薄毛対策というと「スカルプシャンプーや育毛剤を使う」「頭皮マッサージをする」「髪に良い栄養をとる」などの方法を思い浮かべる人が多いのでしょう。
これらの方法も育毛に効果が期待できますが、「運動する」ことも有効なのはご存知でしょうか。
「運動が薄毛にどう関係するの?」と不思議に思う人もいるでしょう。
そこで、ここでは、薄毛対策に運動が効果的な理由を説明し、おすすめの運動も紹介します。
この記事を読めば、どんな運動が対策として有効かわかりますよ。
Contents
運動はどうして育毛にいいの?
薄毛対策でよく使われる育毛剤は頭皮に直接つけるもののため、それだけ効きそうな感じがしますよね。
髪に良い栄養を摂る必要性も、感覚的に理解しやすいでしょう。
しかし、運動はあまり髪の毛と関係なさそうに思えます。
ここでは、運動がどうして育毛に役立つのか、その理由を説明します。
血行を促進する
大きな理由として、運動をすると全身の血行が良くなることが挙げられます。
髪は毛穴の奥にある毛母細胞が分裂を繰り返して伸びてきたものです。
活発に分裂して成長するためには、それだけ充分な栄養が必要となります。
しかし、どれだけ栄養をしっかり摂ったとしても、それが毛根まで届かなければあまり意味がありません。
栄養を届けるのは血液の役割です。
そこで、栄養がスムーズに行き渡るようにするには血行を促進する必要があります。
運動をすると筋肉を使うため、血の巡りが向上します。
結果的に毛根に栄養が届きやすくなるため、薄毛対策となるのです。
ストレス解消になる
ストレスを過度に溜め込むと、心身にさまざまな影響を及ぼします。
たとえば、常に筋肉が緊張した状態が続き血行不良になる、夜眠れなくなるなどです。
血行不良になれば栄養が毛根に届きづらくなりますし、睡眠不足が続くと髪の成長に関わる成長ホルモンが充分に分泌されません。
結果的に、抜け毛や薄毛に結びつきます。
もっとも良いのは、ストレスの元となるものから離れることです。
しかし、たとえばストレス源が人間関係や仕事のプレッシャーであった場合、離れることは容易ではないでしょう。
そのため、適度に発散することが大切です。
運動はストレスを解消するのに役立ちます。
これは、運動をしている間は身体を動かすことに集中するため、気にかかっていた物事から一時的に意識がそらすことができるためです。
また、簡単な運動であっても行うことで達成感が得られ、気持ちが充足することでストレスの発散につながります。
運動して身体が温まると心身の緊張がほぐれ気分が良くなる効果も得られます。
ただし、もちろんイヤイヤやるのではなく、楽しんでやることが大切です。
運動には種類がある
運動とひとことでいっても、ストレッチ、有酸素運動、無酸素運動などの種類があり、それぞれ効果や特徴が異なります。
ストレッチは、筋肉をほぐし柔軟性を高めるためのものです。
ここでは、特に有酸素運動と無酸素運動について、どういった違いがあるのかを解説します。
有酸素運動とは
軽度~中程度の負荷を持続的に身体にかける運動のことです。
運動する際、酸素をとりこんで筋肉に送り込み、脂肪を燃やしてエネルギーに変える働きがあります。
代表的な有酸素運動は、スイミングやウォーキング、サイクリングなどです。
無酸素運動とは
短時間で大きな力を出す運動です。
筋肉を動かすのに酸素を使わないため、無酸素運動と呼ばれます。
運動の際、エネルギー源として使用するのは糖です。
運動の強度が高いため、持続時間は数分程度となります。
代表的なものは、筋力トレーニング(腕立て伏せや腹筋など)、ウェイトリフティング、短距離走などです。
薄毛対策で行うならどっちの運動が良いの?
おすすめは有酸素運動
有酸素運動は心肺機能や血管の柔軟性の向上が期待でき、全身の血流も良くなります。
無酸素運動は筋肉量を増やす運動です。
健康維持やダイエットを目的とするのであれば、どちらの運動も組み合わせて行うと良いでしょう。
薄毛対策として運動をする場合、その目的は頭皮の血行を良くすることです。
これには有酸素運動のほうが適しています。心肺機能が向上して血行が促進されるからです。
おすすめの有酸素運動
有酸素運動にはさまざまなものがあるため、ライフスタイルや好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
室内でできる有酸素運動を紹介
忙しくて運動する時間があまり取れない、外で運動するのが面倒という人もいるでしょう。
そこで、家で出来る有酸素運動を紹介します。
●腿上げ
1.肩幅に開いて立ち、腰に手をあてる。背中は曲げない。
2.息を吐きながら右足の太腿を上げていく。
3.太腿が床と平行になればそのまま3秒静止。
4.息を吸いながら右足をゆっくりもどす。
5.左足で同じようにする。交互に5回ずつ繰り返す。
●踏み台昇降 ※15~20cm程度の高さの踏み台を用意
1.踏み台の前に立つ
2.右足を台にのせる。ついで左足をものせる。
3.右足を台からおろす。次に左足もおろす。
4.これを繰り返す。
●フラフープ
腰にあてて勢いよく回し、そのまま落とさないように腰を前後に動かす。
●エア縄跳び
室内では広いスペースが必要になるため、縄があるつもりで飛ぶエア縄跳びがおすすめ。
※縄跳びは、飛ぶときに音や振動がでます。時間帯に注意しましょう。
室外で行う有酸素運動
室外で行う有酸素運動をいくつか紹介します。
●ウォーキング
これまで運動する習慣がない女性が始めるのであれば、ウォーキングがおすすめです。
歩くだけなので、運動が苦手な人でもできます。
背筋をピンと伸ばして腕をふり、大きく足を開いて歩くと効果的です。
●サイクリング
自転車をこぐサイクリングは、膝や腰など身体への負担が少なく手軽にできる有酸素運動の1つです。
あえてサイクリングの時間を作るのが難しい人も、出勤に自転車を使う、買い物に車ではなく自転車で行くなどしてみると良いでしょう。
運動する際のポイント
薄毛対策で有酸素運動をするのであれば、何よりも継続することが大切です。
くたくたになるまでやる必要もなければ、長くやる必要もありません。
有酸素運動は20分以上やるべきといわれることがありますが、これはダイエットが目的でやる場合にあてはまります。
有酸素運動では、20分経つまでは糖が消費されその後に脂肪の燃焼が始まるために、このように言われているのです。
薄毛対策の場合、血行の促進が目的です。
そのため、必ずしも20分にこだわることはありません。
ストレスに感じるようになっては本末転倒なので、気軽にできる運動を行うことが大切です。
運動だけでは不十分
運動は血行を促進しストレスの発散にもつながるため、薄毛や抜け毛への対策の1つとしておすすめです。
健康維持にも役立ち、身体が引き締まるなど、美容面でもメリットがたくさんあります。
しかし、運動だけでは薄毛対策としては不十分です。以下のような点にも注意しましょう。
生活習慣の見直しをする
睡眠不足ぎみではありませんか。
深い睡眠をとると成長ホルモンが分泌され、髪の成長や細胞の修復に作用します。
眠りが足りていなければ充分な成長ホルモンの分泌ができず、髪が健やかに育ちづらくなってしまいます。
生活習慣を見直し、できるだけしっかりと睡眠をとるようにしましょう。
習慣的に運動を続けていれば、心地よい疲労感で良い眠りに入ることができます。
食事もしっかり取って
運動することで頭皮の血行が良くなっても、肝心の栄養が不足していては意味がありません。
脂っこいものや甘いものばかり食べていて栄養が偏っている、無茶なダイエットをしている、忙しくてコンビニ弁当やファーストフードですませているといった場合は、食生活を改善するよう努めましょう。
まとめ
運動すると、髪の健やかな成長に良い影響があります。以下のような効果が期待できるからです。
血行が促進する
ストレス解消になる
運動には無酸素運動と有酸素運動がありますが、薄毛対策であれば有酸素運動がおすすめです。
踏み台昇降や腿上げなど自宅でできる運動もあるため、できそうなものを試してみると良いでしょう。