忙しい毎日を送る中でも、やはり、髪のケアは怠りたくないなと思うと、ついつい1本でシャンプーとリンスが済んでしまう「リンスインシャンプー」に手が伸びてしまいますよね。
でも、これって本当に効果あるの?と、ふと疑問に思うことがあります。
リンスインシャンプーに限らず、得てして楽できるアイテムってデメリットも存在するものですよね。
そこで今回は、リンスインシャンプーの始まりやその仕組みを詳しくご紹介するとともに、そのメリットとデメリットを整理してみたいと思います。
その上で、向き不向きについてもお話しします!
是非、冷静にリンスインシャンプーのことを分析して、これからも使い続けるかどうかの判断材料にしてみて下さいね。
Contents
リンスインシャンプーの始まりと仕組みについて
そもそもリンスって、なぜ誕生したのかご存知ですか?
それは、シャンプーと深い関わりがありました。
かつて、シャンプーは石けん成分で作られており、アルカリ性だったのです。
石けんなんかで、汚れは落ちていたの?
と疑問に思われるかもしれませんが、意外に石けん成分は、汚れを落とす力に関しては、強いですよ!その一方で、洗い上がりの髪はゴワゴワになっていました。
いかに汚れが落ちても、髪がゴワついていては、お手入れが大変ですよね。そこで登場したのがリンスなのです。
当初のリンスは酸性成分で作られていました。アルカリ性の石けん系シャンプーを中和させ、髪のゴワつきを取り、指通りを良くするためです。
よって本題に戻りますが、ただ単にシャンプーとリンスを混ぜ合わせただけでは、リンスインシャンプーにはならないのです。
混ざり合った瞬間に、それぞれの成分を無効にしてしまったり、そうでなくても互いの威力を弱めてしまいますからね。
その難所を乗り越えて、開発されたのが「リンスインシャンプー」なのです。
登場は1989年、朝シャンブームが当来したころでした。
40代以降の方には懐かしい言葉ですよね。要は、おしゃれに目覚めた女子たちがこぞって、朝の忙しい時間帯にシャンプーをするようになったのです。
メーカーさんは、そこに目をつけたわけですね。
先に少し触れた通り、単に混ぜただけでは意味はないので、分子に注目して開発されました。
シャンプーに比べて、リンスの分子量を大きく(いわゆる高分子)にして、水に溶けるのに時間差を作ったのです。
それにより、先にシャンプーの成分が水に溶け出し、頭皮や髪を洗浄し、時間差でリンスの成分が溶け出し、その成分が髪に浸透されるようにしました。
1本でシャンプーとリンスができる「リンスインシャンプー」の誕生です!
ただ、世に送り出された当初は、あまり性能は良くなく、ゴワつくなんて言われていましたが、徐々に改良が加えられ、現代でも数十種類が店頭に並べられています。
ただ、今のシャンプーはアルカリ性ではないので、酸性のリンスで中和をする必要はなくなりました。
どちらかと言うと、コンディショナーインシャンプーといった感じですね。
ちなみに、コンディショナーは髪をコートすることで、髪をサラサラの指通りの良い状態にし、静電気を抑えてくれるものです。
よく混同されがちな、トリートメントは髪の内部にまで成分を浸透させ、髪のダメージを補修ケアするものなので、用途が違います。
またヘアパックやヘアマスクは、トリートメントと同タイプで、スペシャルケアといった位置付けになりますね。
では次に、リンスインシャンプーのメリットとデメリットを詳しくご紹介します。
前章では、リンスインシャンプーの始まりやその仕組みについてご紹介してきました。更に踏み込んで、そのメリットとデメリットについてもお話ししたいと思います。
リンスインシャンプーのメリットとは?
まずは、低コストであることです。
シャンプーとリンスの2本を買わなければいけないところを、1本で済むので、当然、費用も安く済みますよね。
始まりを探れば、朝シャンに勤しむ女の子をターゲットにしたかったのですから、当然といえば当然ですよね。
次に、エコであることですね。
化学合成のシャンプーとリンスを別々に使用していたら、2回すすぎが必要になるため、もちろん、排水も2度行われることになります。
その点、リンスインシャンプーは1回のすすぎで済むので、排水も1回で済み、エコになります!
更にコストの面でも、シャワーのを用いてすすぐには、それなりに水道代がかかるので、2回のところを1回で済めば、髪にも優しいですよね。
最後は、もちろん時短になることです。
従来なら、シャンプーをして、すすいで、リンスをして、すすいでの4行程をしなければならなりませんでした。
それがリンスインシャンプーなら、2行程で済むます。かなりの時間と手間の短縮になりますよね。
リンスインシャンプーのデメリットとは?
ケア力が不足してしまいます。
先にお話しした通り、分子量を調節することで、シャンプーとリンスをうまく融合させているのが、リンスインシャンプーです。
とはいえ、1本にシャンプーの洗浄成分と、リンスのコンディショニング成分を入れ込んでいるため、それぞれの成分は、単独で使う場合よりも弱まってしまいます。
洗浄力が弱まると、皮脂汚れが等が頭皮に残ってしまう可能性があり、それはかゆみや炎症といった頭皮トラブルの原因となりかねません。
また、コンディショニング成分が薄まると、保湿力が足りなくなり、髪がパサついたり、仕上がりに満足いかない可能性があります。
実は、ここが重要!頭皮のスッキリ感がなくなる可能性があります。
本来、リンスに含まれているコンディショニング成分は、髪だけに与えるものです。単独で使う場合には、頭皮にはつけずに、髪だけにつけなければいけないものです。
要は形状を見れば、お分かりになりますよね。リンスはクリーム状になっているため、丁寧にすすいでも残りがちなのです。
これが頭皮につくと厄介で、なかなか落とせず、そのまま残ってしまいます。すると、頭皮でリンスの残りかすが酸化し、嫌な臭いやかゆみ等のトラブルの原因となるのです。
この特性を考えると、リンスインシャンプーは無理があると思いませんか?
頭皮と髪の汚れを落とすためには、当然、頭皮にしっかりとリンスインシャンプーの液をつけないといけません。
仮に丁寧にすすいだとしても、シャンプーの成分は落とせても、リンスの成分は残ってしまいがちです。
結果、洗い上がりの頭皮はスッキリせず、更に残ったリンス成分が頭皮トラブルの元になりかねないのです。
以上より、リンスインシャンプーのメリットとデメリットはお分かりいただけたかと思います。
それらを元に、どんな方にリンスインシャンプーは向くのか、はたまた不向きなのか、次でご紹介したいと思います。
リンスインシャンプーに向いてる人・不向きな人とは?
では、前章でリンスインシャンプーのメリットとデメリットが明確になったとことで、向き不向きをお話ししたいと思います。
≪向いている方≫
時短になり、手間も省けるため、かなり忙しく、クタクタだけど、シャンプーにプラスしてケアはしたい!という方には、大きな助けになってくれますよ。
ただし、頭皮の健康は髪の成育に直結するので、毎日はNGです。時間のあるときは、シャンプーを単独で行い、トリートメント等で補修ケアを行って下さいね。
≪不向きな人≫
デメリットでお話ししたいと通り、リンス成分は薄めになってしまいます。ひどいダメージヘアの方には向きませんね。
また絶対に、脂性の方は避けるべきですよ!髪がベトつくなら、頭皮も当然ベトついています。
洗浄成分がしっかりとしたシャンプーを使い、きちんと頭皮の皮脂汚れを洗い落とさないと一向に解決には向かいません。
リンスインシャンプーではなく、単独でシャンプーを使うことをお勧めします。
まとめ
リンスインシャンプーの効果についてお話してきました。いかがでしたか?
もちろん時短だったり、手間が省けるので、忙しい方の助けになってくれることは間違いありません。更にコストを抑え、エコにもなりますからね。
ただし、洗浄成分もコンディショニング効果も弱まってしまうこと、そして、頭皮にリンスのカスが残ってしまう可能性も考えないといけません。
よって、ダメージヘアや脂性の方には不向きです。
是非、ご自分の髪の状態や生活を見極めた上で、リンスインシャンプーの導入を決めていただきたいと思います。
その上で、使用回数を抑え、余裕のあるときにきちんとケアをしてやることを忘れないで下さいね。