ヘアスタイルは見た目の印象を大きく変えるものです。
髪が薄くぺたっとしてボリュームがないと、なんとなく老けて見えて気になりますよね。
薄毛が気になりだしたら、正しいケアをするとともに病院を受診して治療を受けるのがおすすめです。
「何科を受診すればいいの?」
「どんな治療をするの?」
と不思議な女性も多いでしょう。
そこで、この記事では薄毛のときに受診する病院や治療の方法、自宅ケアなどについて説明します。
Contents
まずは薄毛の原因を知ることが大切
女性が薄毛になる原因はさまざまです。
どのようなものがあるか見ていきましょう。
ホルモンバランスの乱れ
女性の身体に分泌されているエストロゲンは、女性らしい身体作りに関わるホルモンです。
髪の成長を促す働きもあり、正常に分泌されている間は薄毛になることもありません。
ところが、加齢やストレス、疲れなどさまざまな理由からエストロゲンの分泌量が減ることがあります。
すると、髪がしっかり育ちにくくなり細くなって薄くみえるようになります。
さらに、髪自体が抜けやすくなりさらに薄毛を助長するのです。
誤ったヘアケア
洗髪やドライヤー、ブラッシングなどの基本的なヘアケアを誤った方法で行うと、頭皮や髪にダメージを与えてしまうことがあります。
たとえば次のようなものです。
洗浄力の強いシャンプーでごしごし洗う
1日に何度もシャンプーする
ドライヤーを頭髪に近づけて髪を乾かす
洗浄力の強いシャンプーや洗い過ぎは、頭皮から皮脂を過剰にとりのぞきます。
皮脂はお肌から水分が蒸発するのを防ぐ役割があり、取りすぎると乾燥して頭皮環境が悪化してしまいます。
ドライヤーを至近距離からかけ続けることも、髪や頭皮に熱ダメージを与え乾燥を招くため良くありません。
20~30cmほど離してかけるようにしましょう。
病気
抜け毛は脱毛症や隠れた病気が原因で起こることもあります。
脂漏性脱毛症:頭皮に皮脂が過剰分泌されてマラセチア菌が異常繁殖し、炎症を起こすことで起こる脱毛症
円形脱毛症:一部の髪が円形にごっそり脱ける脱毛症
単発型のほか、多発型や蛇行型などがあり、重度になると全身の毛が抜ける。
甲状腺機能低下症や膠原病などの病気
以下が原因で抜け毛が起き、薄くなることもあります。
女性の薄毛は、実にさまざま原因が考えられるのです。
牽引性脱毛症:いつも同じ位置で髪を分けていたり結んでいたりして、引っ張られている部分の髪が抜ける
産後脱毛症:妊娠中はたくさん分泌されていた女性ホルモンが出産後に正常な量に戻ることで、一時的に大量に髪が抜ける
カラーやパーマの繰り返しによる頭皮や髪のダメージ
どこで治療を受ける?
薄毛の治療は、主に一般的な皮膚科や頭髪専門クリニックで治療できます。
隠れた病気が原因で髪が抜けるときは、内科などで根本の病気を治すことが必要です。
一般の皮膚科が適しているケース
一般の皮膚科でも薄毛の治療をしています。
ただ、皮膚科は湿疹や水虫など薄毛以外も幅広く治療対象としている科で、薄毛に特化してるわけではありません。
最新の薄毛治療にはあまり詳しくない医師もいて、薄毛に対する治療方法が限られてしまう傾向があります。
一般的な皮膚科は、円形脱毛症や脂漏性脱毛症の際におすすめです。
これらは保険適用内で治療を受けられます。
頭髪専門クリニックが良いケース
頭髪専門クリニックは、髪に関する悩みに特化して治療を行っています。
最新の薄毛治療に詳しく、一般の皮膚科よりも治療手段が豊富です。
ホルモンバランスの乱れなどが原因で薄毛になり自宅ケアで改善しない場合におすすめです。
基本的に治療は自費診療となります。
円形脱毛症や脂漏性脱毛症などは保険を適用するところもあるものの、すべて自由診療とするクリニックもあるので注意が必要です。
女性専門のクリニックもあります。
待合室などで男性患者と顔を合わせるのが嫌という女性は、女性専門のところを受診すると安心でしょう。
そのほかを受診するべきケース
病気が原因で薄毛が起きているときは、内科などを受診して先に治すことが必要です。
ストレスが原因でやめたくてもつい毛を抜いてしまう抜毛症の場合は、精神科の受診が適切でしょう。
女性頭髪専門クリニックでは何をするの?
皮膚科や内科とは異なり、頭髪専門クリニックは日頃あまりなじみがないところです。
受診したくても、どのようなところかわからず行きにくい女性もいるでしょう。
ここでは、診察の流れや治療の内容などについて紹介します。
受診から診察までの流れ
クリニックによって違いはありますが、基本的には次のような流れになります。
1.受付して、問診票に記入
2.スタッフによるカウンセリング
3.専門医による診察、治療方針の説明など
4.治療を希望する場合は頭皮を撮影、血液検査も行う
5.1週間程度で検査結果がでたのち、再診して治療を開始する
カウンセリングでは、スタッフが問診表をもとに髪の悩みなどについてヒアリングするほか、治療内容や費用などの説明もすることが一般的です。
クリニックによってはカウンセリングだけ受けて帰ることもできます。
頭皮の写真撮影を行うのは、後日比べて治療経過を確認するためです。
また、薬を投与しても問題がないかを確認するために、血液検査を行います。
よくある治療法
薄毛の治療には以下のようなものがあります。
内服薬の処方
外用薬の処方
注入治療:メソセラピー
注入治療:HARG療法
もっとも一般的なのは内服薬の処方です。
髪の成長に必要な栄養を与え、細胞を活性化させ発毛を促します。
外用薬は頭皮の血管を拡張させて発毛を促す作用があり、内服薬と併用することでより高い効果が期待できます。
メソセラピーは、薬剤を頭皮に注射などで注入して細胞に直接働きかけ、発毛を促す治療法です。
注入薬剤の成分はクリニックごとに異なります。
また、1回限りではなく、間をあけながら6~12回程度注入することが必要です。
HARG療法は認定を受けたクリニックのみ実施できる治療法で、HARGカクテルと呼ばれる薬剤を頭皮に注入します。
通常は6回の施術で1クールです。
なお、治療の効果が出てくるまでにかかる期間には大きな個人差があり、早い人でも数カ月、遅いと1年以上かかることもあります。
効果がでないとすぐに諦めず、最低でも半年は治療を継続することが大切です。
およその治療費用
薄毛の治療は自費診療のため、クリニックによって費用は大きく異なります。
初回のカウンセリングは多くのクリニックで無料のため、まずは相談だけしてみるのも良いでしょう。
ただし、治療を受けないときは相談料をとるクリニックもあるので、予約の際に確認すると安心です。
初診料や再診料は、無料のところもあれば数千円必要なところあります。
治療費は、もっとも一般的な内服薬と外用薬の処方を受ける場合は1カ月で1万~3万円が平均的な費用でしょう。
メソセラピーは1回あたり2万~6万ほどと差があり、HARG療法も1回あたり8万~10万ほどかかります。
注入治療は何度も受ける必要があるため、総額で50万~100万円近くになるケースもあります。
治療だけでは不十分!自宅ケアもしっかりしよう
いくら病院で治療を受けても、抜け毛がおきる原因を放置していては思うように改善しません。
自宅でもしっかりケアする必要があります。
睡眠不足や運動不足、食生活のかたより、ストレスなどは美容の大敵で、髪にも良くありません。
まずは夜更かしせずしっかり睡眠を確保しましょう。
睡眠中は成長ホルモンの分泌が盛んになり、髪の成長を促したり頭皮のダメージを回復したりする働きが期待できます。
甘いものや脂っこいものばかり食べたり、無理なダイエットをしていたりするなら食生活を見直しましょう。
バランスの良い栄養の摂取を意識することが大切です。
栄養が不足すると髪がしっかり成長せず、脱け毛や薄毛を助長します。
適度な運動をすることも大切です。運動すると全身の血行が促進され、頭皮に栄養が行き届きやすくなります。
また、頭皮や髪に優しいシャンプーを使うことも大切です。
まとめ
治療とケアで薄毛悩みから解放されよう。
髪が薄くなると、人の目が気になり外出しづらいと感じる女性もいるでしょう。
しかし、薄毛は病院で適切な治療を受けることで改善する見込みのある症状です。
頭髪専門クリニックの多くは無料でカウンセリングを行っていますので、まずは相談に訪れてみてはいかがでしょうか。
治療を受けるだけではなく、生活習慣も見直すことも大切です。
しっかり睡眠と栄養をとり、頭皮や髪に優しいシャンプーを使うなどヘアケアにも注意しましょう。