生理前から生理中は、心身ともに調子が悪くなる人も少なくありませんよね。
腹痛だけでなく、頭痛や腰痛や肌荒れ、あるいはイライラしたり落ち込んだりと、感情的になる人もいます。
こういった症状は、女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)のホルモンバランスが乱れることで起こります。
また、生理になると抜け毛が増えるという人もいるため、髪にも影響が出る期間だといえます。
また、生理中は髪を染めたりパーマをかけたりするのも、避けた方が良いと聞いたことがある人もいるかもしれません。
髪に影響を与えているのは2つのホルモンのうちのエストロゲンで、丸みのある体形などの女性らしさを作るホルモンです。
そして髪の発達と成長に関わっているため、エストロゲンによって豊かで美しい髪が生成されます。
それが、生理中にホルモンのバランスが崩れることで、普段と身体や皮膚状態も変わるため、カラーやパーマなどの強い液剤は避けた方がトラブルにならずに済みます。
そこで今回は、生理のときは髪の状態が変わるということと、生理に合わせたヘアケア対策をお伝えしましょう。
Contents
生理のときの頭皮は普段と違うの?
生理中はいつもより髪がパサつく、まとまらない、ツヤやコシが失われているなど、何かしらの変化を感じる人も多いのではないでしょうか。
いつもはハリがある髪も、生理中は柔らかくてうねりが出る人もいるかもしれません。また、頭皮にニキビや痒みの症状が現れる人もいます。
そこでここでは、生理中の頭皮や髪質の状態の変化について、詳しく説明していきましょう。
ホルモンバランスと髪
髪を維持する働きをしている女性ホルモンのエストロゲンは、生理中になるとホルモンバランスが崩れます。そのため、髪や頭皮の状態も変わります。
30代の後半くらいから髪質が変わったという人は、女性ホルモンのエストロゲンが減少したことによって、髪が抜けたり薄くなったり、コシやハリがなくなったと、影響を受けたことになります。
また、妊娠して抜け毛が増えたという女性も、同じ原因によるものです。
この女性ホルモンの分泌量が少なくなると、相対的に男性ホルモンが増加します。
そのため、なおさらバランスが崩れて、心身面に症状を引き起こしやすくなってしまうんです。
貧血と髪
生理中に血液が多量に体外に排出されると、身体は貧血状態になります。
美しくツヤのある健康な髪が生成されるには、栄養が血液によって頭皮に運ばれる必要がります。
そのため、貧血によって血行不良になると栄養が頭皮に運ばれなくなり、髪にも影響が出てきます。
また、生理前の2週間から排卵があり、基礎代謝が下がっていきます。
代謝が低いと体温も下がり、血管が細くなります。
それによって血液循環も悪くなると、貧血時と同様に髪に影響が出ます。
そして生理期間中は便秘になる人もいると思いますが、体内の老廃物の排出がいつもよりもスムーズにいかなくなると、不要な物が体内に留まり、髪に栄養が送られにくくなってしまいます。
血行不良によって、髪に充分な栄養が行き渡らなくなるために、生理中は髪のトラブルを抱えやすくなるといえるでしょう。
頭皮の乾燥・脂性
生理中は髪だけでなく頭皮にも影響します。女性ホルモンのエストロゲンは頭皮の健康維持にも関わっているからです。
エストロゲンが減ると頭皮の健康状態が維持しきれなくなり、乾燥しやすくなります。
そのため、生理前後には頭皮に痒みやフケなどの症状が出る女性もいるでしょう。
その逆で、プロゲステロンが増加すると、皮脂分泌量が増え、酸化して脂っぽい症状が出て、臭いや痒みも出てくるでしょう。
生理周期の正しいヘアケアで頭皮を守る
生理のときには頭皮や髪に影響が出るため、月経の周期を確認しながら、月経に合わせてヘアケアしていくことで、髪に良い影響を与えることができるようになります。
そこでここでは、生理周期に合わせたヘアケア方法をお伝えしていきましょう。
ホルモンバランスを整える
生理周期を把握して、生理前後にはホルモンのバランスを整えるよう心掛けると良いでしょう。
通常の生活で、栄養に偏りがあったり、不規則な生活を送っていたりすると、生理前になると体調に影響が出て、不調を訴えることが多くなります。
ホルモンバランスを整えるには、栄養バランスのとれた食生活を送り、ストレスをためないようリラックスした時間を作り、充分に睡眠をとることが大事です。
また、生理の後にはエストロゲンの分泌量が増え、身体的にも精神的にも元の状態に戻りますので、生理前に傷んだ髪のケアをして、髪を補修・改善していきましょう。
そして、カラーリングやパーマをするときは、生理中や生理前は避け、生理後の1週間くらいにすると良いです。
低温期
基礎体温を付けている女性は知っていると思いますが、月経が始まってから排卵までの14日間は、低温期に入っており、体温が低い状態です。
低温期はエストロゲンの分泌量が増え、基礎代謝も上がる時期のため、体調や肌の調子が良くなる傾向にあります。
また、肌同様に頭皮も体の皮膚の一部ですから、頭皮環境も良い時期に入ります。
そのため低温期には肌だけでなく、頭皮や髪も積極的にケアしていくと、効果に現れやすい良い時期といえるでしょう。
高温期
排卵後から次の月経までは、プロゲステロンの分泌量が増え、基礎体温が上がって高温期に入ります。
そのため、身体にだるさを感じたり、身体が浮腫んだりする人も少なくありません。
人によって全く症状が出ない人と、強く出る人の差がありますが、この時期にはイライラしたり気分の憂鬱さを感じたりする、月経前症候群の状態になる人もいます。
症状が酷い人になると、頭痛や吐き気などを起こして、ベッドから起き上がれなくなる人もいます。
そんな状態になりやすい高温期には、頭皮にも影響が出やすく、液剤で炎症を起こす可能性も高くなりますので、パーマやカラーは避けるようにしましょう。
生理中の基本的なヘアケア
生理中は貧血ぎみで血行不良になりやすく、代謝も落ちているため、髪の毛根に栄養が行き届きにくい状態です。
そのため、この時期に頭皮や髪のダメージになるようなことは避けるようにしましょう。無理をすると、抜け毛が増えたり、切れ毛になったりします。
生理中は髪や頭皮に栄養が行き渡るよう、頭皮マッサージをおススメします。
血行が良くなると、毛根に栄養が行き届きやすくなりますので、髪にも良い影響を与えることができます。
乾燥肌
元々乾燥肌の人は、生理前になると頭皮が乾燥しやすくなります。そのため、シャンプーのしすぎには注意しましょう。
市販のシャンプーは強い洗浄力があるものが多く、頭皮に必要な皮脂まで洗い流してしまう場合もあります。そのため、可能であればアミノ酸系のシャンプーで洗髪するようにすると良いでしょう。
シャンプーの回数は1日に1回で充分です。夜、1日の汚れをキレイに取れば問題ありません。
また、夜シャンプーした後は頭皮用のローションなどを使用して、保湿ケアを積極的に行っていきましょう。
脂性
脂性の人は普段食べるものも、可能な限り脂っぽいものは避けるようにすると良いでしょう。
また、頭皮や髪がベタつくからといって、シャンプーをする際に力任せにゴシゴシと強く洗わないでください。
しっかりと髪を濡らして丁寧に洗って、充分にすすいで流してください。
そして入浴後に髪をタオルドライした後は、脂性の場合は特にしっかりと乾かす必要がありますので、蒸れた状態を避けるためにもお風呂からあがったらすぐにでも髪を乾かすよう心掛けましょう。
生乾きのままにしておくと、頭皮環境が崩れて臭いが発生することもあります。
まとめ
今回は、生理のときは髪の状態が変わるということと、生理に合わせたヘアケア対策をお伝えしました。
生理前からホルモンバランスが崩れることで、体調だけでなく頭皮や髪にも影響が出て来ます。
酷い症状の人は月経前症候群といって、気分的にも落ち込んでしまう場合もあります。
また、女性は生理周期によって高温期と低温期があります。
高温期のときは不調になりやすい傾向にあるため、パーマやカラーは避けて、頭皮マッサージを行って頭皮の血液循環を促すようにすると良いでしょう。
また、低温期にはエストロゲンが多く分泌されるため、髪の補修や改善の効果が得やすくなります。
そのため、この時期に積極的にヘアケアすることで、髪にも良い効果が出やすくなります。
女性は生理周期によって体質も精神も髪も変わります。周期を確認しながらその期間に合ったヘアケアをして、健康な髪を守っていきましょう。