮膚炎などの皮膚の量を適切にすることなので、食事も脂質の摂りすぎに注意してください。
具体的には、肉類などの動物性タンパク質より大豆などの植物性タンパク質を摂取する、脂質の代謝を促すビタミンB2やビタミンB6が豊富な豚肉、納豆、牛乳、卵などバランスよい食事を心がけましょう。
3-5.市販薬や病院で治療をする
色々かゆみ対策をしたけど改善しない時には、薬剤師さんに相談して市販薬を購入するか皮膚科を受診した方が確実です。
皮膚科では専門的に診てもらえるために自分では気づかなかった病気や症状が分かるかもしれません。
適切な治療を受けると頭皮のかゆみで辛い悩みを軽くすることができるのでできるだけ早い受診がいいでしょう。
まとめ
頭皮のかゆみは乾燥や強い刺激による頭皮の環境悪化と余分な脂質の量、皮膚の病気による原因が大きいことが分かりました。
対策には適切な脂質量を促す為に丁寧にシャンプーをすることと脂質に偏らない食事が大切です。
ここで紹介した対策で頭皮のかゆみを軽くすることができると思いますが、それでもかゆみが治まらない場合には皮膚科を受診して、頭皮の状態を見てもらって治療することをおすすめします。