薄毛といえば、男性の悩みというのが定番でした。
近年、その定番の常識が崩れ、女性でも薄毛に悩む人が増えています。
ブラシを掛けてみたら、ごっそりと抜けてしまうようなことも増え、悩みとしても重大なものになってきているのです。
薄毛には必ず原因があるため、解決の糸口にしていかなければいけません。
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社会進出とともに増えてきた薄毛
女性の抜け毛といえば、以前はそこまで話題に上がることはありませんでした。
円形脱毛症のような病気はあっても、全体的に髪が薄く頭皮が目立つほどは出てこなかったといえるでしょう。
近年ということが大きなポイントで、女性の社会進出が活発になったのとともに増えてきたとも考えられています。
女性が社会に積極的に進出するようになり、環境の変化から、ストレスも強く受けるようになりました。
仕事にプラスして、育児や家事などにも追われ、日々忙しく過ごしている中で受けるストレスは、かなり深刻なものです。
これが女性ホルモンを含めたバランスを乱す原因にもつながり、薄毛になってしまうことが起きます。
髪は身体の一部であって、成長の段階でホルモンバランスの影響を強く受けるからです。
特に働き盛りの世代に多く見られる原因で、薄毛になったことがさらに心理的圧迫となり、ストレスを増やしていきます。
薄毛の悪循環が生まれてきても、それを相談して解決する方法を探すだけで辛くなってしまうのです。
全体的に表れてくるびまん性脱毛症
女性に起こる薄毛のパターンは、たいがいが男性と違います。
男性の場合、AGAなど特徴的な薄毛もありますが、前がわからや頭頂部から薄毛になるのが一般的です。
生え際はそのままで、ボリュームがどんどん落ちてくるので、どこから薄毛という判断が難しいのが問題です。
気が付いたときには、毛量がなくなってしまいます。
基本としては、こうした薄毛は老化現象のひとつとして考えられてきましたが、実際にはそれだけではありません。
ほかにも女性に多く見られるヘアカラーなども薄毛に影響する原因です。
過度のダイエットにより、ホルモンバランスを崩し、栄養が偏ったことで起きる例もあります。
気が付いたときには進行してしまうため、普段から注意が必要なタイプです。
牽引性脱毛症と分娩後脱毛症
牽引性脱毛症
女性の脱毛症の中でも、若い年代でもありえるのが牽引性脱毛症です。
ポニハゲなどという言葉も出てきましたが、牽引性の名前の通り引っ張ったことで薄毛になってしまうパターンです。
髪を引っ張るような髪形もいろいろとありますが、ポニーテールのようにきっちりと引っ張り続けていると、頭皮にも負担がかかります。
髪も抜けやすくなり、同じところにストレスをかけ続けることになるでしょう。
常にきつく縛っていたりする人にも表れやすい薄毛のパターンです。
一定の髪形をやめるのが一番で、負担が少なくなるようにするだけでも違いがあります。
毛根の機能が失われてしまえば、生えてこなくなってしまうため、一定の分け目を作ることが日課の人などは注意が必要です。
癖がついてしまうぐらいなら問題はありませんが、ちょっとでも異変を感じたらすぐに対処したほうが良いでしょう。
男性でも見られることがあります。
分娩後脱毛症
女性ホルモンの影響は、さまざまな生活シーンの中で見られます。
女性の場合、出産後はホルモンのバランスが変化しやすい時期です。
妊娠中は女性ホルモンが活発化していきます。
この間は、女性ホルモンによって髪が抜けにくくなりますが、出産後には元に戻ろうとします。
これにより、抜け毛が目立つようになりますが、一部分ではなくやはり全体でみられる状態です。
時間とともにホルモンのバランスがとられるようになり、抜け毛も目立たなくなります。
どちらのパターンも、女性特有ともいえる薄毛です。
男性のAGAような脱毛症は、進行を止めるのは薬の力を借りたりしなければいけません。
これらのパターンは、進行も止めることができます。
原因がわかれば、対策をしていける点も違いです。
ホルモンのバランスによる影響
女性の抜け毛のパターンからわかることは、女性ホルモンが大きく影響するところでしょう。
よくある間違いとして、女性ホルモンというと、女性だけ分泌されるホルモンと思われがちですがこれは異なります。
男性も女性ホルモンが必要で、その量や割合が違います。
薄毛の原因として、女性ホルモンが減少すると言うのは、男性ホルモンの割合が上がってくるのが問題です。
男性ホルモンが髪の成長プロセスに影響することはわかっており、バランスが崩れたことで薄毛につながります。
ホルモンのバランスは、産後などだけではありません。
過度のストレスも原因となりますし、日常生活からも影響を受けます。
ダイエットのし過ぎによっても、身体に負担がかかり、ホルモンバランスが崩れることも少なくありません。
加齢も原因になるように実際に避けられないこともあります。
年齢によって薄毛になってしまうというのは、すべて回避できるわけではありません。
しかし、生活習慣などは気を付けていくことができる部分です。
こうした部分での対策は、美しい髪を守るために必要と言えるでしょう。
ストレスに関連してきますが、血流の悪化も髪に影響します。
髪が成長するためには、栄養が必要です。
忘れてしまっている人もいますが、髪も身体の一部分だからです。
毛母細胞で作られて押し出すように伸びていきますが、生えてきた髪は成長しません。
作り上げる瞬間が重要で、作られた後は細胞的には死んでしまっている状態です。
人間の身体はストレスを感じると、耐えるために血管を細く収縮させます。
血液の中には栄養分があり、一緒に運んでいってくれる大事なバイパスです。
これが細くなれば、頭皮もエネルギー不足となり、髪を育てていけなくなります。
栄養という面では、食事も重要です。
ダイエットがホルモンに影響するだけではなく、髪の成分としても足りなくなる恐れがあります。
ほかにもインスタント食品やファストフードなどに頼っていると、バランスを崩し髪を作り出しにくくなるのも問題です。
薄毛に悩んでいる場合には、原因として自分の生活を考え直してみなければいけません。
脂肪分を多くとったことで、皮脂分泌が多くなり過ぎ、毛穴がうまく機能できないというのも薄毛につながるでしょう。
逆に大豆食品などイソフラボンを多く含む食品を意識的に摂取するのは、わかりやすい対策です。
イソフラボンは女性ホルモンに非常に似ており、髪のためにもメリットがたっぷりあります。
喫煙も薄毛に影響する問題です。
女性の喫煙者の場合には、薄毛の原因になることは理解しておかなければいけません。
喫煙すると、ニコチンを摂取します。
このニコチンは、血管を収縮させる働きがあるのです。
ストレスがかかったときと同様ですが、当然栄養分が運ばれていかなくなります。
薄毛になるプロセスとしても重要ですが、ストレス発散のつもりが、余計に負担を掛けてしまっているともいえるでしょう。
地味に響いていく生活習慣の影響
女性の薄毛の原因として、最も注意しなければいけないのは生活習慣です。
ストレスという面だけではなく、生活のリズムの変化から見ていく必要があります。
不規則な生活を繰り返している人も多くなりましたが、これが深刻な薄毛の原因になるからです。
生活が不規則になると、食事をとる時間などもまばらになります。
睡眠に関しても、うまく時間の調節をしなければいけません。
本来であれば、ゆっくりと休んでいなければいけない時間帯でも、仕事をしたりしている人もいるでしょう。
これが薄毛につながってしまいます。
髪が成長するためには、成長ホルモンが必要です。
この成長ホルモンは、いつでも分泌されているというわけではなく、夜の22時から2時までの間にピークを迎えます。
肌のターンオーバーでも、ゴールデンタイムと呼ばれますが、理由は変わりません。
成長ホルモンが分泌されやすくするためには、良質な睡眠も必要です。
22時前に就寝し、ゆったりと眠れていなければ、薄毛につながる可能性が出てきます。
頭皮も清潔な状態で睡眠に入ることが大切です。
忙しくて、朝おきてからシャワーを浴びて終わりすると言った人も注意が必要です。
清潔にしているからと言って、過度のシャンプーも頭皮にはダメージを与えます。
こうした生活自体が、薄毛につながることを理解しておかなければいけません。
まとめ
女性の薄毛の原因は、時間とともに変化するものもありますし、意識的に変えられる部分もあります。
多くはホルモンのバランスが影響してくるため、日常の生活から整えられるように意識していくといいでしょう。
薄くなってからだと、対応が後手になってしまうからです。