女性の薄毛

美容師が教える 「女性の頻繁なパーマやストレートパーマは薄毛になりやすい!?」

頻繁にパーマやストレートパーマ(縮毛矯正)を繰り返すことで薄毛になりやすいです。

私は美容師をしていますが、何年も何十年もこれを繰り返している人をたくさん見てきました。

そして共通して言えることは、その頻度が高いほど薄毛率も高まっているということです。

「パーマと縮毛矯正とではどちらが薄毛になりやすい?」

パーマと縮毛矯正とではどちらが薄毛率が高いかというと、縮毛矯正のほうが圧倒的に高いです。その理由を以下に説明していきます。

「パーマのメリット・デメリット」

メリット

髪が多く見える

髪が多く見えるようにかけるようなパーマは基本的に根本からカールをかけていきます。それも強めにかけます。
強めにかけることでカールとカールが重なり合い髪が多く見えます。

ボリュームがアップする

根本からかけるパーマは髪の毛を立ち上がらせるため、それにプラスしてブローをするとふんわりとしたスタイリングができます。

スタイリングしやすい

基本的にパーマはスタイリングの補助的な役割であるため、特に細毛でボリュームが出づらいという方はスタイリングがしやすくなります。

デメリット

髪が痛む

薬剤とロッドで髪の毛の形状を変えるため、髪の毛のダメージが大きいです。

パーマの原理は一度髪の毛を軟化させて切断し、ロッドで形を整えて再結合するというプロセスをたどります。

その時点で髪の毛はダメージしています。

また、パーマは根本の髪が伸びてくるとその部分はもとのストレートに戻るため、強めのパーマをかけて2ヶ月位すると根本の立ち上がりがなくなってしまいます。

軟毛の人がパーマをかけるとみすぼらしく見える

軟毛の人がニュアンスパーマなど弱めのパーマをかけると、ボリュームを出すつもりが逆にみすぼらしく見えてしまいます。

ですから、軟毛や細毛の方は強めのパーマがおすすめなのですが、髪や頭皮への負担は計り知れません。

薬剤による頭皮への影響がある

ボリュームがほしい方のパーマは強めでしかも根元付近からかけていくため、頭皮へ薬剤がついてしまいます。

パーマ液の1剤ははシスチン結合といってタンパク質を切り離す薬剤ですからタンパク質でできている頭皮へも負担が出てしまいます。

ロッドの引張による頭皮への影響がある

パーマ液によって頭皮ダメージしたところにさらにロッドをテンション(引張の力)をかけて巻いていくわけですから、頭皮ダメージはますます大きくなります。

「縮毛矯正のメリット・デメリット」

メリット

クセが伸びるからお手入れしやすい

縮毛矯正のメリットは髪のくせ毛が改善されストレートになることです。今まで髪のお手入れに悩んでいた方からしてみれば、特に初回の縮毛矯正は奇跡的な出来事のように感じるでしょう。

そしてハマっていきます。

一瞬つややかな髪の毛に見える

また縮毛矯正は髪の毛を高温で潰すためかけ始めは髪がつややかに感じます。

デメリット

軟毛、薄毛の人がかけると余計みすぼらしく見える

髪の毛をつぶしストレート毛に矯正するわけですから、当然軟毛や薄毛の方が縮毛矯正をかけるとものすごくみすぼらしく見えてしまいます。

薬剤による頭皮への影響が大きい

縮毛矯正もパーマの部類に入りますが、縮毛矯正の薬剤はパーマ液の中ではダントツで強いです。

縮毛矯正も根元付近からかけるため、地肌に付いたり、また薬剤を塗布したあと放置するときに気化した薬理作用が頭皮に悪影響です。

アイロンによる高温、引張の力が頭皮へ悪影響

縮毛矯正は1剤を洗い流したあと、髪を乾かしその後高温のアイロンで引っ張りながら髪を潰しくせ毛を伸ばしていきます。

美容室で縮毛矯正をかけるときのアイロンの温度はなんと200度です。

髪の毛が耐えられる温度は約100度前後なのでその2倍の温度で髪の毛を潰し伸ばしていきます。

薬剤による頭皮ダメージを伴ったところへ高温、引張の力が加わることで髪の毛根がかなり弱ってしまいます。

縮毛矯正をかけてないと落ち着かなくなる(依存症)

縮毛矯正はくせ毛の方にしてみれば奇跡的な施術かもしれませんが、これがクセになり短期間で頻繁にかけるようになってきます。

特に長年縮毛矯正をかけている方は薄毛を発症してしまっていることが多く見られます。

私が見る限り特に生え際とつむじの薄毛が多いです。

「パーマに対する薄毛対策」

「パーマをかけるのを止めましょう」とまでは言いませんが、パーマをかけるときは以上のようなリスクを考えなければいけません。そのためには、

パーマをかける頻度を工夫する

パーマをかける頻度を減らすことです。年配の方で毎月パーマをかける方がいますが、確かにボリュームは出しやすいですが、髪が薄くなったり、クレパスといってロッドの形がそのまま生え癖として残ってしまったり、髪が大ダメージしたりしています。

なので根元付近からかけるパーマは多くても3ヶ月に1回くらいの頻度が良いでしょう。

パーマの薬剤を美容師と相談する

パーマ液にも種類がたくさんあります。その中で髪や頭皮への負担の少ない薬剤を担当の美容師さんと相談しましょう。

少々お値段が高くても将来的なことを考えると、当然頭皮や髪に良い薬剤が良いです。

例えばメニューにクリニックパーマやダメージレスパーマ、オーガニックパーマと書かれていたらそちらをおすすめします。

ヘアケア、頭皮ケアは必ず行う

必ず頭皮ケア、ヘアケアは行うようにしてください。頭皮を健康的にするだけでなくパーマの持ちにも関わってきます。

パーマの持ちははっきり言ってアフターケアによりけりです。パーマの持ちが悪くなると頻繁にパーマをかけてしまう傾向になるため、アフターケアはしっかりしましょう。

「縮毛矯正に対する薄毛対策」

結論から言うと薄毛や軟毛の方ははっきり言って縮毛矯正はおすすめしません。でもどうしてもかけたいというのなら次のことを守りましょう。

どうしても縮毛矯正をかけたいなら1年に1.2度の頻度に抑える

縮毛矯正は非常に強いパーマと認識しかける頻度は1年に1度に抑えます。多くても2度までです。(半年に1回)それ以上は脱毛や薄毛のリスクが高まります。

育毛剤で頭皮ケア

縮毛矯正は頭皮への負担も大きいため頭皮ケアのための育毛剤も必要です。育毛剤の中でも頭皮への栄養補充を目的としたものを使います。

ちなみに育毛剤の種類には発毛促進のものと、抜け毛予防のものがありますが、縮毛矯正でのアフターケアに使うものは後者の抜け毛予防の育毛剤を使ってケアしていきます。

トリートメントでヘアケア

縮毛矯正は頭皮だけでなく髪の毛も潰されて大分ダメージしています。

艶を少しでも出したいのであればシャンプー後のトリートメントに加え、洗い流さないトリートメントも必要です。

またシャンプーもできれば洗浄力の弱いもので地肌に優しいアミノ酸系がおすすめです。

「まとめ」

このようにパーマや縮毛矯正は頭皮と髪への負担が非常に高くなります。

パーマと縮毛矯正どちらが良いかというと、まだパーマのほうの薬剤が縮毛矯正よりも弱いのと高温で髪の毛をいじめないのでマシと言えるでしょう。

ただし、どちらとも頻繁に施術をすることで薄毛リスクは高まりますので、かける頻度も考えて施術を受けるようにしましょう。