Contents
ローズ・オブ・ジェリコをご存知?
「復活草」と呼ばれている「ローズ・オブ・ジェリコ」は、中南米の砂漠や高地に自生するヒバの仲間になります。
ローズ・オブ・ジェリコは、乾燥しきってしまい枯れたように茶色に変色してカラカラ状態になってしまっても、水を与えると青々とした緑色の葉によみがえってしまうのです。
乾燥すると枯れ草のボールのように丸くなるのですが、その状態でも100年も生きることができる奇跡の植物とも言えます!
「ローズ」という名前からバラの花をイメージすると思いますが、実は花が咲かない葉だけの植物なのです。
何故バラというのかというと、乾燥して丸くなった葉が開くとバラのように見えるからなのです。
「ジェリコ」は旧約聖書に登場する世界最古の都市のことを指します。
その永遠に朽ちることがない場所、そして何度でもよみがえる植物をかさねて「ローズ・オブ・ジェリコ」という名前になったといわれているのです。
たんぱく質がゆがむとは?
ローズ・オブ・ジェリコの再生の秘密を知るために、たんぱく質の性質を知ることが大切です。
一般的に植物は乾燥によってたんぱく質がゆがんでしまうことで枯れてしまい、再生することはないのです。
人の身体も同じです。
身体もたんぱく質がゆがむことで、肌荒れや髪のダメージの根本的な原因となります。
たんぱく質のゆがんでしまう原因として、熱・圧力・湿度の変化などで起こるのです。
髪の9割以上を占めているのはたんぱく質です。
そのタンパク質はドライヤーの熱やコテの圧力でゆがみやすく、乾燥しやすくまとまりづらくなりますね。
傷んでしまった髪は、再生することがないため、低い温度でもゆがみやすくなるのです。
そのため、毎日のドライヤーのかけ方には注意する必要があります。
再生の秘密は?
ローズ・オブ・ジェリコは乾燥した環境の中でも枯れることがありません。
そして、水を得ることで再生するのです。
その再生の秘密として、高い保湿力を持つ「トレハロース」という成分を持ち合わせていることなのです。
たんぱく質は乾燥でゆがんでしまいますね。
しかし、トレハロースがたんぱく質のまわりの水分を保つことができるため、たんぱく質の変形を防いでくれるのです。
たんぱく質のゆがみを防ぐ
たんぱく質のゆがみを防ぐことによって、過酷な環境から生き抜いてきたローズ・オブ・ジェリコです。
その抽出成分が配合されたヘアケア製品もあるのです。
たんぱく質を守ることの重要性がわかりますね。
まずは食事からたんぱく質をしっかり補給することは基本ですが、たんぱく質の合成を促すためには良質な睡眠を取ることが必要です。
ドライヤーは髪に近づけすぎないようにすることや、同じ場所にずっと熱をあてないようにすることが重要になります。
ドライヤーの使い方に気をつけるだけでも、たんぱく質のゆがみを防ぐことができるのです。
毎日のケアでダメージを与えないように美髪にしましょう。
トレハロースとは?
トレハロースをご存知でしょうか。
トレハロースとは、自然界に存在している希少糖の一つになります。
キノコ類を始め、植物や微生物の細胞に含まれているのです。
甘味としては、砂糖と比べると甘味度が低いとされ、スッキリとした甘さが特徴になります。
甘さを抑えたお菓子やパン、そして飲み物を作りたいときに使用されていることが多いので、ご存知の方もいるでしょう。
甘さ控えめのシュガースティックにも主成分として入っていることもあるでしょう。
名前の通り、植物などの天然成分からはなかなか摂取できない希少糖であり、とても高価なものとして、以前までは扱われていました。
しかし、近年はデンプンから大量生産できる技術が発見されたために、さまざまな用途に使われ始めました。
化粧品に使われることがある
トレハロースは化粧水や保湿液などに使用されていることが多く、スキンケアアイテムやボディケア、そしてヘアケアアイテムに使われることも増えてきています。
それは、高い保水力を持つからなのです。
代表的な例えていうと、干し椎茸が水に漬けるだけでもとの状態に戻るのは、トレハロースが含まれているからです。
ローズ・オブ・ジェリコと同じで乾燥していたにもかかわらず、水につけると短時間で潤いで満たせる力を持っているのです。
そして動植物・微生物の中では、細胞を守り乾燥から守る働きをしていているのです。
これをスキンケアやヘアケアアイテムに活用することで、細胞を保護しながら、乾燥しがちな皮膚の水分保持力や髪の水分保持力を維持することで、潤いのある肌や髪にすることが期待できるようになるのです。
他にも、タンパク質と水素結合する作用も持っているところが特徴になります。
ご存知だと思いますが、タンパク質は肌や髪の毛に欠かせない栄養素ですよね。
人間の体の20%がタンパク質でできていますね。
タンパク質が不足してしまうと、コラーゲンの生成に異常をきたしやすく、肌のツヤやハリが失われてしまう可能性が高まります。
タンパク質がしっかりと補充されている状態を保つためには、健やかな肌や髪の毛にするにはとても大切なポイントになるのです。
グリコシルトレハロースとトレハロースの違いとは?
同じくよく耳にする美容成分「グリコシルトレハロース」があります。
「両者はどう違うのか」気になる人も多いでしょう。
グリコシルトレハロースとは、トレハロースにグルコース数個が結合している多糖類のことをいうのです。
構造上に違いはあるのですが、どちらも糖質であるため性質などには大きな差はないのです。
グリコシルトレハロースの特徴
グリコシルトレハロースにも、同様に水分保持力が高いという特徴があるため、スキンケアやボディケア、そしてヘアケアなどのアイテムに取り入れられているのです。
スキンケアとして使う場合には、乾燥によるくすみや肌荒れの緩和が期待できるため大きな魅力となります。
ヘアケアに使われている場合は、パサつきを抑えてまとまりやすい髪の毛に導いてくれるため、髪に潤いをを与えてくれる働きがあります。
また、皮膚表面だけではなく、細胞の表面に被膜を作ることで、保護する作用もあるのです。
そのため紫外線から肌を守る効果があるとされ、日焼け止めスキンケアアイテムにも使われている成分なのです。
「加水分解水添デンプン」で保湿効果アップ
「加水分解水添デンプン」は、グリコシルトレハロースを生成させる段階で抽出されるデンプンになります。
そのため、共に含まれていることが多いため、一緒に取り入れることにより、より高い保湿力が生まれる可能性があります。
また、適度な粘着力があります。
そのことで、有効成分が肌にフィットしやすく、浸透しやすいこともあり嬉しいポイントになりますね。
デンプンから作られているので、肌にとても優しいのです。
そのため、ベビー用のスキンケアアイテムに使われていることも増え、安全性が高い成分にもなっています。
スキンケアアイテムやヘアケアを選ぶときには、ぜひ加水分解水添デンプンが入っているかどうかも確認してみると、より効果的だと言えるでしょう。
トレハロース配合のスキンケア・ヘアケアケアに向いている人は?
乾燥が気になる人
水分保持力が高いため、肌や髪の乾燥が気になる人や乾燥による肌荒れやくすみが気になる人にはオススメです。
ハリを取り戻したい人
トレハロースはタンパク質と水素結合する作用がありますので、コラーゲンの生成をサポートしてくれるため、肌のハリや弾力、そして髪の弾力や潤いがアップしてくれる効果がありますので、オススメします。
紫外線対策をしたい人
細胞の表面に被膜を作ってくれるため、外部からの刺激をブロックしてくれるのは、紫外線対策をしたい人には最適なアイテムになります。
そしてアレルギーをもっている方など、刺激に敏感な肌にはオススメです。
髪は紫外線には弱いため、髪に優しいアイテムになりますね。