中年期に差しかかると、女性ホルモンの減少により髪が細くなり、女性でも薄毛に悩む方が増えてきます。
そんな方の中には、本格的に薄毛を改善をするため、薄毛専門のクリニックを探す方もいるようです。
しかしいざ専門クリニックを探し始めてみたものの「何を基準にして選んだら良いのか正直わからない」という女性も少なくないようです。
そこでここでは、女性の薄毛の種類や治療はどこで可能なのか、また専門クリニックの特徴や治療の流れなどについて詳しく見ていきたいと思います。
Contents
女性の薄毛の原因となる脱毛症の種類とは?
女性の薄毛のほとんどは、FAGA、女性男性型脱毛症が原因となっています。
しかし実はこれ以外にも、薄毛の引き金となるさまざまな脱毛の種類があります。
以下では、FAGA以外の薄毛の原因について見ていきたいと思います。
けん引性脱毛症
長い髪の女性は、よく髪を結んだすることがありますよね。
髪をまとめて結ぶと、一ヶ所に集中的に力がかかり、髪が抜けやすくなったり分け目が薄くなることがあります。
これはけん引性脱毛症と呼ばれており、毎日髪を分ける箇所が同じであったり、いつも髪型をしていることにより起こります。
この場合は毎日分け目を変えたり、髪を結ばないことである程度改善することができます。
けん引性脱毛は保険適用外となっていますので注意が必要です。
産後脱毛症
出産を経験した方の中には、産後に抜け毛が増え驚いたという方もいるでしょう。
このように出産後に髪が抜け薄くなることを産後脱毛症と言います。
髪はある程度成長すると抜けるというサイクルで生え変わりますが、妊娠中はいつもより女性ホルモンが多くなるため、髪が抜けにくい状態となります。
しかし出産すると女性ホルモン一気に減少し、髪が一気に抜けてしまうため髪が薄くなったように感じるようです。
一般的には、だいたい半年程度で自然に治るためあまり心配する必要はありませんが、気になるという方は場合は一度医師に話してみましょう。
ちなみにこちらも保険適用外となっています。
粃糠性(ひこうせい)脱毛症
頭皮の角質がはがれ落ち、乾いたフケが毛穴をふさぐことで細菌が発生し、毛根が炎症を起こして脱毛することを粃糠性脱毛症と言います。
保険が適用される脱毛症ですし自然に完治することはないため、早めに皮膚科やクリニックを受診しましょう。
脂漏性(しろうせい)脱毛症
女性ホルモンのバランスの崩れると、皮脂が過剰に分泌されることにより、毛穴や毛根が炎症を起こし脱毛し薄毛となる場合があります。
これを脂漏性脱毛症といい、油分の多いフケが出て頭皮がベタつくのが特徴となっています。
こちらも保険が適用されますので、早めに受診しましょう。
円形脱毛症
円形脱毛症は、10円玉程度の脱毛が起こる症状のことを言い、突然発症してしまうケースが多いようです。
ストレスや免疫力の低下が原因であると言われており、軽いものは自然に治ることも多いですが、症状が長引いている場合はやはり受診しましょう。
こちらも保険の適用される脱毛症となっています。
女性の薄毛の治療はどこで可能?
薄毛に気がついたら、できるだけ早く治療を始めることをおすすめします。
少しでも早く取り掛かることが、薄毛改善への近道となります。
では薄毛治療する場合は、どこで治療を受ければよいのでしょうか。
そこでここでは皮膚科や薄毛専門クリニックを比較して、それぞれのメリットやデメリットを見ていきたいと思います。
病院の皮膚科を受診するメリット
薄毛だけでなく、頭皮のかゆみなどの皮膚の症状に悩まされているという方は、皮膚科を受診して治療を行うことで薄毛も改善される場合があります。
また皮膚科であれば、個人病院の他にも総合病院の中に診療科として設けられている場合が多いため、比較的利用しやすいというのがメリットであると言えるでしょう。
病院の皮膚科を受診するデメリット
皮膚科で行われる薄毛の治療は選択肢が限られており、健康保険の対象となっている治療のみでは、なかなか効果を感じられないケースも多いことが予想されます。
また特に女性の場合、来院した理由を受付や看護師に告げるのは恥ずかしくて勇気がいるかもしれませんね。
薄毛専門クリニックで治療するメリット
頭髪の専門クリニックは頭髪に特化した治療を行うためより、本格的な治療を受けることが可能です。
さらに女性専門クリニックであれば、初めての方でも利用しやすい点がメリットであるといえます。
薄毛の専門クリニックで治療するデメリット
実は女性男性型脱毛症の治療は保険適用外となっています。
ですから治療するためには、高額な費用が必要となる場合があります。
また薄毛の専門クリニック自体もまだ数が少なく、女性専用というとさらに地域が限定されてしまうのがデメリットとなっています。
それぞれメリットやデメリットがありますが、薄毛の状態がより深刻で少しでも早く治療を受けたいという場合には、やはり専門クリニックを受診することをおすすめします。
専門クリニックでの治療は保険適用外なので注意
実は専門クリニックでの薄毛治療は、厚生労働省によって定められている医療保険が適応される病気に該当しないため、保険適用外となっています。
ですから治療にかかる費用は、全て自己負担となります。
自己負担となると高額な費用がかかのではないかと不安になる方もいるかもしれませんが、一度の受診でだいたい3000円ぐらいで薬を処方してもらえるクリニックもあります。
薄毛の範囲や症状により異なりますが、だいたい1ヶ月に1回ぐらいのペースでクリニックに通うケースが多いため、毎月どのぐらい費用がかかるのか把握しておくことも大切です。
薄毛の治療には最低6ヶ月はかかる
薄毛の専門クリニックを受診したからといって、すぐに効果が実感できるわけではありません。
髪が増えるなど見た目にも効果が現れ、自身でも薄毛が改善されたと実感できるようになるまでには、最低でも6ヶ月ほどはかかると言われています。
これは髪の成長サイクルと深い関係があります。
髪は成長期と休止期を繰り返ますが、薄毛に悩んでいる方はこの成長期が短くなっていることが考えられます。
成長期が短くなってしまうと、髪が十分な長さに成長する前に抜け落ちてしまうため、細く弱い髪が多くなります。
つまり薄毛が気になる場合は頭皮はこのような状態となっており、この休止期を経て新たな毛が生え始めるまでには3ヶ月ほどかかります。
この新たに生えた短い髪が伸びるまでには、さらにそこから時間が必要なため、最低でも6ヶ月はかかるという仕組みになっています。
専門クリニックの治療の流れとは?
では薄毛専門のクリニックではどのような順序で治療が行われるのでしょうか。
以下ではその流れについてご紹介していきたいと思います。
①カウンセリング
まずカウンセリングを行いますが、そのほとんどが無料となっています。
この時に薄毛についての具体的な悩みを話したり、実際の頭皮の状態をチェックすることができます。
ですから薄毛の治療について不明な点などがあれば、どんどん質問していきましょう。
また治療は保険適応外となり費用がかかるため、それぞれの予算に合わせた治療をしていくため、治療方法や費用についても説明を受けることになります。
②医師による問診や検査
女性の薄毛の原因には個人差があるため、まずは原因をしっかり見極めることが大切です。
そのためには医師の問診の際に、いつから薄毛のどんな症状があるのかなどを詳しく伝える必要があります。
その後、場合によっては血液検査や遺伝子検査を行います。
これらの検査を行うことで薄毛になりやすい体質かどうか、また現在の女性ホルモンの量などを確認することができます。
③治療薬の処方
問診や検査などで特定された原因により、抜け毛を防ぐ効果や、血行促進して頭皮の細胞を活性化する薬などが処方されます。
薬は症状により、内服薬や塗り薬が処方されます。
ただし薬が処方される場合でも「パントガール 」や「ミノキシジル」などは保険適用外となっているので注意しましょう。
まとめ
今回は女性の薄毛種類や治療はどこで可能なのか、また専門クリニックの特徴などについて見てきました。
病院と専門クリニックのどちらを選択する場合でも、受診をためらっている間に薄毛が進行してしまう可能性があります。
ですからより専門的な治療を受けたいという方には、専門クリニックに通うことをおすすめします。
薄毛に悩んでいるという方は、まずは勇気を出して一度受診してみてはいかがでしょうか。