女性の薄毛と男性の薄毛を混同して間違った育毛をしていませんか?
女性と男性の薄毛は根本的に違いますので、こちらでその違いをまとめました。
Contents
女性特有の薄毛
・びまん性脱毛症
びまん性脱毛症とは髪の毛が痩せ細り頭部全体のボリュームが少なくなってしまう女性特有の薄毛の症状です。
原因
びまん性脱毛症は女性ホルモンの低下やストレス、年齢的なものが複雑に組み合わさることで発症してしまいます。
特に発症しやすい原因というのは
加齢による女性ホルモンの低下
女性は40歳を過ぎたあたりから女性ホルモンの分泌が減ってしまいます。女性の髪の毛は女性ホルモンであるエストロゲンが大きく影響しています。
特に更年期の時期になってくるとそれが顕著にでてきます。
産後女性ホルモンが急激に減る
出産前までは女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが最高単位で分泌していますが、出産によってそれらが排出され急激に元の分量、またはそれ以下になってしまいます。
その落差の影響で一時的に抜け毛や細毛がでてしまいます。
産後このように薄毛の症状を発症することを産後脱毛症といいます。
しかし産後脱毛症は一定期間薄毛を経験しその後は元の量に戻ることがほとんどですが、髪質は元のように戻らない可能性があります。
過度のストレス
過度のストレスやストレスをずっと我慢していると自律神経が乱れてしまいます。
自律神経の乱れは女性ホルモンのバランスを乱してしまったり、血行を悪くしたり、そのほかのホルモンの分泌の妨げになってしまいます。
乱れた生活習慣
髪の毛はたくさんの種類の栄養をもとに作られます。例えば主原料はタンパク質ですが、髪の毛はケラチンタンパク質という物質でできています。
タンパク質をケラチンタンパク質に変えるためには亜鉛などのミネラルやビタミン類などをバランスよく摂取する必要があります。
日ごろの食生活が乱れてたり栄養に偏りが出てしまうとびまん性脱毛症の恐れがでてきます。
避妊薬を常習的に使用
避妊薬といえばピルが有名ですが、これらのお薬は女性ホルモンのバランスを強制的に変化させ妊娠するのを防ぐことです。
避妊薬を常習的に使えば女性ホルモンのバランスの乱れた続くため髪の毛への影響も大きくなっていきます。
メカニズム
びまん性脱毛症のメカニズムは上記にあることが原因で髪の毛の核である毛母細胞のヘアサイクルの乱れや髪の成長が止まってしまうことです。
髪の毛はだんだんと痩せ細り頭部全体的にボリュームのない地肌が透けて見えるようなヘアスタイルになります。
また十分な栄養を受け取れない髪の毛は乾燥したり、クセ毛になってしまいます。
しかし男性のように完全に消失してしまうことはありません。
・女性性男性型脱毛症faga
女性性男性型脱毛症とは女性のなかにある男性ホルモンが影響してしまう薄毛の症状のことをいいます。
原因
びまん性脱毛症同様加齢やストレスなどで女性ホルモンが減少してしまうともともと持っている女性ホルモンと男性ホルモンとの優位差がなくなってしまいます。
女性は当然女性ホルモンの分泌が多いのですが、1割程度男性ホルモンも持っています。
しかし女性ホルモンの分泌が減ることでこの差がだんだん縮まってしまい女性の男性化のようなかたちで薄毛を発症してしまいます。
女性が高齢になると低い声に声変わりをすることがありますが、こうした女性ホルモンの減少が原因となっています。
メカニズム
男性ホルモンのジヒドロテストステロンという悪玉男性ホルモンの影響が強いです。
ですから髪の毛が薄くなる箇所は生え際やつむじ付近が多くなります。
また分け目が薄くなってきたような感じがする方も実はこうした男性ホルモンの影響が強いかもしれません。
女性の薄毛の治療方法
女性の薄毛は男性のものとは根本的に原因が違うので治療方法もかわってきます。
女性ホルモンの分泌を促す
女性の髪は女性ホルモンであるエストロゲンが大きく影響していますので、まずは女性ホルモンの分泌を促す治療が最適です。
・女性ホルモン補充療法
更年期障害の時に用いられる治療方法ですが、女性ホルモンをお薬で補充する治療方法です。
しかし、副作用の可能性もありますのでしっかり考えてから取り組みましょう。
・生活習慣の改善
副作用もなく一番取り組みやすいのが毎日の生活スタイルを変えることです。
例えば乱れた食生活なら栄養バランスを考えて食事を摂ったり、普段から運動をする習慣をつくったり、夜更かしが多いのなら夜更かしをやめて睡眠時間をしっかり確保するといった生活習慣の改善が長い目で見たとき髪の毛にはとても良いです。
薄毛専門クリニックで専門的な治療を受ける
他にも薄毛専門クリニックで薄毛治療をするということができます。この場合薄毛を早くどうにかしたい。緊急性のある時に利用すると良いでしょう。
・メソセラピー療法
最先端の毛髪医療となります。
頭皮に直接注射器で髪の毛の栄養を注入する方法で、副作用なく安全にしかも効果的な治療方法です。
・ハーグ療法
メソセラピー同様ハーグカクテルという特別な栄養がブレンドされたものを頭皮に直接注射していきます。
こちらも副作用がなく、90%以上の結果を残しています。
・薬剤投与療法
女性性男性型脱毛症の場合女性の中の悪玉男性ホルモン、ジヒドロテストステロンの活動を抑制するフィナステリドというお薬を使います。
ただし、医療機関によっては副作用のリスクの影響で治療の許可が出ないことも頭に入れておきましょう。
このお薬は妊娠前、妊娠中、お子さんがいたりするとお子さんの生殖機能に障害をもたらせてしまいます。
なのでこの治療方法はあまりお勧めではありません。
男性特有の薄毛
ここからは男性の薄毛の原因です。
男性型脱毛症
男性の薄毛は男性型脱毛症といって生え際やつむじから薄毛、脱毛が始まり最終的には頭部上の髪の毛がほとんどなくなってしまう症状です。
これをAGAともよびます。
原因
ほとんどが遺伝によるものです。特に男性は母方の遺伝子を優勢的に受けるので母方の方の親類にハゲている方がいればその遺伝子を引き継いでしまいます。
メカニズム
男性ホルモンであるテストステロンが毛根で5アルファリダクターゼという酵素と結合するとジヒドロテストステロンといってテストステロンの10倍の強さをもつテストステロンが生み出されます。
この悪玉男性ホルモンはヘアサイクルを休止させ脱毛を促す作用を持ちます。
男性の薄毛の治療方法
男性の薄毛の治療方法は主に次のとおりです。
・病院で男性の薄毛用のお薬の処方
男性の薄毛AGAは病院で診察を受けることができ、プロペシアといってフィナステリドを主成分としたお薬を処方されます。
しかしフィナステリドは上記にも説明したとおり副作用の危険があります。
男性の副作用はフィナステリドを使うことで男性ホルモンの活動が抑制され女性化してしまうリスクがあります。
また性欲なども減退してしまいます。
・専門クリニックで薄毛治療
薄毛専門のクリニックでもプロペシアを使った治療がメインになりますが、その他にも最先端のメソセラピーやハーグ療法、また植毛などの治療を受けることができます。
・育毛剤
リアップなどに含まれるミノキシジルやプロペシアのフィナステリドが男性のAGAには今の所効果的だとされています。
まとめ
このように女性と男性の薄毛の原因やそのメカニズムは根本的に違ってきます。
女性ホルモン補充療法は通常の病院でもできます。
また治療方法も当然ながら変わってきますので、女性の薄毛は女性専門で行なっている薄毛クリニックなどで治療を受けるようにしましょう。