最近、頭皮の痒みを感じて無意識に掻いてしまっている自分に気付き、密かにお悩みのあなた。
お気持ち分かります。
既婚でも独身でも、お子さんがいてもいなくても、40代の女性は、キッチンに立って料理をする機会が多いですものね。
そんなときに、頭皮の痒みを感じても、掻きむしるわけにはいきません。
誰かと相手とお話ししている時に、頭皮の痒みが気になっても、相手に不快感を与えないかと、触れることすらできずにイライラして、会話の内容が入ってこないなんてことがあるかもしれません。
ご安心下さい!
あなただけではありません。
加齢により、誰にでも起こりうる現象なのです。
ただ恐ろしいことに、その痒みは、薄毛の前兆でもあります。
ですから、放置は禁物です!
その痒みの原因を知り、早めに正しいケアをすることで、痒みを解消し、薄毛への道を防ぎましょう。
Contents
頭皮の痒みの原因とは?
何より知りたいのは?
頭皮が頻繁に痒くなる理由ですよね。大きく分けると、2つあります。
①脂漏性皮膚炎
頭皮からの皮脂分泌が異常に多くなり、それが原因で起こる慢性皮膚炎です。
頭皮が赤くなり、痒みを伴います。
酷いときには膿を持ったり、かさぶたになり、塊のような脂性のフケが剥がれ落ちてくることさえあります。
②乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏性皮膚炎)
その名の通り、頭皮が乾燥する「乾皮症」のことです。
頭皮がカサカサになることで、痒みが発生します。
更に、乾性のフケが剥がれ落ちてくることもあります。
詳しく掘り下げていくと。
①は洗髪をきちんと行わない男性に多く見られる症状に思われるかもしれません。
確かに、頭皮を不潔にしていると、カビの一種であるフケの原因菌を増加させてしまいます。
ただ、これだけが原因になるわけではなく、シャンプーの洗い残しや、洗髪後すぐにドライヤーで乾かさず、生乾きの状態で放置しておくことで、頭皮に雑菌が繁殖することも関係します。
また、加齢によるホルモンバランスの乱れにより、免疫力が低下することも要因となります。ですから、男性だけではなく、女性にも関わる話なのです。
②は、頭皮の乾燥が主なる原因です!
洗浄力の強すぎるシャンプーを使っていたり、洗い方に問題があったり、空気の乾燥や日焼けによる乾燥も要因となり得ます。
また加齢により、水分を蓄えるセラミドやNMF(天然保湿因子)、コラーゲンの低下も関わってくるのです。
その他にも痒みの原因がいくつかあります。
黒髪より、白髪は5ミリほど太いため、白髪が増えると、毛穴が押し広げられ、それによりムズムズと痒みが発生することがあります。
また、頭皮は本来、弱酸性です。
一方で、カラーリングやパーマの薬剤は、アルカリ性なため、これらを使用すると、頭皮がアルカリ性に傾き、ピリついたり、痒みが伴うことがあります。
疲れや寝不足で肌が敏感になっていると、尚更影響を受けやすくなるので注意が必要です。
当然、ストレスも大敵です!
ストレス自体が痒みを起こすわけではありませんが、心身にストレスがかかると、血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こします。
すると、男性ホルモンが優位になってしまい、頭皮に栄養や水分が行き渡らなくなり固くなったり、汗をかきやすくなることで、皮脂が過剰に分泌され、痒みに発展するのです。
以上から、痒みの原因はお分かりいただけたかと思います。
では次に、その頭皮の痒みが、なぜ、薄毛の原因になるのかお話しします。
その頭皮の痒みは薄毛の前兆なの?
薄毛に悩んで病院に訪れる人の約15%は、同時に頭皮の炎症や痒み、フケ、突っ張りを訴えてきます。
このことから分かるように、頭皮の痒みは薄毛の前兆なのです。
痒みの原因が、皮脂分泌の過剰であれ、乾燥によるものであれ、何れにせよ、頭皮の血流が低下し、薄く固くなることには変わりはありません。
すると、髪を育てるのに必要な栄養や水分を、頭皮で保持することができず、抜け毛が増えてしまいます。
もちろん、新しい髪も生えてこなくなり、薄毛が進行してしまうのです。
更に、あなたの頭皮に合わないヘアケア商品やカラー、パーマ等の薬剤の使用、乾燥し過ぎる環境、紫外線といった外的刺激が、頭皮のバリア機能をより低下させてしまいます。
ですから、頭皮の痒みを抑えるためのケアは、薄毛対策にもつながるのです。
次に、具体的な対策方法をご紹介します。
頭皮の痒みを抑えるケアは?
とにかく、家でセルフケアを!と考える場合には、赤く熱を持っていて、膿が出ているときは頭皮を冷やします。
逆に乾燥してカサカサのときは、温めるのが効果的です。
ただやはり、頭皮が赤くただれたり、膿を持っていたり、出血やかさぶたが出来ている等の症状が酷い場合には、皮膚科に行くことをお勧めします。
外用薬の塗り薬や内服薬(抗アレルギー剤等)が処方されますので、きちんと治療をして治すことが先決です。
またその痒みが、何かの病気によるものである場合もあります。
違和感を感じたり、判断しかねるときは、専門家に診てもらうのが一番ですね。
では次に、軽い症状のうちに、痒みのケアをする場合です。
いくつかポイントがあります。
①市販の頭皮保湿用のローションを使う
頭皮のバリア機能を回復させ、健全に保つためには、保湿が必要です。
育毛剤もその一種で、育毛と名が付いていますが、主なる目的は、まず頭皮の健康を取り戻すことなのです。
②シャンプーを見直す
一般的なシャンプーは、石油系のもので、安価にするために人工的な界面活性剤が入っています。
ですから、年齢を重ね、敏感になった頭皮には刺激が強すぎます。
天然の洗浄成分でできたアミノ酸系や石鹸系のものがお勧めです。
③洗い方と乾かし方を見直す
きちんと洗髪を行うなければと思い、爪を立てガシガシ洗っていませんか?
それでは返って、頭皮を傷付け、痒みを悪化させてしまいます。
あくまでも指の腹を使って、マッサージするように頭皮を優しく揉むだけで良いのです。
更に大切なのは、シャンプーを使う前に、よくシャワーのお湯だけで予洗いをすることと、シャンプー後は、しっかり洗い残しがないように流すことです。
また、頭皮の生乾きは雑菌を繁殖させてしまいます。
ですから、洗髪後はタオルで押さえるように水分を拭き取り、すぐにドライヤーで乾かします。
その際も、髪の根元を乾かすようにすること、また、1ヶ所に熱が当たり続けないように、絶えず場所を変えるようにします。
最後は、冷風で頭皮をクールダウンさせることも忘れずに!
④白髪染めを替える
セルフのものは、誰でも簡単に染められるように非常に強い成分で含まれており、当然頭皮に負担がかかります。
やはり、専門の美容師さんに相談するのが一番ですね。
白髪染めの薬剤を替えたり、頭皮の保護をきちんとしてもらったりすることができます。
ヘアマニキュアに替えてみるのも一つの手です。
⑤紫外線対策をする
お肌と同じように、直射日光は髪だけではなく、頭皮にも良くありません。乾燥を促してしまいます!ですから、帽子や日傘を使用しましょう。
⑥食生活を見直す
食は人の基本です。
何も髪に良いものをとか、ホルモンバランスを整えるものをというように、特定のものを食べることを心掛けるよりも、バランス良く食べることが一番です。
質の良い動植物両方のタンパク質、ビタミン・ミネラルを補給する野菜、果物、海藻、キノコ類、適度な量の炭水化物で。しかし、あまり難しく考えずとも、食卓の彩りがきれいであれば、自然とバランスが取れているものですよ。
⑦その他の生活を見直す
心身の健康を維持するためには、睡眠は大切ですよね。
もちろん、忙しいのは分かります。なるべく、早寝することから心掛けてみましょう!
また、適度な運動も。そんな時間ない…という声が聞こえてきそうですが。
1駅前で電車を降りて歩いてみるとか、エレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使ってみるとか、趣味と運動を兼ねて、ヨガやダンスを始めてみるなど工夫してみてはどうでしょうか。
あと、枕カバーは常に清潔にしておくこともお忘れなく!
頭皮の痒みは、本当に人をイライラさせますよね。
そのイライラで、更に痒みを悪化させてしまい、悪循環です。
加齢によるものだから仕方ないと思わず、まずは病院に行き、しっかり専門家とともに治療することが大切です。
それとともに、ご紹介した対策を実行してみてはいかがでしょうか。
それは、薄毛の危機を回避できるだけではなく、あなたの心も軽くしてくれるはずです。
もしかしたら、一番体が激変する時と、あなたの人生で一番忙しい時期が重なっているかもしれません。
だからこそ、体が資本です!
頭皮の痒みは、体からのサインです。
ご自分の体に目を向け、どうぞ労ってあげる時間を作って下さいね。